生後4か月の長男にたびたび暴行を加えたとして傷害の罪に問われた元千葉県職員の父親に対し、千葉地方裁判所は「抵抗できない乳児に一方的に強力な暴行を繰り返していて悪質だ」として、執行猶予の付いた有罪判決を言い渡しました。


千葉県庁の元職員、石谷健二被告(24)は、去年11月から12月にかけて、生後4か月の長男にたびたび暴行を加えて頭や胸の骨を折るなどの大けがをさせたとして傷害の罪に問われました。
これまでの裁判で、被告は起訴された内容を認め、検察は懲役2年6か月を求刑していました。
29日の判決で、千葉地方裁判所の安藤範樹裁判長は「泣きやまないことにいらだち、抵抗できない乳児に一方的に強力な暴行を繰り返していて悪質だ。妻に疑われないよう対応するなど、陰険な犯行だ」と指摘しました。
その上で、「犯行当時、育児疲れによって精神的に追い詰められていたことが認められ、失職するなど社会的制裁も受けている」などとして、懲役2年6か月、保護観察の付いた執行猶予5年の判決を言い渡しました。

元千葉県職員の判決を受けて、森田知事は「児童虐待は絶対にあってはならないことです。今回、このような有罪判決が出たことを大変重く受け止めています。県民のみなさまには深くおわび申し上げます。今回のようなことが2度とないよう、児童虐待の防止に全力で取り組んでまいります」とするコメントを出しました。