小説「海と陸の彼方へ」

 

第一章ブエノス・アイレスの輝き

 

第30話……中国の暴力団三合会2派の争い(中編その5)

 

前書き

マリア・D:何だか変な様子だったわね。何となく想像はつくけどね。ルドラ:いや、お前の想像している通りさ。ラ・パスに着いてから立て続けに相手したもんだからね。お互いに俺と寝ていることに気がつくとは思わなかった。お前のおかげで助かったよ。お前の方はどうなんだ?儲かりそうなのか?マリア・D:私はボリビアでは商売しないことにしたの。ボリビアとパラグアイは戦争中でしょう?何かとやり辛いのよね。ルドラ:じゃあ、どこでコカインの一次ペーストを入手するつもりなんだ。ペルーか?マリア・D:コロンビアのアンティオキア県よ。ルドラ:それじゃ、ソフィアの婿の話は断ったのか?マリア・D:ちゃんと引き受けたわよ。50万ドル用立ててやったわ。彼のところで出来る精製コカイン「純度90%」は一月で100キロなの。約束通り1キロ4,000米ドル出して全て引き取るわ。

 

本文

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登場人物「1935年1月1日時点」
ルドラ・バッシャール24歳。企業からの収益金3,500万米ドル。1,840米ドルの普通預金「アドリアナと交換したもの」。金塊127トン「運用利息月利3,810万米ドル、日歩127万米ドル」。ブエノス・アイレス司法府裁判検事。ルドラ映画産業㈱会長兼オーナー「資本金6千万アルゼンチン・ペソ」。ルドラ金融㈱会長兼CEO
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カルメン・バッシャール36歳。ルドラの妻。エミリオ・ロドリゲス「死亡」の元妻。
イザベル・ロドリゲス20歳。カルメンの娘。
フェルナンド・ロドリゲス20歳。カルメンの息子
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エレナ・モラレス30歳。ルドラの愛人。ルドラ検事付き書記官。次期市長室長。リカルド・モラレスの妻。
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部下
タリオ「勇敢な戦士」21歳。ルドラ缶詰工業㈱専務。ルシエンヌの兄。シワトルの夫。カリブ族の男。獰猛。格闘技の達人。
シワトル「花の女神」28歳。タリオの妻。元タバスコ領主の妻。聡明で美しく、性格は穏やかで優しい。
ルシエンヌ「明るい」19歳。ブエノス・アイレス司法府検察官「刑事事件の捜査や起訴を担当」。
モンバナ「高い山」男2歳。ルドラとルシエンヌの間の子。
カノア「風」40歳。ルシエンヌの父親。
アマタ「永遠の」38歳。ルシエンヌの母親。
アドリアナ・グラノジェルス25歳。ルドラ金融㈱COO。元ルドラの愛人。カジェタノの元妻。農園主「時価5千万米ドル」
ヘロニモ・デ・アギラール30歳。ルドラ警備COO。スペイン人。元コルテスの部下。ジャマイカ島アギラール砂糖キビ農園経営。中級黒人男性奴隷500名。
イシュトゥル 「Ixchel」19歳。アギラールの妻。
パカル 「Pakal」男4歳。アギラールの息子。
ゴンサーロ・ゲレーロ28歳。スペイン人。ジャマイカ島ゲレーロ砂糖キビ農園経営。中級黒人男性奴隷500名。
イディア・ンジンガ17歳。ゲレーロの妻。酒好き。陽気なアマゾネス。時々姿をくらます。
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その他の人々
マリア・エバ・ドゥアルテ16歳。悪魔のように可愛い女。高みに連れて行ってくれる男を求めて突進する。手段は選ばない。エバ金融㈱会長兼CEO「資本金2千万米ドル」。
エルヴィラ・ドゥアルテ13歳。マリアの妹。
カタリナ・イルデフォンソ20歳。ルドラ金融㈱営業部長。
中田ボニファシオ38歳。日系人4世の男性。カフェ、レストラン&バーの経営者。
高梨アデルミラ32歳。日系人4世の女性。麻雀店、ビリヤード場の経営者。
レティオ・チュチョ33歳。メスチーソ。エステル・ラジオのプロデューサー。賭博好き。
カタリナ・リベラ・サンドバル34歳。アルベルト・ペレイラ・レボルコ「財閥の当主、政治家」の妻。社交界の華。芸術家支援、慈善活動を行っている。
カルロス・フルベック・オルトゥサル35歳。政治家であり外交官。若い妾を囲っており、妻のロサを顧みない。
ロサ・オルトゥサル30歳。カルロスの妻。アルゼンチンの貴族出身で社交界の名士。
エルナンデス夫妻「夫:フアン・エルナンデス46歳、妻:マリア・エルナンデス44歳」。ブエノス・アイレスの牧牛・牧羊業界の大物。エルナンデス牧場主。
マルティン・ペレス34歳。旧ルイス・ガルシア牧場経営者。元エルナンデス牧場の牧童頭。
パウラ・ペレス26歳。元マルティン・ペレスの妻。フアン・エルナンデスの愛人。
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ルドラ邸スタッフ
執事頭:ジョン・スミス、年齢:45歳
侍女頭:エマ・ジョンソン、年齢:32歳
侍女:ソフィア・ウィリアムズ、年齢:27歳
侍女:オリビア・ブラウン、年齢:29歳
侍女:ルシア・ロドリゲス、年齢:25歳
侍女:アナ・ペレス、年齢:20歳
侍女:ベアトリス・サンチェス、年齢:18歳
庭師:ジェームズ・ジョーンズ、年齢:44歳
ボディガード兼運転手:マイケル・ミラー、年齢:51歳
ボディガード兼運転手:エドゥアルド・ガルシア、年齢:34歳
料理人:ウィリアム・デイビス、年齢:38歳
料理人:マリア・ゴンザレス、年齢:30歳
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飛行機21台「ボーイング247、10名乗り、積載可能重量7,621 kg、空重量4,055 kg」。大型ガレオン船1隻「2,000名乗り、改良野戦大砲500台搭載」小型ガレオン船10隻「100人乗り、改良野戦大砲30台搭載」、キャラック船50隻「500名乗り、改良野戦大砲50台搭載」、砲丸5万発、後込め式小銃10万丁、弾丸500万発。馬5,000頭。荷馬車500台。
傭兵部隊「シラジの女奴隷軍500名、元ベニン王国黒人女奴隷軍500名」
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中米及び西インド諸島
筑摩書房「大航海時代」ボイス・ペンローズ著。荒尾克己訳。巻末地図。

