第一章第17話…… 密やかな楽しみ「富順の貢井にて」

 

本文

******  
登場人物「1935年1月1日時点」  
アンヘル・ディアンジェロ16歳:ハーバーテックソリューションズ(HTS)の会長兼CEO。ル・クリスタル・ホテル所有「200万ドルで居抜き購入」。アンヘル航空㈱会長兼CEO「資本金10億ドル」。ヴィヴィ警備会社「資本金1千万ドル」オーナー。軍事産業への共同投資60億ドル「配当金:1,929万ドル/ 週」。現預金50億ドル「シャドウ・ネクサスから略奪」と債権「総額不明」所有。
マリア・エバ・ドゥアルテ16歳。アンヘルの妻。AMレジャー総合開発㈱「資本金1億ドル」社長兼COO。悪魔のように可愛い女。 
****** 
アンヘルの家族 
イタリア系の不法移民で、彼らの家族名は「ディアンジェロ」です。以下はディアンジェロ家の家族構成です: 
・父親ヘクター・ハミルトン(28歳)「10歳の若返り」:アンヘルから10億ドルの資金を貰い、テキサスで石油と天然ガスを発掘した。 
******
ヘクターの資金7億4,060万ドル。前々回の最後で石油精製会社の資本金を5千万ドルとして計上した。別途にエドゥワルドから50億ドルの資金を預かる。
******
兄ルイス・ディアンジェロ(18歳):表向きはニューヨーク市警警部兼総合建設会社NYHCの社員。 実はマフィアのアンダーボス。マフィアのボス:エドゥアルドの最愛の妻セリーナ・マッキンノン(27歳)を奪ったことで、アメリカを追われ、中国に逃れる。弟アンヘルの計画「中国共産党最高指導者毛沢東暗殺」に成功し、国民党政府主席蒋介石から、巴蜀・雲南の軍政長官に任命される。ルイスをアメリカら放逐したボスのエドゥアルドも自らの第一夫人クラウディア・コステロ(42歳)「前ボス:コステロの元妻」の不興を買い、香港に逃亡中。 
******

ルイスの資金

190億両の為替。現金9億9493万5000両「これを一般会計とする。共産党からぶんどった10億両から前話までの出費506万5千両を引いたものである」。前話までの為替200億両から10億両現金化して特別会計とした。特別会計からの出費は以下の通りである。つまり合計出費額は342,900両である。それ以外に、ルイス個人の事業資金100万両。小遣い数百万両「内緒の金…敵対マフィアからぶんどった隠し金」がある。細々した個人的な出費は小遣いでまかない、以後はいちいち書かない。



塩井、火井、炭田、石炭発掘器具購入費用

必要な人材の年俸

 

******

ルイスの部下
1.周恩来ジョウ・エンライ、37歳、江蘇省出身:
・穏やかで知的な性格をしており、どんな状況でも冷静さを失わない。
・話し方には礼儀があり、分析的で思慮深い。
・組織的な思考を持ち、リーダーシップを取れる。
・他者に対しては理解深く、共感を示すことができる。

******

ルイスの3人の妻「ムスリム教徒」

ナディア・アミール・アル・サン(42歳)。ルイスの第一夫人「政治担当」。元宋慶齢ソン・チンリン。上海出身。
・自立心が強く、決断力がある女性。
・社会的な問題に対して意識が高く、積極的に意見を表明する。
・優雅で洗練された振る舞いを持ち、周囲に対しても敬意を払う。
サリマ・ファイサル・アル・ハウ(25歳)。ルイスの第二夫人「会計担当」。元賀子珍ホ・ズージェン。江西省出身。
・勇敢で情熱的な性格。自分の信念に強く固執する。
・感情が豊かで、時に感情的になりやすい。
・直感に頼ることが多く、行動的で果敢な面がある。
王光美ワン・グアンメイ(14歳)。ルイスの第三夫人「軍隊担当」。山東省出身。
・年の割には成熟しており、好奇心が強い。
・柔軟な思考を持ち、新しい環境にも早く適応する。
・人懐っこく、周りの人々との交流を楽しむが、時には頑固な一面も。

******


マフィアの組織図「パブリックドメイン」


紅軍の長征

中国全土

山川出版社「地域の世界史9……市場の世界史」P171

朝日出版社「西南シルクロード紀行」宍戸茂著。P10

朝日出版社「西南シルクロード紀行」宍戸茂著。P11

朝日出版社「西南シルクロード紀行」宍戸茂著。P49

 

6月11日火曜日、午後1時:四川省富順県貢井の塩井
王光美ワン・グアンメイが明日の午前7時に宜賓から貢井に到着するという連絡を宿で受け、ルイスと劉月華リウ・ユエファはそれまでの間塩井の労働者から色々話を聞こうと考え、沢山ある塩井を回っていた。

