小説「海と陸の彼方へ」

 

第七章西欧列強との戦い

 

第3話ミャンマー抗英軍との共闘①

 

前書き

第22章第3話では、ルイスの旅が新たな節目を迎えます。彼はマウン・ティン・ナインとその家族と深い絆を結び、マウンの才能を自分の陣営に取り入れることを決意します。このエピソードでは、家族の愛と支援がいかに重要であるかが描かれ、マウンの新しい人生の旅立ちが始まります。ルイスの陣営に新しい才能が加わることで、彼の目指す未来に向けた歩みが一層強化されます。

 

本文

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登場人物「1935年1月1日時点」 

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ルイス18歳:イタリア系のアメリカ移民。長征途中の中国共産党紅軍の首領毛沢東を捕縛した功績を認められ、中国国民党総統の蒋介石より、巴蜀・雲南の軍政長官を委嘱される。旅の途中で四川省南充の石油王から巴蜀・雲南王に推戴される。と言っても、元清朝の王女:王華ワン・ファが認めただけである。この物語の主人公。中国制覇の大望を抱く。 

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ルイスの資金 小遣い177,059両。金塊50トン。銀錠200億両「内訳は一般会計20億両、特別会計30億両。余剰金150億両」。今までに一般会計は20億両の予算のうち506万5千両支出した。特別会計は30億両の予算を組み、今までに13億340万両支出した。前話では特に出費はしていない。 

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ルイスの妻:エリザベス・ハーレイ。ジョン・ハーレイ(40歳)「ブリタニア号の船長」の元妻。 年齢: 38歳 

背景: イギリスの中流家庭出身。元夫の仕事を支えるために、度々海を渡る。 

性格: 温和で思慮深く、家族を深く愛する。元夫と同様に最初はルイスに不信感を抱いていたが、彼の真摯な態度に心を動かされ、夫と別れてルイスと結婚する。 

義理の息子:ウィリアム・ハーレイ。軽戦車隊「8台」隊長。「趙麗チャオ・リー」26歳の夫。 

年齢: 16歳 

背景: 船長の息子として海上生活に慣れ親しんでいる。航海術に興味を持ち、父から学んでいる。 性格: 好奇心旺盛で活発。ルイスの冒険的な精神に魅了され、彼を尊敬するようになる。 

義理の娘:エマ・ハーレイ 

年齢: 14歳 

背景: 船長の娘として幼少期から多くの国を訪れている。異文化に対する興味が強い。 性格: 社交的で好奇心が強く、新しい環境にすぐに適応する。ルイスの持つ異文化への敬意と好奇心に共感を覚える。 

趙麗チャオ・リー」26歳:ウィリアム・ハーレイの妻。建設大臣。元昆明軍閥の一員。彼女は軍閥の中で情報の収集と分析を担当し、一味が行動を起こす前に必要な情報を提供していた。 

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ルイスには他にも妻「側室」がいる。王華ワン・ファ(45歳)、李芳蓉リー・ファンロン(37歳)、劉芸芸リウ・ユェンユェン(38歳)、陳明花チェン・ミンファ(38歳)、クロエ・デュモン(23歳)、劉秋リュウ・チウ(39歳)、劉穎リウ・イン(33歳)の7名である。別途にイスラム妻が3名「ナディア、サリマ、王光美」いる。 

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ルイスの部下。 

1.周恩来ジョウ・エンライ(37歳)。ルイスの参謀。江蘇省出身。 ・穏やかで知的な性格をしており、どんな状況でも冷静さを失わない。 

・話し方には礼儀があり、分析的で思慮深い。 

・組織的な思考を持ち、リーダーシップを取れる。 

・他者に対しては理解深く、共感を示すことができる。

 2.ナディア・アミール・アル・サン(42歳)。ルイスの第一夫人「政治担当」。上海出身。 

・自立心が強く、決断力がある女性。 

・社会的な問題に対して意識が高く、積極的に意見を表明する。 

・優雅で洗練された振る舞いを持ち、周囲に対しても敬意を払う。 

3.サリマ・ファイサル・アル・ハウ(25歳)。ルイスの第二夫人「会計担当」。江西省出身。 

・勇敢で情熱的な性格。自分の信念に強く固執する。 

・感情が豊かで、時に感情的になりやすい。 

・直感に頼ることが多く、行動的で果敢な面がある。 

4.王光美ワン・グアンメイ(14歳)。ルイスの第三夫人「軍隊担当」。山東省出身。 

・年の割には成熟しており、好奇心が強い。 

・柔軟な思考を持ち、新しい環境にも早く適応する。 

・人懐っこく、周りの人々との交流を楽しむが、時には頑固な一面も。 

5.テンパ・ティンリー(24歳)。航空長官「改良DC-2 :1,000機」パイロット。チャン・ユン(42歳)の長男。チャン・ユン(42歳)は摩梭モソ族:落水下村出身。 

