二週間程前、左側上下の奥歯あたりがじくじくと痛みだし、しばらくは、我慢できていたが、一週間程前の夜あたりから一睡も出来ぬほど。夜明けよ。早く来い、来い。
世間が明るくなるにつれ、痛みはますますヒ-トアップゥ!!氷水で痛みをごまかしながら近所の歯医者へころがりこむ。「先生、せんしぇえい・・・。」 「どうなされましたかな。」 「どうもこうも、歯ぁが、歯ぁが・・・。」 「痛みますかな。どれどれ、どこらへんが、どうか、言ってもらわんと、治療のしようがないですからな。・・・」 「左の上下の奥歯あたりが・・・・・」 「上下の歯が痛い? そら、おかしいな・・・。うえ、した同時に痛いはずがない、あり得ない。うん。」 「うんって、先生! 上も下も痛いぃぃい!!」 「歯をつつきますさかい、痛いところを教えてくだされ。いきますよ・・・・。ここは、どうじゃな。」 「イタッッ・・。」 「それでは、ここは、どうじゃ・・・。」 「せんしぇい、そこも痛いがな・・。」 「ここは、どうじゃ?」 「そこも、痛いがな。」 先生が奥歯の上やら下のあたりをコツコツつつきますが、どこをつついても、「痛い、痛い」と 言いますと。「仕方がない。・・・全部、抜こう!!」 「ひぇぇえ!! 痛いことないでしゃろか・・。 」 「痛いぞうぅぅ・・・。麻酔は、するけどな。麻酔はするけど、麻酔が切れたあとがなぁあ・・・。」 「そんなあほな・・・。 またにしますわ、さいなら、ゴメン!!」
とは、ならず、実際は、レントゲンを撮って、一番怪しいと思われる上の方の奥歯を削り 、一時間ほどかけて神経を抜いてもらいました。「穴はふさがんと空けたままですさかい、右の方で噛んでや。 ほな、一週間後に」 というわけで、痛みはすっかりとれまして、普通の人生っていうのがつくづく幸せやと思ったものでした。