小説「海と陸の彼方へ」
第七章西欧列強との戦い
第12話人身売買集団の暗躍②
前書き
第12話は、ルイスと梅花が紅楓村へ向かう物語の続きを描いています。彼らの目的は、梅花を拉致した人身売買集団から彼女を購入した女衒を探すことです。しかし、彼女の記憶は曖昧で、その男の顔に深い刀傷があったことしか覚えていません。紅楓村での探索は空しく終わりそうになりますが、一転して新たな手掛かりが見つかります。本エピソードは、二人の探索と彼らの心の動きを深く掘り下げるとともに、中国の歴史的背景とその文化を織り交ぜています。
本文
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登場人物「1935年1月1日時点」
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ルイス18歳:イタリア系のアメリカ移民。長征途中の中国共産党紅軍の首領毛沢東を捕縛した功績を認められ、中国国民党総統の蒋介石より、巴蜀・雲南の軍政長官を委嘱される。旅の途中で四川省南充の石油王から巴蜀・雲南王に推戴される。と言っても、元清朝の王女:王華が認めただけである。この物語の主人公。中国制覇の大望を抱く。鉱山省大臣を兼ねる。
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ルイスの資金
小遣い1億266万8,299両。朱堤銀銀錠200億両「内訳は一般会計20億両、特別会計80億両。余剰金100億両」。今までに一般会計は20億両の予算のうち506万5千両支出した。特別会計は80億両の予算を組み、今までに16億497万3,000両支出した。前話に於ける支出は以下の通りである。
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市場での買い付け
1.木炭: 単価1トン当たり5両、数量500トン、計2,500両。黒色火薬の原料
2.硫黄:単価1トン当たり20両、数量500トン、計10,000両。黒色火薬の原料
3.硝石:単価1トン当たり30両、数量500トン、計15,000両。黒色火薬の原料
総額: 27,500両
よって、特別会計の支出額は16億500万500両である。
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ルイスの妻:エリザベス・ハーレイ。ジョン・ハーレイ(40歳)「ブリタニア号の船長」の元妻。 年齢: 38歳
背景: イギリスの中流家庭出身。元夫の仕事を支えるために、度々海を渡る。
性格: 温和で思慮深く、家族を深く愛する。元夫と同様に最初はルイスに不信感を抱いていたが、彼の真摯な態度に心を動かされ、夫と別れてルイスと結婚する。
義理の息子:ウィリアム・ハーレイ。軽戦車隊「8台」隊長。「趙麗」26歳の夫。
年齢: 16歳
背景: 船長の息子として海上生活に慣れ親しんでいる。航海術に興味を持ち、父から学んでいる。 性格: 好奇心旺盛で活発。ルイスの冒険的な精神に魅了され、彼を尊敬するようになる。
義理の娘:エマ・ハーレイ
年齢: 14歳
背景: 船長の娘として幼少期から多くの国を訪れている。異文化に対する興味が強い。 性格: 社交的で好奇心が強く、新しい環境にすぐに適応する。ルイスの持つ異文化への敬意と好奇心に共感を覚える。
「趙麗」26歳:ウィリアム・ハーレイの妻。建設大臣。元昆明軍閥の一員。彼女は軍閥の中で情報の収集と分析を担当し、一味が行動を起こす前に必要な情報を提供していた。
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ルイスには他にも妻「側室」がいる。王華(45歳)、李芳蓉(37歳)、劉芸芸(38歳)、陳明花(38歳)、クロエ・デュモン(23歳)、劉秋(39歳)、劉穎(33歳)の7名である。別途にイスラム妻が3名「ナディア、サリマ、王光美」いる。
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ルイスの部下。