6.陳浩然チェン・ハオラン(33歳)。諜報長官。年間経費10万両。部下100名。

7.李麗リー・リー40歳。側女兼農林大臣。年間経費1億両。怒族族長の元妻。果科村の手工芸品作家。

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 紅軍の長征  

中国地図 出典 建築資料研究社「住まいの民族建築学」浅川滋男著 P8     出典:朝日出版社「西南シルクロード紀行」宍戸茂著。挿絵。

出典:朝日出版社「西南シルクロード紀行」宍戸茂著。挿絵。

 

☆1935年9月13日金曜日の午後6時。ビルギュン島、イワン・アレクセーエフ邸 ルイスは「彝麗華イー・リーホァ」母子たちとマウン・ティン・ナイン、16歳の天才少年を連れてイワン邸に帰ってきた。

 

 

イワン:マウン。お前も一緒だったのか。夕食を食べたら早速作業にかかってくれ。 

 

マウン:今、点検しますよ。 イワンは執事に指示してルイスたちの夕食を用意させた。

 

彝麗華イー・リーホァと、彝美玲イー・メイリンの母子もミャンマー料理を覚えるため、侍女たちに混じって手伝い始めた。

 

夕暮れ時、ルイスと彼の仲間たちが集まっていたのは、ビルギュン島の温かく照らされた食堂だった。長い一日の終わりに、彼らは共に夕食を楽しむために集まった。

食堂の中は、暖かい光とやわらかな音楽で満たされていた。大きな木製のテーブルの上には、色とりどりの料理が並べられていた。料理はミャンマーの伝統的なもので、彼らに新鮮な味覚を提供していた。

テーブルには、香り高いカレー、新鮮な野菜と香草を使ったサラダ、そして地元で捕れた魚を使った煮物が並んでいた。それぞれの料理は手間ひまかけて調理され、彼らの舌を喜ばせた。

ルイスは、新たに仲間に加わったマウン・ティン・ナインと談笑しながら、彼の才能について話し合っていた。食堂の他のメンバーも、新しい一員を温かく迎え入れていた。

食事の間、彼らはその日の出来事や次の行動計画について話し合った。彼らの会話は活発で、未来への期待と共に、彼らの絆がより一層深まっていく様子がうかがえた。

夕食が終わる頃、夜の静けさが彼らを包み込んだ。食堂の灯りは、周囲の闇をやわらげ、穏やかな雰囲気を作り出していた。ルイスたちは、心地よい満腹感と共に、新たな一日に向けて心を新たにしていた。

夕食後、ルイスは蜂雷爆弾の修理に取り掛かっていたマウン・ティン・ナインの元を訪れた。彼は彼に向かって「故障の原因は何だったのか?」と問いかけた。マウン・ティン・ナインは、すでに爆弾の不発の原因を特定し、修理も完了していた。

故障の原因:

蜂雷爆弾の不発の主な原因は、起爆メカニズムの電気接続の不具合だった。特に、高度感知式タイマーと分割爆弾を起爆させる配線に問題があった。
これは、爆弾内部の微細な振動によって生じる接続の断線が原因で、長時間の輸送や搭載時の振動がこれを引き起こしていた。

修理方法:

マウン・ティン・ナインは、まず爆弾を数個取り出し、すべてを分解して電気回路の全体を検査した。彼はその内の一本で断線した配線を発見し、それを高品質の配線に取り替えた。

さらに、彼は配線の固定方法を改良し、振動による影響を最小限に抑えるために、特殊な衝撃吸収材を使用した。また、彼は起爆メカニズムの信頼性を向上させるために、新しい安定した電源ユニットを組み込んだ。

これらの修理により、蜂雷爆弾は以前よりも信頼性が高く、精度の高い爆発が可能になった。マウン・ティン・ナインの技術力と創造性が、この爆弾をより効果的な兵器に変えた。

