先日、あるスポーツで活躍中の高校生が、紹介でご来院されました。
主訴は 『 鼠頚部/股関節痛 』。
11月後半に学校行事で行なわれた運動をきっかけに痛みが出てきたそうです。
当然のことながら、まず整形外科へ。
地元でも有名なスポーツ整形です。
MRIまで撮っての診断は 『 股関節唇損傷の疑い 』 だったそうです。
そして、ここからが不思議なやりとりになります。
医師には、 「 しばらく運動を休んだら痛みはなくなるよ 」
と言われたらしいのですが、治療と称してリハビリ室へ。
そこでは、ストレッチと筋トレを指導されたらしいのです。
なんだか矛盾しているような気がするのですが、これは正しい方法なのでしょうか?
よく分からないうちに、正月休みに入ったため、結果として充分な休養をとることになったようですが、痛みは一向に引かず、逆に痛みが増したような気がするとのこと。
私たちカイロプラクターに診断権はありませんが、症状を特定するために可能な限り検査を行います。
結果は、どうも別にありそうでした。
アクティベータ・メソッドのプロトコルに沿った施術に加え、問題箇所に対して特別な施術を施し、終了。
事実上1ヵ月半も放置されていた症状なので、 「 何回か来てもらった方がいいよ 」 とお伝えし、次回の予約とお会計を済ませました。
本人は、もう1つピンと来ていないようでしたが、必要以上に無駄な刺激を入れることはありません。
ところが帰り際に、立ったまま片足立ちで靴ヒモを結ぶ彼女の姿を見て、お母さんが、 「 あんた、曲げたら痛いけん靴下も履けんっち言いよったに、靴が履けよんやん 」 。
すると本人も 「 あっ…あれっ? 」 。
本日2回目のご来院。
すると、 「 昨日、○○(競技)したんですけど、メチャクチャ体が軽くて、動きが楽だったんです!久しぶりの感触でした!! 」 と会心の笑顔を見せてくれました。
痛みはどうか尋ねると、 「 初めを10とすると、今は1ぐらいです♪ 」 という返事。
「 いろいろ回らずに、最初から来ればよかったです 」 とも言ってくださいました。
施術後、迎えに来られたお母さんからも、 「 この子、昨日は身体の切れがすごく良かったんです。見ていても分かりました。思わず○○ちゃん(紹介してくれた方)にお礼を言いました。 」 といううれしいお言葉をいただきました。
こうやって笑顔の輪が広がるのは、施術家冥利に尽きるものです。
それよりも、お医者さんの対応(診断・治療・指導)に疑問を抱いてしまいました。
昨年、某有名お笑い芸人さんが手術をしたことで、流行に乗った診断をしたかったのか?などとちょっと皮肉の1つも言ってみたくなります。
立派な設備をほこり、大々的に宣伝している巨大病院から、私のオフィスのように設備も不十分な弱小民間施術院に回ってくる方が、意外に少なくないという現実を、どう捉えればいいのでしょう。
画像や数値だけでは判断しきれないものってたくさんあると思います。
スポーツ整形…。
ご協力できることがたくさんありそうな気がします。
(※ 後半部、若干修正いたしました)