小説「海と陸の彼方へ」

 

第三章新主人公アンヘルアメリカ合衆国大統領を目指す

 

第7話アンヘル合衆国上院議員の後継候補となる①

 

前書き

マリア・V:アンヘルちゃん。貴方とローザとの提携の話だけど、資本金の比率を1対1にした方が良いわ。アンヘル:そうすべき理由がありますか?マリア・V:そうね。40億ドルを政治資金のために残しておいたほうが良いと思うのよ。アンヘル:私は政治家になる気はありませんよ。マリア・V:貴方を将来合衆国の大統領にするのが私の生きがいなの。アンヘル:それは大変遠いしかも途方もない話だと思いますが。私はまだ16歳だし、選挙権すらないのですよ。マリア・V:貴方ほどの能力があれば年齢などは何とでもなります。私に任せておきなさい。アンヘル:しかし、現実的にはどうすれば良いのですか?マリア・V:貴方は先ず明日私と一緒にNYU「ニューヨーク大学」へ行き、試験を受けなさい。一度の試験で法学修士まで取るのです。弁護士資格も同時に取りなさい。アンヘル:そういう方面は得意です。マリア・V:あとは私に任せておきなさい。

 

本文

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登場人物「1935年1月1日時点」  
アンヘル・ディアンジェロ16歳:ハーバーテックソリューションズ(HTS)の会長兼CEO。ル・クリスタル・ホテル所有「200万ドルで居抜き購入」。アンヘル航空㈱会長兼CEO「資本金10億ドル」。ヴィヴィ警備会社「資本金1千万ドル」オーナー。軍事産業への共同投資60億ドル「配当金:1,929万ドル/ 週」。現預金50億ドル「シャドウ・ネクサスから略奪」と債権「総額不明」所有。
マリア・エバ・ドゥアルテ16歳。アンヘルの妻。AMレジャー総合開発㈱「資本金1億ドル」社長兼COO。悪魔のように可愛い女。 
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アンヘルの家族 
イタリア系の不法移民で、彼らの家族名は「ディアンジェロ」です。以下はディアンジェロ家の家族構成です: 
・父親ヘクター・ディアンジェロ(38歳):ヘクター・ディアンジェロは日雇い労働者として働き、家族を支えています。彼は家族に良い未来を提供することを夢見ており、そのために日々努力しています。 
・母親ローサ・ディアンジェロ(35歳):ローサ・ディアンジェロは家庭を守りながら、地域の共同体でボランティア活動を行っています。彼女は子供たちが教育を受けることを強く望んでいます。 
・兄ルイス・ディアンジェロ(18歳):ニューヨーク市警警部兼総合建設会社NYHCの社員。 
・ルイスの双子の姉マリア・ディアンジェロ(18歳):マリア・ディアンジェロは地元の専門校に通っています。 
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マリア・エバ・ドゥアルテ「マリア・D」16歳の家族 
・エルヴィラ・ドゥアルテ13歳。マリアの妹。 
・カタリナ・イルデフォンソ20歳。ルドラ金融㈱営業部長。 
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マリア・ヴァレンティーノ「マリア・V」54歳。アンヘルの恋人兼投資パートナー。ヴァレンティーノ・ファミリーの死亡したボス:ヴィンセント・"ヴィニー"・ヴァレンティーノ(56歳)の元妻。莫大な資産「推定500億ドル」を持つ。軍事産業への共同投資60億ドル「配当金:1,929万ドル/ 週」。
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ジョン・マッケンジー(35歳)。エドゥアルドの競争相手「有力な建設会社グローバルテック・コンストラクション・インクGCIのCEO」。
妻: サラ・マッケンジー(33歳), ファッションデザイナー
子供: ルーカス(8歳), ソフィア(5歳)
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サラ・マッケンジー(33歳)の実家
父:ロバート・ハミルトン(58歳):アメリカ合衆国の上院議員
母:キャサリン・ハミルトン(55歳):社会活動家
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ニューヨーク市長
名前: ダニエル・ハリソン
年齢: 42歳
家族構成:
妻: ジェニファー・ハリソン(37歳)
子供: エマ(10歳)、ノア(7歳)
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ニューヨーク市港湾局長
住所:ブルックリン臨海区
 マイケル・スミス(38歳)
妻: クレア・スミス(36歳), 弁護士
子供: ノア(7歳), ミア(4歳)
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ジャーナリスト
住所:ブルックリン・ベイ・リッジ地区「イタリア系」
エミリー・デイビス(32歳)
夫: ベン・デイビス(34歳), ITエンジニア
子供: エリー(3歳)
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エリナ・"ブラックウィドウ"・ロドリゲス40歳。アンヘルの愛人。元ニューヨーク・マフィア「シャドウ・ネクサス」の副ボス。アルゼンチン人。
マリア・"レッドローズ"・デ・ラ・クルス35歳。ニューヨーク・マフィア「シャドウ・ネクサス」の人事担当。アルゼンチン人。