塩井の製塩法とは非常に単純なもので、地下から塩水を汲み上げ、池の状態にしたところへ池の真ん中に櫓を組み、火井から引いた天然ガスを燃やし水を蒸発させるのである。二人は昨日から火井の近くにある塩井に腰を落ち着け、勤勉な鉱夫一家と知り合った。その日は昼食に招かれた。

鉱夫の家族は、古くから続く塩井の町、富順に根付いた一家です。主人の名は張銘チャン・ミン(38歳)で、塩井での厳しい仕事に日々耐えています。彼の妻、李華リー・ファ(36歳)は、家事と子供たちの世話をしながら、夫を支えています。彼らには、好奇心旺盛な10歳の息子、張偉チャン・ウェイと、賢くてしっかり者の8歳の娘、張麗チャン・リーがおり、二人とも地元の学校に通っています。また、張銘チャン・ミンの父、張老チャン・ラオ(70歳)と、母、王氏ワン・シー(68歳)も同居しており、彼らは孫たちの成長を見守りながら、家族の知恵袋としての役割を果たしています。

四合院は、彼らの強い絆と伝統を保つ場所です。朝夕の食事は家族が一堂に会し、一日の出来事を共有する大切な時間です。毎日の食卓には、地元の新鮮な野菜をたっぷり使った李華の手作り料理が並び、家族の健康を支える栄養源となっています。

富順の貢井の景色は、古の技術が息づく場所でした。そこでルイスと劉月華リウ・ユエファは、塩井で働く鉱夫の一家と意気投合し、彼らの家に招かれることになりました。38歳の鉱夫とその36歳の妻、そしてその子供たちと一緒に、彼らの家である伝統的な四合院での生活の一端を垣間見る機会を得ました。

それは歴史的な背景にある伝統的な中国の四合院「中庭のある家」です。この四合院には、主屋に通じる石畳の小道がある中央の中庭があります。中庭の周りには四方に部屋があり、複雑な彫刻が施された木製の扉と窓が特徴です。屋根は灰色の瓦でできており、扉のそばには赤い提灯が掛けられています。建築は20世紀初頭の中国の田舎のスタイルを反映しており、数株の大きな鉢植えがある控えめな庭園があります。中庭には、老夫婦、中年の夫婦、そして子供たちの3世代からなる家族がおり、おしゃべりや遊び、お茶を楽しむなどの日常活動に従事しています。晴れた日で、周囲の山々や穏やかな空が特徴的な景色と共に、平和で招き入れるような雰囲気があります。

彼の四合院は庭を中心に建てられた家屋で、家族の結びつきを象徴するような構造でした。彼の家族は、主人と妻、10歳の息子と8歳の娘、そして老いた父母を含む、三世代が同居する温かい家庭でした。食事は、塩井での厳しい労働に耐えられるよう、栄養価の高いものが中心で、地元の食材を使ったシンプルだが豊かな味わいの料理が並びました。粗挽きの穀物を練り込んだ手打ち麺、新鮮な野菜の炒め物、そして彼らの日々の苦労を慰める甘い豆の煮込みなどがありました。

鉱夫は自分の年俸が80両「約160万円」であることを誇らしげに語り、そのおかげで家族は以前よりも余裕を持った生活を送れるようになったとルイスたちに教えてくれました。彼らの話からは、塩井での生活の厳しさとともに、そこで育まれる家族の絆の強さを感じ取ることができました。

ルイスと劉月華リウ・ユエファは、この素朴で暖かな家庭に感謝し、富順の貢井で働く人々の生活に深い敬意を表しながら、昼食を楽しんだ。

明日の午前7時から李立三の逮捕劇を控えているので、ルイスは一旦劉月華リウ・ユエファ宜賓イービンへ帰すことにした。万が一連中に彼女が傷つけられても困るからである。

張銘の父、張老チャン・ラオ(70歳)と、母、王氏ワン・シー(68歳)が宜賓イービンの街を見物したいと言い出し、これ幸いと劉月華リウ・ユエファが案内を買って出た。ルイスとしても一人で彼女を帰すのは忍びないと思っていたので大変有り難かった。

昼食後、3人は宜賓イービン行きの船に乗り、ルイスは鉱夫夫婦と一緒に彼らの職場に出かけた。鉱夫と言っても張銘チャン・ミン(38歳)は中々優秀な人材であり、火井と塩井に付いての知識と技術は軍を抜いて素晴らしいものがあった。

ルイスは彼を富順地区の貢井にある塩井と火井の総責任者に抜擢し、彼に年俸5,000両を為替で支払った。彼は寡黙であり、昇進の喜びをあからさまに示すことは無かったが、家計を預かる身である妻の李華リー・ファ(36歳)は全身で喜びを表現し、ルイスを嬉しがらせた。

これだけ喜んでくれると亭主を昇進させてやった甲斐があったというものである。ルイスは張銘チャン・ミンに"何か必要な物はあるか?"と聞いてみた。

張銘チャン・ミン:ルイス様は確か塩井を1,000ヶ所お持ちでしたよね?