1.周恩来(37歳)。ルイスの参謀。江蘇省出身。 ・穏やかで知的な性格をしており、どんな状況でも冷静さを失わない。
・話し方には礼儀があり、分析的で思慮深い。
・組織的な思考を持ち、リーダーシップを取れる。
・他者に対しては理解深く、共感を示すことができる。
2.ナディア・アミール・アル・サン(42歳)。ルイスの第一夫人「政治担当」。上海出身。
・自立心が強く、決断力がある女性。
・社会的な問題に対して意識が高く、積極的に意見を表明する。
・優雅で洗練された振る舞いを持ち、周囲に対しても敬意を払う。
3.サリマ・ファイサル・アル・ハウ(25歳)。ルイスの第二夫人「会計担当」。江西省出身。
・勇敢で情熱的な性格。自分の信念に強く固執する。
・感情が豊かで、時に感情的になりやすい。
・直感に頼ることが多く、行動的で果敢な面がある。
4.王光美(14歳)。ルイスの第三夫人「軍隊担当」。山東省出身。
・年の割には成熟しており、好奇心が強い。
・柔軟な思考を持ち、新しい環境にも早く適応する。
・人懐っこく、周りの人々との交流を楽しむが、時には頑固な一面も。
5.テンパ・ティンリー(24歳)。航空長官「改良DC-2 :1,000機」パイロット。チャン・ユン(42歳)の長男。チャン・ユン(42歳)は摩梭族:落水下村出身。
6.陳浩然(33歳)。諜報長官。年間経費10万両。部下100名。
7.李麗40歳。側女兼農林大臣。年間経費1億両。怒族族長の元妻。果科村の手工芸品作家。
8. マウン・ティン・ナイン(16歳)。ミャンマー・ラーショー出身。科学技術庁長官兼兵器作成庁長官。専門は機械工学と電子工学。武器製作は余技。非常に知的で技術的な才能があり、新しいことに挑戦するのが好き。
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マウン・ティン・ナインの家族
父親:ソー・ティン・アウン(36歳)
・職業:小さな工房を経営する職人。
・性格:静かで思慮深く、家族を支えるために一生懸命働く。
・背景:幼い頃から木工や機械いじりが得意で、地元で評判の職人になる。
母親:アウン・サン・ミャー(34歳)
・職業:家事をしながら、地元の市場で手作りの布製品を販売。
・性格:明るく温かい心の持ち主で、家族思い。
・背景:地域の伝統的な織物を学び、その技術を活かして家計を支える。
妹:ティン・ティン・アウン(14歳)
・性格:好奇心旺盛で活発、学校での成績が良い。
・趣味:絵を描くことと読書。
・背景:兄のマウン・ティン・ナインを尊敬し、彼の発明に興味を持つ。
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9.常隆慶(31歳)。前鉱山省大臣。高名な地質学者。蔡亜男(30歳)の前夫。 国王侮辱罪で禁錮3年の刑に服している。
10.蔡亜男(30歳)。昆明軍閥の戦術家・陳冬の元嫁。ルイスの側女。
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紅軍の長征
中国地図 出典 建築資料研究社「住まいの民族建築学」浅川滋男著 P8 出典:朝日出版社「西南シルクロード紀行」宍戸茂著。挿絵。
出典:朝日出版社「西南シルクロード紀行」宍戸茂著。挿絵。
☆翌朝。10月29日火曜日午前6時。西昌の宿 ルイスが目覚めた時は、梅花はすでに起きており、カジュアルなスタイルに着替えていた。鮮やかなピンク色の長袖トップを着用しており、トップは体にフィットしていてハイネックのデザインである。下にはライトブルーのジーンズを履いており、ジーンズはややフェードしたウォッシュ加工が施されていて、腰にはベルトが通されている。足元には、土色のガムブーツを履いている。
ルイスも起き上がり、カジュアルな服装に着替えた。四川省も雲南省も気候が温暖なので冬でも震え上がるような寒さに襲われることはない。また四川省は、中国でも有名な温泉地域の一つである。この地域は、龍門山脈や岷山脈など、多くの山脈に囲まれている。これらの山脈の地質活動により、多くの温泉が形成されている。四川省には、歴史的にも多くの温泉が知られており、1935年当時も利用されていた。