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ニューヨーク市の行政地図

アメリカ合衆国東部
昭文社「コンパクト世界地図帳」P52


フロリダ州の地図と出典「南部にマイアミ、更に南部にホームステッドがある」

マフィアの組織図「パブリックドメイン」

 

☆4月25日木曜日午前11時:ロングアイランド島南東部ハンプトンズ前
もう少しで到着するという時、マイア・Vが突然話しかけてきた。

マリア・V:アンヘルちゃん。貴方とローザとの提携の話だけど、資本金の比率を1対1にした方が良いわ。

アンヘル:ローザさんからお聞きになったのですか。別にそれで良いですけど、そうすべき理由がありますか?

マリア・V:そうね。40億ドルを政治資金のために残しておいたほうが良いと思うのよ。

アンヘル:私は政治家になる気はありませんよ。

マリア・V:アンヘルちゃんが今そう思うのはある程度理解できるわ。でも貴方を将来合衆国の大統領にするのが私の生きがいなの。

アンヘル:それは大変遠いしかも途方もない話だと思いますが。私はまだ16歳だし、選挙権すらないのですよ。

マリア・V:貴方ほどの能力があれば年齢などは何とでもなります。私に任せておきなさい。

アンヘル:なれるのならば断る男はいないでしょう。しかし、現実的にはどうすれば良いのですか?

マリア・V:貴方は先ず明日私と一緒にNYU「ニューヨーク大学」へ行き、試験を受けなさい。一度の試験で法学修士まで取るのです。弁護士資格も同時に取りなさい。

アンヘル:そういう方面は得意です。

マリア・V:あとは私に任せておきなさい。

アンヘルはベッドの中以外ではマリア・Vに一切刃が立たなかった。

マリア・Vはハンプトンズのゴルフ場に到着するとNYUの学長に電話し、アンヘルが天賦の才能の持ち主であることを強調し、NYUの入学試験を受けさせる段取りを付けた。もう一本の電話はローザのところである。

ローザ:お義姉さん。それは酷いわ。資本金がたったの20億ドルになってしまうじゃないの。

マリア・V:馬鹿なことを言うもんじゃないわ。石油掘りなど500万ドルもあれば十分過ぎるわよ。貴女もアンヘルも常識がないわね。安い山林を出来るだけ購入するのよ。テキサス州の土地なんかほとんど只のような値段で買えるんだから。本社のビルなんか建設しちゃ駄目よ。レオのところから10名ほどの労働者を派遣してあげるから、彼らを年俸ひとり2,000ドルで雇いなさい。あとは彼らに任せなさい。良いわね。ど素人がばたばた動きなさんな。

ローザ:私と労働者10名は何処で寝泊まりするの?