南米
筑摩書房「大航海時代」ボイス・ペンローズ著・荒尾克己訳、巻末の図。

アメリカ三大文明
中公新書「古代アステカ王国」増田義郎著。P2。

☆2月11日月曜日朝9時:高級ホテル「Hotel Oro Elegante」朝食会場
ルドラとマリア・Dはエントランスを出て裏口に回った。イザベラとマリア・Eは諦めてそれぞれの車に乗り込んだ。ルドラたちはイザベラとマリア・Eが出発するまで待ち、ホテルのマリア・Dの泊まっている部屋に入った。ルドラの部屋だとイザベラかマリア・Eの関係者に見張られている恐れがある。

☆マリア・Dの部屋
マリア・D:何だか変な様子だったわね。何となく想像はつくけどね。

ルドラ:いや、お前の想像している通りさ。ラ・パスに着いてから立て続けに相手したもんだからね。お互いに俺と寝ていることに気がつくとは思わなかった。お前のおかげで助かったよ。お前の方はどうなんだ?儲かりそうなのか?

マリア・D:私はボリビアでは商売しないことにしたの。ボリビアとパラグアイは戦争中でしょう?何かとやり辛いのよね。

ルドラ:じゃあ、どこでコカインの一次ペーストを入手するつもりなんだ。ペルーか?

マリア・D:コロンビアのアンティオキア県よ。

ルドラ:それじゃ、ソフィアの婿の話は断ったのか?

マリア・D:ちゃんと引き受けたわよ。50万ドル用立ててやったわ。彼のところで出来る精製コカイン「純度90%」は一月で100キロなの。約束通り1キロ4,000米ドル出して全て引き取るわ。

ルドラ:それは良かった。カルメンも妹も喜ぶだろう。精製コカインを売りさばく目処は付いているのか?

マリア・D:そこなのよね。メデジンで引き取ってくれる相手は見つかったのだけど。

ルドラ:誰がいくらで買い取ってくれるんだ?

