川口いじめ問題

 

堤恭太 

 学校内でのいじめ問題に対して埼玉県川口市教育委員会が被害者の立場に寄り添っていないとして、市民団体が署名などの活動を始めた。結成された「市いじめ事件被害者支援の会」は、市長や市教委に対して被害者への直接の謝罪などを求める署名運動を開始。川口市民オンブズマンは独自にいじめに関する相談窓口を開設した。

 支援の会によると、市内では相次いでいじめ事件が起きていて、特に市立中学の元生徒(16)がいじめを受けて不登校になった問題では、解決へ向かうどころか、被害者感情を逆なでする状況が続いているとしている。こうした対応へ抗議するため、署名を集めて市長と市教委に対して直接の謝罪と会見開催を要求している。

 27日と8月3日の午後1時から、いずれもJR川口駅東口デッキ上で街頭署名活動を行う。代表の福島啓介さんは「市教委の対応はあまりにもひどい。怒っている市民の声を市政に届けたい」としている。問い合わせは福島さん(keisukef@basil.ocn.ne.jp)。

 市民オンブズマンは行政の監視を目的としているが、いじめ問題には市の行政が関わっており、法律などに詳しくない被害者の家族がその対応に苦慮していることから、窓口を開設した。支援する会とも連携していくという。

 相談は同オンブズマン(050・6870・5500)へ。すぐに出られない場合もあるが、折り返し電話するという。またメール(kawaguchi.citizen.ombsman@gmail.com)でも受け付ける。相談は無料。