マリア・V:貴女はダラスの普通のホテル。彼らは近くの木賃宿よ。彼らにダラスの周辺で聞き込みをさせるの。石油が出るという噂を調べるのよ。

ローザ:何か垢抜けない仕事だわね。まるで山師がする仕事のようだわ。

マリア・V:石油掘りと言えば現代的だけど、一昔前は金鉱掘りだったじゃないの。山師がする仕事そのものなのよ。

ローザ:私はもう辞めたくなったわ。

マリア・V:辞めたければ辞めれば良いけど私があとを引き継いであげるわ。ダラスは石油の宝庫だから、私とアンヘルはアメリカ一番の大富豪になること間違いなしよ。

ローザ:お義姉さん。私。頑張ってみるわ。地道な仕事だけど当たればたしかに大きいしね。

☆ハンプトンズのゴルフ場到着:午前11時15分
クラブハウスで合衆国上院議員夫妻がマリア・Vとアンヘルを今か今かと待ち構えていた。奥さんのキャサリン・ハミルトン(55歳)はどうみても30代前半にしか見えず若々しくしかも輝かんばかりの美貌を誇っていた。しかしご主人の上院議員ロバート・ハミルトン(58歳)の方は何処か体の具合でも悪いのか弱々しく80歳くらいの老人に見えた。

マリア・V:ロバート。貴方、何処か悪いんじゃないの?随分弱々しく見えるわ。

ロバート:何処が悪いとかでは無いのだが、どうも最近体調が良くないんだよ。他人との付き合いで暴飲暴食を30年くらい続けたからな。肝臓や腎臓をやられているとは主治医が言っていた。

マリア・V:ヴィニーとはまた違う病状ね。彼は年甲斐もなくゴルフをやりすぎて脳卒中で倒れたのよ。賭けゴルフで興奮したのもあるでしょうけどね。

キャサリン:私も心配だからもう引退しろと言っているのよ。

ロバート:引退はしないぞ。死ぬまで第一線で戦うつもりだ。ヴィニーだって引退してもすぐに死んだじゃないか。実際後継者もいないしな。

マリア・V:ロバート。後継者がいれば引退しても良いという気はあるのね。

ロバート:そりゃ、そうだ。今引退できたら俺もまだ58歳だから別の方面で一花咲かせることが出来るしな。

マリア・V:別の方面って何なのよ?

キャサリン:このひとは登山が好きなのよ。若い頃はカンチェンジュンガにも登ったことがあるのよ。

マリア・V:それは良い趣味だわ。でもヴィニーみたいに無理をしちゃ駄目よ。

ゴルフ場のクラブハウスには色々な施設が備え付けられている。ここのクラブハウスでは、ゴルフをプレイする前後のリラクゼーション、食事、またはビジネスミーティングなどが行われる場所として、ロッカールーム、浴槽付きのシャワールーム、洗面所、トイレ、会員専用のプライベートルーム、プール、ジム、プロショップ(ゴルフ用品店)、レストランやバー、宴会場、会議室などが備わっています。

4人はクラブハウスのレストランで腹ごしらえをし、マリア・Vはロバートを説得してアンヘルを後継者にすることに成功した。

☆ハンプトンズのクラブハウスでの説得の瞬間
レストランのプライベートな席に座ったマリア・Vは、ロバート・ハミルトンの目を真剣に見つめた。

「ロバート、貴方が死ぬまで政治の第一線で戦い続けるというのは理解できるわ。でも、その後どうなるの?貴方がいなくなった後、誰が貴方の遺志を継ぐの?」

ロバートは一瞬、言葉を失った。マリア・Vは続けた。

「アンヘルは若く、エネルギーに溢れている。そして何よりも、貴方と同じ価値観を持っている。彼を後継者にすることで、貴方の遺志はしっかりと引き継がれる。それだけでなく、彼は多額の政治資金を持っている。これにより、貴方が目指していた政策もスムーズに進む可能性が高まるわ」

ロバートは少し考え込んだ後、ゆっくりと頷いた。

「それは確かに魅力的な提案だ。しかし、アンヘルが本当に私の価値観を理解しているのか?それが確認できれば、考えてもいい」

マリア・Vは微笑んだ。

「それならば、次の合衆国上院議員選の民主党の予備選「6月1日公示、6月21日選挙」に彼を出馬させてみてはどうでしょう?そうすれば、彼の能力も貴方自身で確かめられる。成功すれば、彼が後継者として適任であるという証明にもなるわ」

