中2女子自殺 いじめ行為25件認定 | oisosanのブログ

    4年前、兵庫県宝塚市で当時、中学2年生の女子生徒がいじめで自殺した問題について市の再調査委員会は25件のいじめ行為を認定したうえで「自殺との極めて強い関連があった」とする報告書をまとめました。

    学校側の対応については、情報提供があったにもかかわらず適切に対処せず「指導放棄」にあたると厳しく指摘しています。

    市の再調査委員会がまとめた報告書によりますと、女子生徒が自殺する2か月余り前から、複数の同級生などから部活やクラス内で無視されたり、練習中にボールを集中的にぶつけられたりしたほか、LINEを通じて悪口を言われるなどの行為があったとしています。

    また、亡くなる前日には謝罪の手紙をくしゃくしゃに丸められるなど、合わせて25件のいじめがあったと認定し「自殺との極めて強い関連があった」と断定しています。

    さらに、教員らの対応についてはほかの生徒から「女子生徒が学校に来たくないと言っている」と相談を受けるなど、たびたび情報提供があったにもかかわらず、適切に対処せず、「指導放棄」にあたると厳しく指摘しています。

    再調査委員会の委員長を務める立命館大学の春日井敏之教授は記者会見で「女子生徒はいくつもSOSを出していたが、学校側のいじめ問題に対するとらえ方が甘く、何が問題かも共有されていなかった。『なぜ自殺に至ったのか』という問いを大事にすべきだ」と述べました。

    女子生徒の両親「対策を放置したことで1人の命失われた」

     
    女子生徒の両親は「いじめは生きる希望を奪います。教員がいじめ対策を放置したことで、1人の命が失われました。娘の死は偶然ではなく、起こるべくして起きた悲劇であり、教員はみずからの痛みとして感じ取ってください。教員一人一人の意識改革や資質向上はもちろん、学校システム全体の改革も必要だというのが私たちの切実な願いです」とするコメントを出しました。

    宝塚市長「救える命だった」

     

    宝塚市の中川智子市長は記者会見で「報告書を読んで、『救える命だった』と痛感した。何度もSOSを出していたが、誰もキャッチすることができなかった。市として、検証委員会を早急に設けるなど教育改革に努めていく」と述べました。