私がこのネコさんとあったころには、小曾木の田舎暮らしにも馴染んで、ネズミや雀を捕っては自慢気にしていたが、婆さまとなった今では、そんな余計なことはしない。
数年前にいつも一緒だったご主人を亡くし、広すぎる農家にひとりでのんびり暮らす日々である。
ここを訪れる人間にも慣れて、結構たくさんのファンもいるようだ。
クルマ好きなのか畑用の軽トラにも私のAQUAにもスリスリしたり覗きにきたり
、クルマの下に入って暖をとったりしている。
しかし、貰われてきた時の恐怖、クルマで運ばれた恐怖を忘れることが出来ないのか、畑に連れて行こうとしても車の中までは絶対に来ないのである。
更に、生まれモッタ用心深い性格?庭先の街道をわたるのを見たことがない。
クルマで来てここで農業用の軽トラに乗り換えるのだが、クルマが着いたとたんにニャーと迎えに出て来てくれる。そうとう静かに駐車してるはずであるが、ネコの察知力には驚く。
しかしネコの目的はなにかオヤツを頂きたいためなのか、もたもたしていると行ったり来たりして催促である。
餌をもらうテーブルに行くあいだも、こちらを振り返りながらニャーブルルル

カリカリの餌は半年ほど前から歯の間に挟まってしまうのか手で掻取るような仕草でとても苦しそうなので、半日ほど水でふやかしてあげたらとてもご機嫌⤴⤴なのである。
見習うべき猫の生態はここからで、ひとしきり餌を食べてしまうと、さっきまでのなつこさはどこえやら、舌をペロペロさせたかと思うとさっさとその場を離れ、納屋の米俵(米袋)の上で毛繕い!即自分の世界に入り込んでいるのである。
この猫の家で野良仕事をしていると少したった頃になると近くまで来てうろうろしたり毛繕いしたり、飽きると足元まで来て作業のじゃまをする。少しかまってやるとまた回りをうろうろ爪研ぎなどして、適度な距離をとりつつ人間と一緒に居るのが好きなようだ。
帰る時は、バイバイと声をかけても米俵にねそべり薄目をちょっとだけあけて、あとは知らん振り、たまに車の手前まで送ってくれることもあるが、愛想なし、その場であらぬ方向を向いているのである。
いつも一人ぼっちで少し可愛そうな気もするが⁉いつも自由に走りまわったり、大嫌いな近所のオスネコから身を隠してみたり、小鳥を追い掛けたり、さみしくはなさそうである‼