ロバートはこの提案に納得したようで、最後に「それが最良の選択かもしれない。彼の意見を聞き賛同すれば僕は引退し、彼を後継者にしよう」と静かに言った。

マリア・Vは内心で勝利を確信し、アンヘルの未来が一歩前進した瞬間と感じた。

こうして、ハンプトンズのゴルフ場のクラブハウスでの一幕は、アンヘルとロバート・ハミルトン、そしてマリア・Vにとって、新たな未来への扉を開く重要な瞬間となった。


一方で、キャサリンはアンヘルを誘惑するために、ロッカールームで衣装を一新。シルクのブラウスにペンシルスカート、ストラップ付きのハイヒールを身にまとい、レースのブラとショーツをインナーとして着用。さらに、パールのイヤリングとシンプルなゴールドのブレスレット、クラッチバッグ、そしてシンプルなアナログ時計で全体のスタイルを引き締めた。

アンヘルは、キャサリンの美しさに目を奪われ、心の中で彼女の美貌と魅力に敬意を表していた。

☆キャサリンの思惑
キャサリンはこの装いが十二分に若いアンヘルの心を捕らえたことを確信した。しかし、先だってのブランチの場でアンヘルを娘のサラ・マッケンジーにさらわれたことを思い出し、「簡単にはアンヘルに身を任せてはいけないし、出来れば娘からアンヘルを奪いたい」と誓いを新たにした。

アンヘルはキャサリンのそういった思いも知らず、図々しくキャサリンを口説きに掛かった。キャサリンは危うくアンヘルの誘惑に乗りかかったが、心を鬼にして身体を翻して誘惑から逃げ、夫のロバートのところに近づいた。

☆アンヘルの思惑
アンヘルは元々マリア・Vから「キャサリンがアンヘルを気に入り、一度会わせろ」とせっつかれていると聞いていた。キャサリンがロッカールームで衣装を替え、若々しく装ったのはアンヘルを誘惑するためだと睨んでいた。

だからキャサリンは簡単に身を任せると踏んでいたのだが、思いの外キャサリンのガードは固かった。アンヘルは色んな可能性を考えてみて、ついに真相にたどり着いた。娘のサラ・マッケンジーが母親にアンヘルと寝たと自慢気に喋ったのではないか?母娘の間柄でもあるし、まさか55歳の母親が16歳のアンヘルに気があるなどとは思わなかったのだろう。

アンヘルは此処まで考えると更に図々しい手に出た。キャサリンが何を言おうと気にせず追いかけて口説いたのだ。

一方、キャサリンは夫のロバートのところまで逃げてきたまでは良かったが、彼は真剣な表情でマリア・Vと議論している。とてもキャサリンを相手にしてくれそうもなかった。今はマリア・Vとの話で手一杯だから、お前はアンヘルくんと話をしていなさいと追い払われる始末だ。

アンヘルが3人の前に素早く現れ、キャサリンの手を取り強引に会員専用のプライベートルームまで連れて行く。

☆会員専用のプライベートルーム
アンヘルはキャサリンに一揃いの衣装を手渡した。それはキャサリンにとっては非常に抵抗のある衣装だった。すなわち、屋内でもプールでも着用することの出来る水着だった。

この水着は「Marble Splash」というデザインで、エンパイアウエスト(胸の下で切り替えられたウエストライン)のスイムドレス(水着としてもドレスとしても機能するアイテム)です。

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1.水着: プラスサイズのエンパイアウエストのスイムドレス
2.カバーアップ: シフォンのカバーアップ
3.サンダル: プールサイド用のフラットサンダル
4.インナー: ノンワイヤーの水着用ブラとボトム
5.アクセサリー: ゴム製のブレスレット、防水のスポーツウォッチ
6.バッグ: 防水のトートバッグ
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アンヘルはあっという間にキャサリンの衣装を脱がせて全裸にし、そのあとはゆっくりとインナーと水着をキャサリンに身に着けさせ、恥ずかしがるキャサリンのあられもない姿をあますところなく楽しんだ。時間が経つに連れアンヘルの興奮と喜びがキャサリンに乗り移り、ついに二人はソファーで身体を一つにした。