基本的な修理方法を工場の全工員に教え、残りの1万本の爆弾の修理を依頼した。ルイス陣営の1,000機の飛行機が来るまでには完成するという。

ルイスは、彼の才能と修理へのアプローチに感銘を受け、「君は本当に天才だ。これで我々の勝利のチャンスが一層高まった」とマウン・ティン・ナインを賞賛した。

ルイスは称賛するだけではなく、マウン・ティン・ナインの待遇もきちんと考えていた。彼を科学技術庁長官兼兵器作成庁長官に任命し、年俸及び賞与を合計2,000両とした。年間経費は2億両とし、部下の工員を200名雇いなさいと指示した。

マウン・ティン・ナイン:ルイスさん。私に対する過分な評価と待遇をしていただき有難うございます。ですが私はまだ16歳の未成年です。両親の許可を得なければ国外には出られません。

ルイス:そうだったか。良し、今から君のご両親に会いに行こう。何処まで行けば良いのかね。

マウン・ティン・ナイン:私の両親はラーショーに住んでいます。ラーショーはミャンマー中部に位置するシャン州の都市です。

ルイス:ラーショーについては良く知っているよ。黄金の三角地帯の一角として有名なケシの花の産地だね。

マウン・ティン・ナイン:良く、ご存知ですね。私の家は零細工房を経営しています。家族全員必死になって働いていますが、中々楽にはなりません。私はそういう生活から逃れるために、イワンの世話になりました。

マウン・ティン・ナイン:しかし、ルイスさんの西欧列強との戦い振りを聞き、感動しました。ぜひとも私の両親を説得して下さい。

ルイスと天才少年は直ちに飛行機に乗り込み、ラーショーに向かった。

☆午後11時。ミャンマー、シャン州、ラーショーの街。
深夜のラーショーは静かで、月明かりが石畳の通りを照らしていた。ルイスとマウン・ティン・ナインは、この遅い時間に誰かの自宅を訪れるのは失礼だと考え、街で宿泊できる場所を探していた。

彼らは狭い路地を歩き、やがて小さな宿屋を見つけた。その宿屋は、古風な木造の建物で、屋根の上にはシャン州特有の装飾が施されていた。入り口には、ぼんやりと明かりが灯り、暖かな雰囲気を醸し出していた。

ルイスがドアをノックすると、中から小柄な老婆が現れた。彼女は彼らを優しく迎え入れ、夜遅くにも関わらず、彼らに部屋を案内した。宿屋の内部は質素ではあったが、清潔で心地よい雰囲気があった。

彼らが案内された部屋は、必要なものだけが整えられているシンプルなものだった。畳の上には薄いマットレスが敷かれ、壁には地元の風景を描いた絵が掛けられていた。窓からは、ラーショーの夜景が望め、遠くの山々が月明かりに照らされていた。

疲れた彼らは、宿屋の部屋でゆっくりと休息を取った。部屋は静かで、外の音はほとんど聞こえず、都会の喧騒から離れた平和な空間となっていた。彼らは、この宿屋での一夜を過ごし、翌朝に備えるために早めに休むことにした。

☆1935年9月14日土曜日の午前6時。ラーショー郊外、マウンの実家
マウン:お父さん、お母さん、ティン。今帰ったよ。

アウン:マウンかい。良く帰ってきてくれたね。お客様もご一緒なんだね。おおう!何と大きな方なんだろう。こんな大きいお人は見たことがないよ。イギリス人とは少し違うようだね。

ルイス:私はルイスと言います。18歳です。イタリア系のアメリカ移民でしてね。中国国民党政府から四川省と雲南省の軍政長官を任せられています。宜しくお見知り置き下さい。

途中で父親と娘も現れ、"挨拶はそのくらいにして食事にしよう"と言われた。母親のマウンと娘のティンのふたりが朝食の準備にかかり、男たちは薪を切ったり、料理の下拵えを手伝ったりして一生懸命に働いた。特にルイスはマウンを部下に迎えたいという思惑があったので、母親のアウンに取り入るべく必死になってアウンに奉仕した。何処のご家庭でも最終権限はお母さんが握っているものである。

ルイスはアウンに盛んに喋りかけ、アウンの美貌を褒め、肌が真っ白できめ細やかなことを指摘したり、彼女の長い黒髪が艶々として素敵だと褒めそやした。彼女くらいの年齢になり、人妻ともなると他の男から褒められることなど無いものである。彼女はルイスのような若くたくましい男から散々褒めそやされたものだから有頂天となり、ルイスに対して並々ならぬ好意を持つようになった。これが決め手となり、彼ら一家はルイスの陣営に加わる決意をすることになる。