マリア・D:メデジンの カルロス・カルデロン48才という牧場主よ。1キロ8,000米ドルで話がついたわ。

ルドラ:悪くない儲けだな。

マリア・D:カルロス・カルデロンの儲けは私の5倍よ。

ルドラ:それが気に入らないんだな。自分でさばくつもりか?

マリア・D:そうよ。コロンビアに精製工場を作って精製コカインを作り、ハバナでさばくわ。

ルドラ:コロンビアの先住民たちからコカインの一次ペーストを購入し、自分で精製するんだな。

ルドラ:精製に必要な化学薬品は何処で仕入れるつもりだ。

マリア・D:コロンビアの薬局で買うのよ。いくらでも売ってくれるわ。

ルドラ:もう購入してあるんだな。無くなったら俺に言え。俺もボリビアで化学薬品の会社と薬局チェーンの店舗を立ち上げる予定なんだ。

マリア・D:その時はお願いするわね。

ルドラ:メデジンとキューバのルートだけ教えておいてくれ。

マリア・D:良いわ。名前と年齢を書いておくわ。

カルデロン一族の構成
家長: カルロス・カルデロン
年齢: 48歳
職業: 地主、家畜飼育事業者
特徴: メデジン市に近い丘の斜面に広大な牧場を持つ。アンティオキア地方で最も裕福で影響力のある人物。
妻: ソフィア・カルデロン
年齢: 45歳
職業: 社会活動家、慈善家
特徴: 地域社会での教育と健康に関するプロジェクトを支援。
長男: ミゲル・カルデロン
年齢: 25歳
職業: 経済学者、家族ビジネスの後継者
特徴: 留学経験があり、家族ビジネスを現代化するアイデアを持っている。
長女: イザベラ・カルデロン
年齢: 23歳
職業: 獣医
特徴: 牧場での動物の健康管理を担当。
次男: アレハンドロ・カルデロン
年齢: 20歳
職業: 大学生「農学部」
特徴: 環境保全と持続可能な家畜飼育に興味を持つ。
三男: フェリペ・カルデロン
年齢: 18歳
職業: 高校生
特徴: 音楽と芸術に優れた才能を持つ。
家庭内スタッフ:
マリア: 家政婦
ホセ: 庭師
エレナ: シェフ
ルイス: 運転手

この一族は、アンティオキア地方での家畜飼育ビジネスと地域社会への貢献で高い評価を受けています。家族それぞれが持つ専門的なスキルと情熱で、ビジネスと社会活動をバランスよく運営しています。

ハバナの不良グループ:"Los Lobos de la Calle"(通りの狼たち)
グループリーダー: エミリオ "El Lobo" ロドリゲス
年齢: 32歳
特徴: 高身長で筋肉質、顔には数本の傷跡がある。
役割: グループの指揮を取り、重要な決定を下す。
副リーダー: ルイス "La Sombra" ゴメス
年齢: 29歳
特徴: スリムで身軽、黒いサングラスを常にかけている。
役割: エミリオの右腕として、作戦の詳細を計画する。
武器担当: カルロス "El Armero" ペレス
年齢: 34歳
特徴: 頭は坊主頭で、腕にはタトゥーがある。
役割: グループの武器と装備を管理。
情報収集担当: アナ "La Serpiente" マルティネス
年齢: 27歳
特徴: 長い黒髪と鋭い目つき。
役割: 情報収集と偵察。
運転手/脱出担当: ホセ "El Rayo" ガルシア
年齢: 31歳
特徴: 小柄で、常に帽子をかぶっている。
役割: 高速での運転と緊急脱出を担当。

マリア・Dは、この不良グループをうまく操り、彼らをキューバでの護衛として使う計画を立てています。彼女の美貌と魅力で、通常は手の付けられないこのようなグループも、彼女の指示に忠実に従います。特にエミリオは、マリア・Dに完全に心を奪われており、彼女のためならどんな危険な仕事でも引き受ける覚悟があります。

このような個性豊かなメンバー構成は、マリア・Dがキューバでの活動を成功させるための重要な要素となるでしょう。

ルドラ:彼らがコカインをストリートで売った場合、歩合で支払うんだな。

マリア・D:そうよ。利益の3割でどうかしら?

