いじめ専門委、来月教諭聞き取り終了 同級生にも協力依頼 /宮城
毎日新聞2018年2月15日 地方版
 昨年4月に仙台市立折立中2年の男子生徒(当時13歳)が自殺した問題で、原因を調査する市教委常設の「いじめ問題専門委員会」(川端壮康委員長)の第4回会合が13日、仙台市であり、男子生徒が通っていた小、中学校の教諭への聞き取りを3月中に終える方針を確認した。

 会合は非公開であり、校長や担任など中学の教諭14人から聞き取った内容が報告された。聞き取りは1月23日から始まり、男子生徒に体罰を加えた教諭2人も対象に、当時の学校生活の様子などを聴いた。今後、小学校の教諭など約20人に聞き取りする方針。

 また、専門委は同意を得られた同級生への聞き取りも予定している。ただ、中学の同級生約80人に調査への協力依頼書を配布したものの、今月初旬時点で回収率は約5割にとどまっている。専門委は、回答のなかった生徒へ再度依頼書を送ると共に、男子生徒が所属した部活動の3年生ら約10人に調査への協力を呼びかける。

 一方、この日の会合で、門間久美子臨時委員(仙台弁護士会)が「一身上の都合」で昨年末に辞任の意向を示したことも報告された。後任は選出せず、今後は委員7人で調査を進める。

 会合終了後、川端委員長は1月上旬に遺族と面会したと説明。遺族から「公正忠実な調査」を要望されたとした上で、「すでに調査が遅れてしまっているので、できる限り早く行っていきたい」と話した。【本橋敦子】