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1.父親:ソー・ティン・アウン(36歳)
・職業:小さな工房を経営する職人。
・性格:静かで思慮深く、家族を支えるために一生懸命働く。
・背景:幼い頃から木工や機械いじりが得意で、地元で評判の職人になる。

2.母親:アウン・サン・ミャー(34歳)
・職業:家事をしながら、地元の市場で手作りの布製品を販売。
・性格:明るく温かい心の持ち主で、家族思い。
・背景:地域の伝統的な織物を学び、その技術を活かして家計を支える。

3.妹:ティン・ティン・アウン(14歳)
・性格:好奇心旺盛で活発、学校での成績が良い。
・趣味:絵を描くことと読書。
・背景:兄のマウン・ティン・ナインを尊敬し、彼の発明に興味を持つ。

4.長男:マウン・ティン・ナイン(16歳)
・性格:非常に知的で技術的な才能があり、新しいことに挑戦するのが好き。
・特技:機械工学と電子工学。武器製作は余技。
・背景:家族の支援を受けながら、若くして多くの発明を行う。

この一家は、それぞれの才能や個性を持ちつつ、お互いを支え合う温かい家族です。父親のソー・ティン・アウンは家族の柱として働き、母親のアウン・サン・ミャーは家族の心の支えとなり、妹のティン・ティン・アウンは、兄のマウン・ティン・ナインを尊敬し、彼の影響を受けて成長しています。マウン・ティン・ナイン自身は、家族からの愛情と支援によって自身の技術的才能を伸ばし、将来への大きな希望を抱いています。
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朝の柔らかな光がマウン・ティン・ナインの実家の食堂を照らし、ルイスはマウン一家と共に朝食を囲んでいた。食卓には、アウン・サン・ミャーが手作りした温かい伝統的なミャンマー料理が並んでおり、その香りが部屋に満ちていた。ソー・ティン・アウンは、家族のためにアウン・サン・ミャーが作った食卓を囲み、穏やかな朝のひとときを楽しんでいた。

食後、ルイスはマウンの両親に深い敬意を表し、マウンを自分の陣営に加えたいという願いを伝えた。「マウン君の才能は非凡で、我々の戦いにとって大きな力となる。彼の才能を広く世界に生かし、より良い未来を築くために、彼を我々の陣営に迎え入れたい」とルイスは語った。

ソー・ティン・アウンとアウン・サン・ミャーは、最初は戸惑いながらも、ルイスの言葉に深く考えを巡らせていた。彼らは、マウンの未来と彼の才能を信じており、彼が大きなことを成し遂げることを望んでいた。

「マウンはいつも新しいことに挑戦し、私たちを驚かせてくれます。彼の才能を活かす場所が、あなたのもとにあるならば、私たちは彼を送り出すことに賛成します」と、ソー・ティン・アウンは静かに言葉を紡いだ。

アウン・サン・ミャーも涙を浮かべながら、「私たちの息子が大きな世界で活躍することを願っています」と加えた。

マウンは両親の言葉に心を打たれ、ルイスのもとで新たな挑戦をする決意を固めた。ルイスは、マウン一家の温かなもてなしと理解に感謝を表し、マウンの才能を大切に育てることを約束した。

この朝の出来事は、マウン・ティン・ナインにとって新たな人生の旅立ちであり、ルイスの陣営にとっても重要な一歩となった。

朝食後、ルイスはアウン・サン・ミャーが地域の伝統的な織物を学び、手作りの布製品を作っていることを聞き、大変感心した。ルイスが彼女に"ぜひアウンさんのお作りになった布製品を見せて下さい"と頼むと彼女は快く了承し、衣装棚を開けて色々ルイスに見せて説明してくれた。

アウン・サン・ミャーは、地域の伝統的な織物技術を学び、その技術を活かして様々な手作りの布製品を作っていました。彼女が作る布製品には、以下のようなものが含まれています:

1.ロンジー(Longyi):
・ミャンマーの伝統的なスカートで、男女ともに日常的に着用されます。
・彼女は地元の綿やシルクを使って、色鮮やかな模様や幾何学的なデザインを施したロンジーを作っていました。

2.ショールとスカーフ:
・柔らかな手触りのシルクやコットン素材を使用。
・伝統的な染色技術で、自然の色素を使って様々な色やパターンを作り出していました。

3.テーブルクロスとナプキン:
・家庭用品として、装飾的な縁取りや刺繍を施したテーブルクロスやナプキンを作成。
・地元の植物や動物をモチーフにしたデザインが特徴。