ルドラ:月にコカイン100キロ全員で売ったとすると買値が1キロ8,000米ドル、売値が5万米ドルだとして420万米ドルの儲けか。彼らに3割払うと、294万ドル残る。お前の取り分は3割だから88万2千米ドルか。

ルドラ:トゥリオからはもう精製コカインをいくらか買い取ったのか?

マリア・D:買ったわ。足元を見られて1キロ1万ドルで500キロ買い込んだわ。

ルドラ:まあ。物が無いと売ろうにも売れないからな。頑張って販売してくれ。

マリア・D:あんたに2千万米ドル返済したら私が名実ともにオーナー経営者になれるんでしょう?

ルドラ:そういうことになるな。しっかりやれ。それじゃ、俺は帰るよ。

ルドラはマリア・Dの部屋を出ていき、ホテルのフロントでマリア・Eの家に電話を掛けた。

マリア・Eはルドラが電話に出るとがちゃんと受話器を切った。3回繰り返したあと、ルドラはアメ車を運転してマリア・Eの家まで出かけた。

☆午前9時半:カルロス・エルナンデス邸
ルドラはチャイムを鳴らした。マリア・Eが玄関ドアを開けた瞬間、ルドラは大きな足を扉の隙間に差し入れ、扉が閉まらなくした。ゆうゆうと扉を開け、マリア・Eを強く抱擁し、熱烈なキスを浴びせかけた。小柄なマリア・Eを楽々と持ち上げ、居間のソファーに座らせる。

マリア・Eはルドラにバチンバチンとビンタを何発も浴びせかける。その間にもルドラは他に人が居ないことを確認する。マリア・Eが叩き疲れた頃、ルドラは優しく抱きしめキスを繰り返し彼女の全身をくまなく撫で擦り愛撫する。マリア・Eはまたしても我慢ができなくなってきた。

マリア・E:ルドラ。全身を優しく舐めて頂戴。手抜きをしたら追い返すからね。

ルドラはマリア・Eの言う通りうなじから始めて耳、背中、脇腹、両乳房の裾野を両手と指で撫で擦りながら唇と舌を用いて外側から内側へと舐めしゃぶり始めた。わざと乳首には触れない。腕の横でそっと擦るくらいにしてい焦らしている。

マリア・E:上半身はそれくらいでいいから下を舐めて頂戴。

ルドラは両乳首を口に含み、舐めしゃぶりながらマリア・Eに自分の一物を握らせた。マリア・Eは剛毛なのでそのままでは舐めたくないのだ。そういうとマリア・Eは気狂いのように怒るに違いない。マリア・Eは握らされて興奮し始めた。今がチャンスだ。

ルドラ:お毛々を剃ってから舐めると気持ちが良いらしいよ。

マリア・Eはやりたくて気もそぞろになっているから「手早くやってね」と承諾した。ルドラはカバンからシェービングクリームを取り出し、マリア・Eの下腹部に塗りたくった。ついでに潤滑軟膏と万金軟膏をマリア・Eの秘部に塗り、行為がスムーズに行くように準備した。万金軟膏は精力剤と若返りの秘薬である。コカインなどよりよほど効果のある代物だ。

おもむろに剃刀を取り出したルドラは手早くマリア・Eのお毛々を肛門の周りのお毛々も含めて全て綺麗に剃り上げてしまった。まるで幼女のそれのようにツルツルピカピカの綺麗な下腹部に変身した。

ルドラは大きな舌を用いて陰部を下から上に沿ってゾロリと舐め上がる。マリア・Eはあまりの気持ちの良さに気が狂わんばかりとなり、とうとう自ら積極的にルドラの上に乗り、どんどんと可愛い小振りのお尻を振り始めた。

こうなるとマリア・Eはルドラの思うがままである。マリア・Eを上に乗せたままルドラは自由自在に操り、マリア・Eを繰り返し快楽の絶頂に押し上げた。機能と同様にマリア・Eは何十回と無く逝かせられた挙句の果てにルドラに対する愛を誓わされた。

☆マリア・Eとの会話
マリア・E:あんた。また逝かなかったのね。私じゃ駄目なのかな?

ルドラ:お前とは相性が良すぎて何時までもこうしていたいのさ。他の女だと適当に切り上げたくなる。

マリア・E:それは私を愛しているからなの?

