こんにちは!リンダです。
2年前、2匹の兄妹猫の”お兄ちゃん”を糖尿病で亡くした。7歳だった。
悪くなってからが急で気持ちが追い付かなかった。
そんな中、お兄ちゃんが亡くなる前夜に魔法のような時間が訪れた。
「エンジェルタイム」という言葉をご存知だろうか。
病気で寝たきりだった猫が突然元気になることがあるそうだ。
このまま元気になるのかと思うが実際はお別れの兆しだという。
天国へ旅立つ前の大切な時間なので「エンジェルタイム」と言われている。
体調が悪くなって5日目の夜、愛猫お兄ちゃんがなぜか元気になった。
それまで寝たきりだったのに、その夜は起き上がって私の膝に乗って来た。
ごはんも食べることができた。食いしん坊なおにいちゃんはもっとくれとせがんだ。
トイレも行くことができた。綺麗好きなお兄ちゃんだからいつものように隅々まで綺麗に砂を集めていた。
やったね、お兄ちゃん!このまま元気になるね。やっぱり強いコ。もう大丈夫。そう思った。
寒くなってきたからと夫が買ってきたふわふわベッドに、妹猫のココちゃんと一緒に入り寄り添っていた。
世話好きのお兄ちゃんはいつものように妹ココちゃんの身体もペロペロ舐めてお世話をしていた。
それはそれは微笑ましいいつもの光景で、夫も娘も喜んでいた。
5日間寝ずの看病をしてきた私も、その晩はお兄ちゃんの側で安心して眠った。
ところが夜中の3時半頃。
お兄ちゃんががくがくとけいれんを起こし、あっという間に亡くなった。
私の腕の中で。
どうしたら良いのか分からず、私はただただ泣きながら名前を呼びながら抱くことしかできなかった。
嘘や。あんなに元気になったやん。
理解が追い付かず呆然とする自分。なぜ。
温かく安心感に包まれたあの時間は何だったのだ。
いつも身体の隅々まで綺麗にしていたお兄ちゃんの手には、点滴の管とねこ砂の欠片が残っていた。
泣いた。
我が子のように大事なお兄ちゃんの健康を守れなかった。
私の責任だ。
まだまだ妹のココちゃんとも遊びたかっただろう。
最後は苦しかったよね。本当にごめんね、お兄ちゃん。
朝になって亡くなったお兄ちゃんを病院に連れて行った。
点滴の管を抜き身体も綺麗にしてくださった。
昨夜は元気になったのに。
涙が止まらず昨夜の話をする私に、看護師さんが教えてくださった言葉。
エンジェルタイム。
家族に可愛がられたコは最後、そんな姿を見せると聞きますよと。
きっとお兄ちゃんは心配しないでねって。
ありがとうって言いたかったんですよ、とおっしゃった。
お兄ちゃんは、
ありがとうって言ってくれてたのかな。
ウチのコになって幸せだったかな。
こんなママを許してくれるのかな。
イケメンで身体が大きく可愛い顔をしたお兄ちゃんを私たちは「ねこ界の大谷君」と呼んでいた。
猫の骨壺に収まりきらず、小型犬のそれにお兄ちゃんのお骨は入っている。
今日、お兄ちゃんの命日。
妹のココちゃんとお兄ちゃんを偲んで過ごした。
夢のようだったエンジェルタイムを思い出す。
あたたかな本当に不思議な時間だった。
看護師さんの言葉を信じるなら、お兄ちゃんはありがとうって心配しないでって言ってくれてたのだ。
最後の力を振り絞って。
私たちこそありがとう。
いつまでも悲しんでいたらお兄ちゃんも悲しいよね。
今でもお兄ちゃん、大好き。
ずっと忘れない。
妹のココちゃんのこと、見守っていてね。
気温の変化が激しいこの時期、皆さまくれぐれもご自愛くださいませ♡