4.バッグと小物入れ:
・日常使いに便利なバッグや小物入れも手作りしていました。
・強くて丈夫な素材を使い、実用性と美しさを兼ね備えたデザインにしていました。

アウン・サン・ミャーはこれらの布製品を地元の市場で販売し、その繊細で美しい仕上がりは多くの人々に愛されていました。彼女の布製品は、ミャンマーの伝統と彼女自身の創造性が融合した芸術作品として、地域社会で高く評価されていたのです。

ルイスは彼女の作製した様々な布製品を目の当たりにして、益々彼女のことを気に入りました。そこでルイスはアメリカで女性たちが普段遣いにしているシックな服装をプレゼントすることにしました。

何が良いかと色々考えた末、この地域の気候「ほぼ常夏」に鑑み、次のような物を選びました。

1.ネイビーブルーのミニドレス:
・素材はしっかりとしたウールブレンドか、シルク混のものを選び、体のラインを美しく見せるデザイン。
・インナーには体型に合わせたシェイプウェアを着用。
・ストッキングはヌードカラーで、足元には低めのヒールのネイビーブルーやブラックの革靴を合わせる。
・アクセサリーはシルバーの細めのブレスレットやネックレスが良く、シンプルながらも上品さを演出。

2.バーガンディのラップスタイルのミニドレス:
・膝上の丈でありながら、ラップデザインが洗練された雰囲気を醸し出す。
・下着にはレースのディテールがないシームレスなタイプを選び、ドレスのラインに響かないようにする。
・ストッキングは濃いベージュか薄いグレーを選び、足元にはグレーのスエードのアンクルブーツやバレエフラットを合わせる。
・シンプルなゴールドのイヤリングと腕時計でアンサンブルを完成させる。

3.ブラックのモダンカットミニドレス:
・アシンメトリックなヘムラインやカットアウトデザインが特徴。
・インナーにはスリム効果のあるブラックのシェイプウェアを。
・パターン入りのストッキングで個性を出し、足元はストラップのある黒のヒールサンダルを選ぶ。
・ドレスアップにはステートメントネックレスや大ぶりのリングでアクセントをつける。

4.緑色のキャミソールトップ、下には青色のセルビッジデニムショートパンツを合わせ、ブラックのバッグと黒の時計。

彼女はこれらのプレゼントをルイスから貰い、"4番の服装は特に似合いますし、屋内でも屋外でも自由に着こなせます"とルイスから言われ着用する気になった。

ルイスがインナーとして手渡してくれたのはブラックのマイクロビキニブラと同じくブラックのショーツであった。彼女はこの極端に短いマイクロビキニブラとマイクロビキニショーツを身につけることには抵抗もあり羞恥心も覚えたが、"奥様にとても良く似合うインナーですし、奥様の魅力が倍増します"と唆され、とうとう着用した。

その上に緑色のキャミソールトップと青色のセルビッジデニムショートパンツを穿くときには、ルイスが手助けしてくれた。ルイスは彼女を軽々と抱き上げ、お姫様のように扱い、鏡台の前に立たせてくれた。

彼女が見ても本当に能く似合っているように思え、彼女は痛く満足した。ルイスが彼女を自然に抱擁し、キスを仕掛けてきても彼女は抵抗しなかった。

ルイスは彼女を優しく抱きしめながら"マウン・ティン・ナインはまだ16歳です。お母さんやお父さんが彼の傍にいてやることも必要です。お母さんたちも私達と一緒に中国へ来て頂けませんか?私も貴女と此処でお別れするのが辛いのです"と耳元で囁いた。

彼女は一も二もなくルイスの言葉に大きくうなずき、"貴方の言う通りよ。彼が20歳になるまで私達は彼と一緒に居るわ。それに私も貴方が大好きよ"と答えた。結局彼女たち一家はルイスと行動を共にすることを決めた。

今回はここまでにいたしましょう。次回をお楽しみに。

 

後書き

第22章第3話では、ルイスの旅に新たな展開が加わりました。彼はマウン・ティン・ナインの才能を高く評価し、その一家全員を自分の陣営に迎え入れることに成功します。一家の温かさと絆が物語の中心となり、ルイスとマウン一家との間には深い信頼関係が築かれます。このエピソードでは、家族愛と互いの支援が、個々のキャラクターの成長と物語の進展において重要な役割を果たしています。次エピソードでは、新たに加わったメンバーたちがルイスの目指す未来にどのように貢献するのかが描かれることでしょう。