ルドラ:まあ。それもあるのだろうが、肉体的なものだろう。相性が良すぎて止めたくないのさ。お前は何時も早く止めてというけど。

マリア・E:それは違うのよ。確かに逝きすぎて辛くなるからやめてとは言うけど「少し休憩してからまたやってね」という意味なの。

ルドラ:そうか。休憩したらまたやっても良いんだな。

マリア・E:そうね。本心を言うと永遠に入れておいて欲しいわ。確かに相性が良いもんね。

ルドラ:それならもう仲直りしたと考えても良いんだな。

マリア・E:そう解釈しても良いわ。だけど私にも言いたいことがあるわ。

ルドラ:何でも言ってみろよ。

マリア・E:私の前では他の女のことを考えるのはやめてね。女を作るなとは言わないわ。

ルドラ:もちろん。約束は守る。今直ぐに俺の後任の裁判検事に就任してくれ。俺は次期市長の仕事やコカインの仕事で忙しいんだよ。取り敢えずルドラビルの一室で暮らしてくれ。マリア・Dたちが暮らしているビルの4LDK の居室だから一人暮らしには問題ないだろう。

ルドラ:リー・シャオフェンの四合院スーヘーユェン棟に空いている四合院スーヘーユェンがある。その四合院スーヘーユェンを買うつもりなんだ。そこなら広いしマリア・Eが子供たちを呼んで暮らすのに十分な広さだ。

マリア・E:分かったわ。今日カルロスに話をするわ。カルロスもパラグアイとの戦争を早くやめたいと思っているの。そのためにはアルゼンチンの仲介が必要だわ。

ルドラ:俺も次の大統領選挙には出馬するつもりだ。人気では勝つ自信があるけど今の大統領一派には嫌われているからな。票数を操作されて落選するのは分かり切っているけど。

マリア・E:票数を操作されたらラジオで暴露してクーデターを起こせば良いのよ。私が貴方を助けてあげるわ。

ルドラ:そうなった暁にはカルメンと別れて君と一緒になるよ。

マリア・E:約束は必ず守ってね。

ルドラは頷き、マリア・Eの家を出ていった。

☆1935年2月11日月曜日昼12時:高級ホテル「Hotel Oro Elegante」食堂
ルドラは昼食を食べるつもりで空席を探しました。すると窓際に家族が数人座っており、そこに空席が一つありました。他は満員だったので相席を上品そうな小柄な御婦人にお願いしてみました。何処かでお会いしたような気がしたその美しい御婦人は朝食でお目にかかったアマラ・クスコヤナさん38歳でした。

アマラ・クスコヤナ:あら。どなたかと思えば朝お会いしたばかりのルドラさんじゃないですか?貴方こちらの方が一次ペーストを50トンお買いになったルドラさんですよ。ルドラさん。どうぞ私の左横にお座りになって下さい。

テオ・クスコヤナ:貴方がブエノス・アイレス次期市長のルドラさんでしたか。お噂はかねがね伺っております。お若いのに大変なやり手だそうで。うちの娘が何時も褒めていますよ。ボリビアはパラグアイと戦争になっておりまして何とかアルゼンチンに仲介をして頂きたいのですよ。娘によればルドラさんは次期大統領の有力候補であらせられるそうで、是非とも頑張っていただきたいものですな。

ルドラ:いえいえ。私など何も分からぬ小僧っ子ですよ。ご主人のような商売にも政治にも練達されたお方に導いて頂きたいと思っております。今後とも宜しくお願いいたします。それにしても奥様のようなお美しい方には初めてお目にかかりました。まさにボリビアの宝石と言われるだけのことはありますね。

ルドラはアマラ・クスコヤナ38歳を如才なく褒めそやしながら「本音でもあった」彼女にはアルゼンチン産ブルートパーズのネックレスを贈った。アルゼンチンはブルートパーズで有名で、この石は高貴で神秘的な雰囲気を持っています。アマラさんが先住民の伝統医療に詳しいということを考慮すると、この石の癒しの力も喜ばれるだろう。

また長女のヤナ・クスコヤナ20歳にはシルバーとターコイズのブレスレットを贈った。ターコイズは保護と力を象徴する石であり、環境保護活動に参加しているヤナさんにぴったりです。シルバーの細工が施されたこのブレスレットは、彼女の活動にさらなる力を与えてくれるだろう。

