って家に帰るより、遥かに弓なりの東京湾沿いに 冷た
い潮風と、冷たく射すような 白く小さい冬の月を浴び
て家に帰ると方が多かったです。 母親が夏島の職場か
ら戻って ご飯を作って食べた後、自分の食べた どん
ぶりの中に顔を突っ込んで眠って居ました。当時は家に
は私の他に人は居たのですが、何時も知らん顔でした!
父親は世にも珍しかったけれど、母親も 私には何の温
もり一つ有りませんでした。
夏島の手前端の定時制高校から寒く遠いです!耐えがた
い辛い事が有って、夕照橋を渡りながら涙を流した事も
有ります!傷付いて 雪が降って居ても雪を体に積もら
せて帰った事も有ります。やっと家に帰っても、どんぶ
りに顔を入れた侭寝て居る母親を見て、見て見ぬ振りは
出来ず 其の侭2階へは行く前に流しを片付けて、母親
が顔を突っ込んで居るどんぶりも取って洗ってから2階
に行きました!
