葬儀司会者として思うこと

最近、ますます凄いスピードで、葬儀の規模が小さくなっています


近所の長老さんが、必要以上のお節介をやいてくれる葬儀なんて、まったく消えてしまいました



曖昧に家族葬という言葉が広がり始めた頃から、

親族だけで見送ろうとなり、
今は
子と孫だけでの葬儀が主流です

会葬礼状も作りませんから、公務員や会社員の方々が慶弔休暇をもらうために、

葬儀参列証明書

なんていうのを頼まれることも増えました


それはいいんです
家族で見送るのも賛成です
自分がそうしましたから

家族で見送りたいと、おっしゃる方のお気持ちは

仕事関係の方など対応に追われて大変

故人を最期はゆっくりさせてあげたい

案内したら来てくれるやろうけど、わざわざ時間を作ってもらうのは申し訳ない


などだと思います


故人様を想う気持ち
一番大事ですよね

では、葬儀は故人様のためにするものか?

私は

のこされた人たちのため

にするものだと思うんです

これは私の経験からですが、

くぎりをつけないと、次に進めないんです

そばにいるのが、当たり前の人がいなくなるんです


今でも、知り合いのお祝い事などがあると、母に相談してみよーって思いますし、あれ何やった?って想うことも、
聞いてみよって思いますもん

亡くなった人に、ありがとうを伝えて、

のこされた者が、未来を生きるためにあるのが、お葬儀だと思います



なのに…


先日の葬儀で

これも最近グッと増えてきました

香典辞退

その日も当家は遠慮されていて、受付は遠縁のかたが、なさっていました

遅れてやってきた、70代の男性

なんか揉めてましてね、受付のおばちゃんが慌てて追いかけて行きましたから、私もついて走りました

おばちゃん力尽き、返礼品を渡してくれと言われて、おじちゃんに追いついて話しかけると


鬼の形相


身を守る指令が身体の奥から出まして、

そんなもん要らん💢

の声だけ聞いて引きました


受付のやりとりで、わかってはいましたが、

香典辞退が気に入らない


と怒って、参列せずに帰ったわけです

どうしてもお悔やみを渡したいのなら、後日どんな方法でもあります

ゲスなことを言うと、

のし袋にどれだけ入れてきたんや💢

って思います

葬儀に来て、怒って帰るなら、最初からくるな

故人様にもご当家にも失礼と言うか、これから顔を合わすこともできないくらいのことを、してしまったわけです

きっと本人はわかってないでしょうがね


ただ怒りを表現するだけの年寄りには、なりたくないですね