次女のソリ・クスコヤナ18歳にはアルゼンチン産アメジストのイヤリングを贈った。アメジストは精神的な平和とバランスを象徴する石です。ソリさんが地域の伝統文化を学び、それを次世代に伝える役割を担っていることを考慮すると、この石が彼女の使命をサポートするだろう。

ルドラは立ち上がって満面の笑みを浮かべながらひとりひとり手渡し、座るときにすぐ右側に座っているアマラ・クスコヤナ38歳の左太ももにさり気なく右手を置いた。

娘たちは手を叩いて喜び、妻のアマラも丁重にルドラにお礼を述べた。

高級ホテル「Hotel Oro Elegante」の食堂は、1935年当時の豪華な内装と洗練された雰囲気で溢れていました。クリスタルのシャンデリアが天井から垂れ下がり、その光が窓から差し込む太陽光と共に、部屋全体を明るく照らしていました。窓際のテーブルは、白いテーブルクロスと銀のカトラリー、そして繊細な磁器の食器で飾られていました。

アマラ・クスコヤナさんとその家族は、窓際のテーブルに座っていました。彼らの目の前には、美しい山々と広がる海が一望できる絶景が広がっていました。テオ・クスコヤナさんは、新聞を広げながらカフェ・コン・レチェ(ミルク入りコーヒー)を一口飲み、妻と娘たちと楽しげに会話をしていました。

献立
ウェイトレスが次々と運んできた料理は、アルゼンチンとボリビアの伝統料理と国際料理の絶妙なミックスでした。

前菜:

エンパナダ(肉や野菜が詰まったパイ)
セビーチェ(魚介類のマリネ)
主菜:

アサード(アルゼンチン風バーベキュー)
サルテニャス(ボリビアの肉と野菜のパイ)
サイドディッシュ:

チミチュリソース
ユカのフライ
デザート:

ドゥルセ・デ・レチェ(ミルクキャラメル)
チリカヤ(ボリビアのカスタード)
飲み物:

マテ茶
ワイン(赤と白)

ルドラが贈り物を手渡した瞬間、ウェイトレスが主菜をテーブルに運んできました。アマラさんは、ルドラに感謝の意を込めて目を合わせ、その美しいブルートパーズのネックレスを手に取りました。娘たちは、それぞれの贈り物に目を輝かせ、手を叩いて喜びました。テオ・クスコヤナさんも、この心温まる瞬間に微笑を浮かべました。

この昼食は、美味しい料理と素晴らしい贈り物、そして新たな友情とビジネスの可能性に満ちた、忘れられないものとなりました。

ルドラはこの会食の間の40分間右手をアマラの太ももに置きっぱなしにしていたがその右手は彼女の下腹部をずっと弄っており、パンティの中まで入り込み狼藉の限りを尽くしていた。料理は器用に左手一本で食べながらアマラを逝かせることばかりに集中していた。

アマラも手を払いのけようと努力していたがルドラの力強い手を退けることは出来ず最後は我慢できずに何度も逝ってしまった。何とか声が漏れないように左手で口を押さえていた。しかし最後の大絶頂のときには両手で押さえて事なきを得た。

ルドラはアマラが小用で席を立ったとき、同時に席を立ち誰にも見られぬようにアマラを強く抱擁して熱烈なキスを浴びせかけた。ルドラはアマラが息を整えているとき耳元で今日もう一度会って下さいと囁き、部屋の鍵を渡した。アマラは頬を赤らめながら鍵を握りしめ席に戻った。

今回はここまでにいたしましょう。次回をお楽しみに。

 

後書き

ルドラ:マリア・Eさん、今直ぐに俺の後任の裁判検事に就任してくれ。俺は次期市長の仕事やコカインの仕事で忙しいんだよ。
マリア・E:分かったわ。今日カルロスに話をするわ。カルロスもパラグアイとの戦争を早くやめたいと思っているの。そのためにはアルゼンチンの仲介が必要だわ。
ルドラ:俺も次の大統領選挙には出馬するつもりだ。人気では勝つ自信があるけど今の大統領一派には嫌われているからな。票数を操作されて落選するのは分かり切っているけど。
マリア・E:票数を操作されたらラジオで暴露してクーデターを起こせば良いのよ。私が貴方を助けてあげるわ。