ルイス:そうだ。宜賓イービンの街で1,000ヶ所の塩井と20ヶ所の火井を購入した。だが全ての場所で稼働しているわけではない。

張銘チャン・ミン:塩、天然ガス、石油の需要は今後益々高まりますので、全て稼働させたほうが宜しうございますよ。なお塩井の方は十分ですが、火井はもう少し数が必要です。新たにお掘りになっては如何ですか?

ルイス:お前が手配してくれると助かるのだがな。俺も他のこともあり中々手が回らないのだ。

張銘チャン・ミン:人手を1万名増やして下さい。器具も10倍にして下さったら私が何とかしましょう。

ルイス:分かった。何とかしよう。お前も貢井であと80ヶ所、自流井で100か所の火井を発掘してくれ。

張銘チャン・ミン:了解しました。今から半年間、自流井に出張いたします。

ルイス:そうしてくれたら助かる。出張費の5,000両は奥さんに預けておこう。

追加器具・工具

追加人員

以上、ルイスは追加費用12,588,000両を特別会計から支出した。その代わりに全ての塩井1,000ヶ所から利益が得られる。

張銘チャン・ミンは大張り切りで自流井へ向かった。貢井と自流井は目と鼻の先なので、土日の二日間は貢井の自宅で過ごすことが出来る。まあ、単身赴任と言っても条件の良い方だな。

ルイスが妻の李華リー・ファ(36歳)に銀錠5,000両の小切手を渡したところ、彼女は"こんな大金持ったことがありません。泥棒に狙われたら困りますので旦那様にお預けしておきます"と言い、受け取らない。

小切手や為替を持ち合わせることのない鉱夫の一家だから無理もない。仕方がないのでルイスは手持ちの50両だけ渡し、残りは後日現金で渡すことにした。

ルイス:僕は李華リー・ファ(36歳)さんが気に入ったから、今手持ちの50両だけ渡しておき、残金は今度来た時に渡すよ。一回に50両ずつ渡すとあと99回、李華リー・ファ(36歳)さんに会うことが出来るからね。

李華リー・ファ:まあ。旦那様もお口がお上手だこと。私のような田舎者をお気に召したなんてお連れの若い方がお聞きになったら怒りますよ。

ルイス:おいおい。お連れの若い方ってのは劉月華リウ・ユエファのことかい?彼女は貴女よりも一回りも上の48歳だぜ。彼女は僕に石炭の開発技術を教えてくれている先生なんだ。宜賓イービンの石炭王の奥様だ。でも貴女が"若いお方"と言っていたと教えてやったらきっと大喜びするぜ。

李華リー・ファ:そうだったんですか。でも本当にお若く見えますよ。どう見ても30前にしか見えませんわ。

ルイスは彼女に新万金丹を10粒ほどやり、"これを毎晩ひと粒だけ焼酎に入れて飲むと良い。若返りの秘薬なんだ"と言った。ルイスも李華リー・ファもひと粒ずつ、焼酎に溶かして秘薬を飲み干した。

子供たちも祖父母と一緒に宜賓イービン見物に出かけていたので、この四合院にはルイスと李華リー・ファの二人しか居なかった。何だかんだと二人で話していたことが良い前戯となり、李華リー・ファはすっかり催してしまっていた。

彼女は徐々にルイスにしなだれ掛かり、中庭の中央にある石の椅子に腰掛けているルイスの膝に乗り、抱きついてきた。こうなると我慢できるものではありません。誰も居ないことを幸いに、真っ昼間からおっぱじめてしまい、李華リー・ファはあたり構わぬ大声を張り上げて埒をあけたのでした。

椅子の上での情事の後はふたりとも足腰が痛く、特にルイスはお尻が痛くてたまらない。そこで二人は母屋の寝床でもう一度おっぱじめることにし、ルイスは例によって李華リー・ファに衣装を与えて着替えさせることにした。

李華リー・ファはライトグレーのタイトなトップスとレギンスのセットアップを着用し、ヒジャブも同じ色合いでコーディネートされています。トップスはボディラインにフィットし、長袖です。彼女は足元にオープントゥのハイヒールを履いており、手には複数の指輪、手首にはブレスレットや時計を身につけています。

ルイスは第一夫人のナディア・アミール・アル・サン(42歳)にも同じ格好をさせ、彼女が恥ずかしがる様を見て楽しんでいた。ただ、李華リー・ファはこういう格好をさせても少しも恥ずかしがらず、ルイスには物足りなかった。これくらいでは駄目だ。もう少し露骨な格好をさせねばと、ルイスはブラックのマイクロビキニブラとブラックのショーツにやはりブラックのマイクロミニスカートを穿かせてみた。

これには流石の李華リー・ファも逃げ惑って恥ずかしがり、やっとルイスは満足した。

今回はここまでにいたしましょう。次回をお楽しみに。