西昌の宿屋では、穏やかな陽光が窓から差し込む朝が始まった。ルイスと梅花は、温かな朝食を前に向かい合わせに座っていた。木製のテーブルは簡素で、その上には蒸した小籠包、柔らかく炊かれたお粥、新鮮な野菜が並べられている。部屋を満たす香りは、二人の食欲をそそった。
女将が微笑みながら近づいてきて、二人に声をかけた。「おはようございます。朝食はいかがですか?」
「とても美味しいです、ありがとうございます」と梅花が応えた。彼女の顔には、新しい一日への期待が満ち溢れていた。
ルイスは、ちょっとした迷いを感じながらも質問を投げかけた。「実は、紅楓村へ行きたいのですが、道順を教えていただけますか?」
女将は目を輝かせながら答えた。「もちろんですよ。西昌から南に30キロメートルほど行った山麓にあります。道は簡単ですから、迷うことはありません。ただ、山道は少し険しいので、気をつけてくださいね」
「ありがとうございます」とルイスが礼を述べると、梅花は優しい微笑みを女将に向けた。
二人は朝食を楽しみながら、これからの冒険に心を躍らせていた。紅楓村への旅は、彼らにとって新たな物語の始まりを告げるものだった。
女将から教わった道順に従って、ルイスと梅花は紅楓村へと進んだ。彼女の記憶は曖昧で、彼女を拉致した男の顔にあった深い刀傷のことしか覚えていなかった。
紅楓村に到着し、二人は村の人々に刀傷のある男について尋ねたが、誰もそのような人物を知らないと答えた。次第に絶望感が二人を包み込み、帰ろうとする彼らの前に一人の老人が現れた。
「あなたたち、もしかして刀傷のある男を探しているのかい?」老人の声は静かでありながら、その目は深い知識に満ちていた。
ルイスと梅花は驚き、同時に希望の光を見た。老人は続けた。「その男については何も知らないが、村の外れに住む占い師がいる。彼女なら何か知っているかもしれない。ただし、彼女は普通の人とは違う、特別な力を持っていると噂されている」
老人の言葉に心を動かされた二人は、占い師のもとを訪れることに決めた。不安と期待が入り混じる中、新たな展開が待ち受けていると感じながら、彼らは村の外れへと歩を進めた。紅楓村での冒険は、まだ終わらない。
☆村外れのあばら家
ルイス:どなたか、いらっしゃいませんか?
歯無しの老婆:どなたかな?わしを訪ねて来て占いをさせようと思うなら銅銭5貫文が必要じゃぞ。
ルイスは老婆に銀錠を5両渡した。
歯無しの老婆:おお!!これは朱堤銀の銀錠ではないか?これを見たのは10年ぶりじゃ。
梅花:おばあさん。10年前に銀錠を出した男は頬に深い刀傷があったでしょう?
歯無しの老婆:いや。ここに訪ねてきたのは女性じゃよ。30歳くらいじゃったかのう。何でも息子が病気での。何の病気か知りたかったそうじゃ。
梅花:おばあさんの占いで何の病気か分かったの?
歯無しの老婆:分かったことは分かったんじゃが。
梅花:何だったの?
歯無しの老婆:頭の中に腫れ物「脳腫瘍」が出来ておっての。助からなんだんじゃ。
歯無しの老婆:そう言えばの。亭主という男も後で現れてのう。
梅花:その男の頬に傷は無かったの?
歯無しの老婆:そいつは用心深い男でな。覆面をしておったのじゃ。だから頬に傷があろうとなかろうと分かるものではないわ。
梅花:その男は何の用事でおばあさんのところに現れたの?
歯無しの老婆:息子が死んだもんで金を返せと言いに来たんじゃ。あとが怖いから金は返したよ。
歯無しの老婆:そう言えばの。嫁さんの方が亭主にこう言っていたぞ。
"あんたももう大分稼いだでしょう?引退して近場で温泉でも買おうよ。私もそこで宿の女将をやりたいわ"
ルイス:ばあさん。有難う。あんたの占いよりも今の一言のほうがよほど役に立ったぜ。
ルイスと梅花は紅楓村の宿屋へ行き、近場の温泉地の場所を尋ねた。
女将:四川省には温泉地は数え切れないほどあるけど、10年前に出来た温泉地が一番評判が良いね。
ルイス:何という名前で場所は何処にあるんですか?