キャサリンも元々強く望んでいたことなのでアンヘルに文句は言わなかった。ただ一つだけ彼女が確認したのは娘とはもう会わないでということだったが、アンヘルは明確にこれを拒絶した。「誰と会おうが僕の自由である。干渉するなら貴女とは二度と会わない」

キャサリンはそれ以上文句を言うことが出来ず、出来ることと言えばここでアンヘルと楽しむことだけであった。

ロバートとの話し合いを成功裏に終えたマリア・Vはアンヘルとキャサリンを探した。ロバートはそのままレストランでコーヒーを楽しんでいた。

クラブハウスを一通り探して見つからなかったので、フロントで聞いてみると、会員専用のプライベートルームが一つ使われているという。ピンときたマリア・Vはフロントの女の子に命令してプライベートルームに電話させ、アンヘルを出させた。

マリア・V:もうそのくらいで切り上げて出ていらっしゃい。貴方に話があるのよ。

慌てて出てきた二人に話をした。

マリア・V:さっき、ロバートと話し合いをしたの。今度の合衆国上院議員の改選は7月31日よ。それまでに民主党の予備選「6月1日公示、6月21日選挙」があるわ。その民主党の予備選に貴方も出るのよ。もちろんロバートも出るけど、途中経過如何ではロバートが辞退し貴方に譲ることになっているの。

キャサリン:それはアンヘルちゃんにとって願ってもないことだわ。私も全力で応援するわ。

アンヘル:マリア・Vさん。有難うございます。僕は全力で頑張ります。

マリア・V:そうよ。女性たちを誘惑するのが能では無いのよ。貴方は外のこと「NYUの試験」も頑張りなさい。

マリア・V:キャサリンもサラもしばらくアンヘルと接触することを禁じます。アンヘルが上院議員に当選すれば自由にお付き合いしなさい。

キャサリン:はい。分かりました。おっしゃるとおりにいたします。

マリア・Vはアンヘルの理解を深めるためにロバートの後継者になることの利点を列記した。

年配のロバート・ハミルトン上院議員が引退する際に、その後継者としてアンヘルが民主党から立候補することで、多くの利点がある。

1.既存の支持基盤: ロバート・ハミルトン上院議員が築いた支持基盤やネットワークを引き継ぐことが出来る。

2.信頼性と権威: 既に信頼と権威が確立されている政治家からの後継者として立候補することで、選挙戦が有利に進められる。

3.党内での地位: 民主党内での地位も、既存の上院議員の後継者として確立しやすくなる。

4.資金: 既に50億ドルの資金があるが、これに加えてハミルトン上院議員の支持者からの資金も期待できる。

5.連邦レベルでの経験: U.S.上院は、アメリカ全体の法制度に影響を与える場であり、ここでの経験は大統領に立候補する際に非常に有用である。

このような要素を考慮すると、ロバート・ハミルトン上院議員の後継者としてアンヘルが立候補することは、彼の政治キャリアにとって非常に良いステップとなる。

アンヘルは十二分に理解し、マリア・Vへの感謝を深めた。また新たな愛人となったキャサリンもアンヘルの強力な味方になろうと決意した。

今回はここまでにいたしましょう。次回をお楽しみに。

 

後書き

「ロバート、貴方がいなくなった後、誰が貴方の遺志を継ぐの?」ロバートは一瞬、言葉を失った。マリア・Vは続けた。「彼を後継者にすることで、貴方の遺志はしっかりと引き継がれる。それだけでなく、彼は多額の政治資金を持っている。これにより、貴方が目指していた政策もスムーズに進む可能性が高まるわ」ロバートはゆっくりと頷いた。「それは確かに魅力的な提案だ。しかし、アンヘルが本当に私の価値観を理解しているのか?それが確認できれば、考えてもいい」「それならば、次の合衆国上院議員選の民主党の予備選「6月1日公示、6月21日選挙」に彼を出馬させてみてはどうでしょう?そうすれば、彼の能力も貴方自身で確かめられる。成功すれば、彼が後継者として適任であるという証明にもなるわ」ロバートはこの提案に納得したようで、最後に「それが最良の選択かもしれない。彼の意見を聞き賛同すれば僕は引退し、彼を後継者にしよう」と静かに言った。