私が初めて此の写真と同じカントウマムシグサの真っ赤な
実を見たのは八ヶ岳山麓に広がる高原野菜で名を馳せた村
の陽当たりの悪い草むらでした。根気良く根元を掘って行
くと里芋に良く似た芋が出て来ました。名前を知ったのは
月刊誌に着いて居た「薬草」の本でした。勿論春に黄緑の
芽が出て、夏に成長して秋に青い実を付けて、熟して赤く
成るのです。此れは今日通院から戻った足で、町内の山裾
の草むらで撮った物です。
カントウマムシグサは本州・四国・九州に分布し、極めて
変異に富むテンナンショウで、なかなか分類が難しい種類
です。日本で最も早く記載されたテンナンショウ(1974年)
で、基準産地は箱根とされています。カントウマムシグサ
が変異に富んで分類が難しいと言うより、マムシ草グルー
プの中で形態があやふやなものを、カントウマムシグサと
してまとめてあると言ったほうが良いかも知れないそうで
す。マムシグサ(蝮草)は、サトイモ科テンナンショウ属
の多年草である。有毒植物でも有る。