女将:此処からはちょっと遠いかも知れないね。西昌の南方、徳昌県と普格県の境界にある山間部温泉地「龍泉谷温泉」と言う名だよ。
女将:温泉地自体は随分昔からあったんだが、10年前に経営者が変わったと聞いているよ。
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龍泉谷温泉
特徴:龍泉谷温泉は、静かな山間の谷間に位置しており、自然に囲まれた落ち着いた雰囲気を持つ。その源泉は古くから地元の人々に知られ、"龍の涙"と呼ばれる伝説がある。
歴史背景:地元の伝承によると、この温泉は数百年前に発見され、古くから治療効果があるとされてきた。近隣の村々から多くの人々が訪れ、健康と癒しを求めてきた。
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ルイスと梅花は一旦西昌の街に戻り、霊関道を引き返して徳昌へ向かった。徳昌と普格の間には螺髻山脈の4,000メートル級の山が連なっている。
厳しい山間道を馬で旅したが、梅花にとっては苦しくも楽しい旅行であった。愛するルイスとの初めてと言っても良い旅行だからだ。紅楓村を出てから三日目の早朝、ふたりは目的の龍泉谷温泉に到着した。
西昌を離れ、ルイスと梅花は霊関道を戻りながら徳昌へ向かった。螺髻山脈の迫力ある景色が二人を出迎え、高くそびえる山々が道を囲んでいた。厳しい道のりだったが、馬を駆って二人は旅を続けていた。
徳昌の街に到着した彼らは、一夜を過ごすため宿を探した。街は賑やかで、地元の人々の暖かい歓迎を受けながら、彼らは休息を楽しんだ。夜は、地元の料理を味わい、翌日の旅に備えた。
翌朝、彼らは再び馬に乗り、螺髻山脈を越える旅を続けた。山間の道は険しく、時には岩がごろごろと転がる急な斜面を下りなければならなかった。しかし、その厳しさの中にも、美しい自然の光景が広がっていた。山々は緑豊かで、空気は澄み切っていた。
山中で彼らはキャンプを張った。テントを設営し、火を起こすと、梅花は山菜を採りに出かけた。彼女は、森の中で新鮮な山菜を見つけ、それを収穫した。夕食には、彼女が採った山菜を使って、彼らはシンプルながらも美味しい料理を作った。
夜、ルイスは猛獣狩りに出かけた。彼は、山中で狩りの技術を駆使し、一頭の小さな野生の鹿を捕らえた。この鹿は翌日の食事となった。
三日間の旅を経て、彼らは龍泉谷温泉に到着した。この場所は、その美しい景色と温泉で知られており、二人は心身ともに癒された。ルイスと梅花にとって、この旅はただの移動ではなく、愛する人とのかけがえのない時間となった。山々を越える彼らの旅路は、二人の関係をより深いものにし、共有された経験は彼らの絆を強く結びつけていった。
彼らの旅路はときに困難で危険が伴うものだったが、その一方で二人にとって貴重な冒険の時間でもあった。山々の美しい景色、澄んだ空気、そして自然との一体感は、都会の喧騒から離れたかけがえのない体験だった。
夕暮れ時には、キャンプファイヤーを囲み、山菜や鹿肉を楽しむ。彼らは、星空の下で過ごす時間を大切にした。梅花は、この自然の中で過ごす時間が、自分自身を見つめ直す機会を与えてくれることに気づいた。ルイスもまた、梅花と共に過ごす毎瞬間を大切にしていた。
ルイスと梅花の龍泉谷温泉への旅は、彼らにとって単なる目的地への到達以上の意味を持っていた。それは、二人が共有する時間の中で、互いへの理解と愛を深める旅だった。そして、その旅は、彼らの心に永遠に残る思い出となることだろう。
☆11月3日日曜日午後3時。龍泉谷温泉
ルイスと梅花は、宿にチェックインし、それぞれ浴衣に着替え、共同浴場へと向かった。家族風呂もあるが、ルイスは男女が別れて入る共同浴場を選んだ。
秋が深まると、入湯客が増える。近在の村々からは勿論、霊間道沿いの街からはるばる訪れる客も多い。その中でもルイスは特に目立った。大柄だし、色白の西欧人だからだ。
ルイスに話し掛けてくる老人が居る。
老人:君は見かけない顔だが何処から来たのかね。ああ。失礼。英語でなければ通じないんだったね。
ルイス:いや。中国語も喋れますから、気を使わないで下さい。
老人:そうか。中々流暢な中国語を喋るんだね。驚いたよ。
ルイス:私はルイス。18歳です。宜しくお願いします。
老人:私は近在の村で村長をしているんだ。此処へは良く来るよ。経営者が替わる前から来ているんだよ。
ルイス:ああ。そうでしたか。常連さんでしたか。新しい経営者というのはどういうお方なのですか?
老人:彼は向こうにいる男だよ。
ルイスが目をやると、水風呂から出てくる男がおり、彼の頬には深い刀傷があった。
"やっと見つけたぞ。必ず捕らえて懲らしめてやる"
ルイスは暫くしてから部屋に戻り、梅花が戻ってくるのを待ち、男を見つけたことを彼女に伝えた。"男を確保するまで黙っていろ"と指示したのは言うまでもない。
女将が部屋を訪れ、ルイスたちに挨拶をした。
女将:ようこそいらっしゃいました。私が当温泉の女将で、劉美麗(40歳)と申します。午後6時には料理を持って参りますので今少しお待ち下さい。
ルイスは女将が近在稀な美人だと褒め、チップを10両渡し、女将の手を握った。女将は若いルイスを見てその美貌にしばし見惚れた。梅花がルイスの手をつねり、ふたりはやっと握った手を離した。
すぐに料理が出てきたが、中々どうして西昌でも味わえないような立派な料理だった。ルイスは板前にチップを渡すという名目を付け、梅花と一緒に台所を訪れた。
ルイスがそこに居た料理人たち全員にチップを5両ずつ渡すと、板長がルイスに礼を述べにやって来た。
板長:私が当温泉旅館の経営者兼板長をやっております。馬建国(45歳)と申します。当旅館の料理がお気に召したようでございますね。チップまでいただき有難うございます。
ルイス:そうだな。他の者には5両で良いだろうが、お前のような女衒には10両やらんといかんだろう。10両くれてやるからお前の身柄は俺が預かるぜ。
ルイスは馬建国の懐に10両ねじ込むやいなや、馬建国(45歳)をロープでぐるぐる巻きにして部屋まで連れてきた。彼を梅花に会わせると、彼女はちゃんと彼の顔を覚えていた。
ルイスと梅花は女衒を捕らえることが出来たが、肝心の人身売買集団の正体については殆ど何も掴めていない。馬建国(45歳)の口を割らせることが出来れば良いが。果たしてどうなるのだろうか?此奴は連中の正体について何も知らされていないという気もしていた。
今回はここまでにいたしましょう。次エピソードでは、ルイスと梅花が直面する新たな困難や挑戦について、どのように彼らが対応するのか、お楽しみに。
後書き
第12話では、ルイスと梅花の冒険的な旅と、彼らの関係性の深まりが描かれています。中国の豊かな自然と文化を背景に、二人の旅は単なる地理的な移動以上の意味を持っています。彼らの経験を通して、読者は愛と冒険の素晴らしさを感じることができるでしょう。物語は、彼らの心に永遠に残る貴重な思い出として描かれており、読者に深い印象を残します。ルイスと梅花(メイファ)は女衒を捕らえることが出来たが、肝心の人身売買集団の正体については殆ど何も掴めていない。馬建国(マー・ジェンゴ)(45歳)の口を割らせることが出来れば良いが。果たしてどうなるのだろうか?此奴は連中の正体について何も知らされていないという気もしていた。