戸利 菜津雄のエンタメレビュー -4ページ目

グッバイガール

ひとことレビュー


グッバイガール

ハーバート・ロス監督 1977年 1時間50分


バツイチの33歳の女性ポーラ(マーシャ・メイソン)は、10歳の娘ルーシー(クイン・カミングス)と、暮らしているが、わけあって、落ち込んでいると、さらに、エリオット(リチャード・ドレイファス)という男が現われ・・・


というストーリーなのですが、恋愛ものです。ぶっちゃけ、ポーラとエリオットが恋するようになるのですが、ありがちなロマンスものとは、少し、違っています。10歳の娘ルーシーがいます。ルーシーは、とっても、ませてます。


いくら、ませていると言っても、ここまで、気の利いた事は言えないだろってくらい、ブラックな、機知のとんだ事を言うし、ませてるんですが、映画では、こうした人物も、アリです。そうしたルーシーと、ポーラ、エリオットとの会話は、おもしろかったです。

私の男

ひとことレビュー


私の男
ベルトラン・ブリエ 監督 1995年 1時間34分


どう言ったらいいのか、ヘンな映画でした。


娼婦のマリー(アヌーク・グランベール)は、たまたま、通りかかった普通の主婦を、娼婦にスカウトしたり、また、いろんな男を部屋に連れ込み、娼婦としての仕事をしているのですが、時には、お金をとらなかったりもします。そんなマリーは、ホームレスの男ジャノ(ジェラール・ランヴァン)を部屋に連れ込み、食事をごちそうし、泊めてやり、Hもすると、マリーはジャノに「私のヒモになって」と懇願し、ジャノは、マリーのヒモになり・・・


というストーリーなのですが、どこで、笑ったらいいのか、笑っていいのかも分からないようなで、ホームレスのボロボロの男が、ヒモになり、次のシーンでは、ダブルの高級スーツで、バシッと決めて、出てくるって、そんなです。こういうのもまた、フランス映画っぽいと言えるかもしれません。


その後のストーリー展開も、これまた、なんか、すんごい、ミョーな事になってます。


エロなものを期待しても、完全に、裏切られます。


最近見た映画の中では、「ヘンな映画」度No.1です。拍子抜けしました。

ロスト・チルドレン

ひとことレビュー


ロスト・チルドレン
ジャン=ピエール・ジュネ 監督 1995年 1時間52分


映像が、おもしろいです。グロな、リアルな映像で、顕微鏡で見たハエみたいのが、リアルに出てきたりもします。でも、心なごむ美しい映像という感じではありません。培養管(?)みたいなのの中に、透明の液体が入ってて、その中で、泡ブクブクで、脳みそが、コードにつながれて浮いてる、みたいな、とかそんなです。


ストーリがよく分かりません。なので、goo映画の「ロスト・チルドレン」の「あらすじ」のページ をリンクしておきます。このページ、完全ネタバレです。そういう事なのかぁ。

きみに読む物語

ひとことレビュー


きみに読む物語
ニック・カサヴェテス 監督 2004年 2時間3分


私はどこにでもいる平凡な人生を歩んできた平凡な男。でもただ1つだけ誰にも負けなかったことがある。私には全身全霊を傾けて愛し続けた女性がいる。それだけで、十分だ。


療養施設で暮らす老人の女性のもとに、老人の男が通い、とある物語を読み聞かせている。その話は、


青年ノア(ライアン・ゴズリング)は、材木置き場で働いているのですが、お金持ちのお嬢様アリー(レイチェル・マクアダムス)に、一目惚れし、強力に口説き始めます。そのかいあって、ノアとアリーは付き合い始めるのですが、アリーお嬢様の両親は、2人の交際を、こころよく思いません。さらに、アリーお嬢様は、家族と、ひと夏を過ごすためにこの土地に来ているだけなので、夏が終われば、帰ってしまいます。そして・・・


というストーリーなのですが、白鳥がたくさん、たくさん、たくさん、ひしめくようにいて、泳いでいる湖で、ノアとアリーが、手漕ぎのボートに乗り、デートしているシーンがあるのですが、このシーンが、とても、とても、美しいです。


原作者のニコラス・スパークスって、「ウォーク・トゥ・リメンバー」 (原作のタイトルは、「奇跡を信じて」)や「メッセージ・イン・ア・ボトル」の原作者でもあるんだそうです。また、この映画「きみに読む物語」の原作のほうには、続編「きみに読む物語 ‐もうひとつの愛の奇跡‐」があります。


ノア役のライアン・ゴズリングが、ジェフユナイテッド市原にいた頃のサッカー選手、リトバルスキーと似てた。


この映画「きみに読む物語」は、「貧富・身分の差のある恋」もの映画でもあります。

「貧富・身分の差のある恋」もの映画を集めています。「貧富・身分の差のある恋」もの映画を集めたリンクページ を用意していますので、コメントなどで、教えてくださると、うれしいです。


「貧富・身分の差のある恋」もの映画を集めたリンクページ

アラバマ物語

アラバマ物語

輝きの海

ひとことレビュー


輝きの海
ビーバン・キドロン 監督 1997年 1時間52分


イギリスの作家ジョゼフ・コンラッドの小説「Amy Foster」(1903年)の映画化です。恋愛ものですが、昔々の文学作品の映画化であり、暗いです。


ジョゼフ・コンラッドについては、例のごとく、ウィキペディアの「ジョゼフ・コンラッド」の項 をリンク。


イギリスの海辺の村に、ヤンコ(ヴァンサン・ペレーズ)という男が海から流れ着く。ヤンコは、カルパチア山脈(ポーランドあたりにある山です)から、新大陸アメリカを目指して、船に乗るも、難破し、この村に、流れ着く。船に乗っていた他の乗員はすべて、亡くなり、生き残ったのは、このヤンコ一人のみ。村の娘エイミー(レイチェル・ワイズ)とヤンコは知り合い・・・


というストーリーなのですが、ヤンコは、ちゃんと仕事もするようになるのですが、よそ者という事で、村の人達から、冷遇されます。エイミーも、出生時に、いろいろあって、村の人達から、「呪われた子」とか言われて、冷遇されます。


2人とも、なんにも、悪い事してないのに、昔の事でもありますし、閉鎖的な田舎の村の事でもあり、世間から、冷遇されます。


全体の雰囲気が、同じく文学作品系小説の映画化である「日蔭のふたり」 と、よく似ています。


この映画「輝きの海」のビーバン・キドロン監督が、「3人のエンジェル」 というドラッグクイーン(オカマ)のナンセンスコメディー映画と同じ監督なのには、驚きました。まったく正反対の映画です。


エイミー役のレイチェル・ワイズが、スタイル抜群で、美しいです。レイチェル・ワイズと言えば、「ビューティフル・クリーチャー」 のレイチェル・ワイズも、プラチナブロンドで、美しいです。

リメンバー・ミー

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リメンバー・ミー
ガブリエレ・ムッチーノ 監督 2003年 1時間59分



4人家族の群像劇です。


カルロ(ファブリッツィオ・ベンティヴォリオ)、妻ジュリア(ラウラ・モランテ )、18歳の息子パオロ(シルヴィオ・ムッチーノ)、17歳の娘バレンティーナ(ニコレッタ・ロマノフ、nicoletta romanoff)。


夫カルロは、同窓会で、昔の恋人アレシア(モニカ・ベルッチ)に出会い・・・。妻ジュリアは、元女優で、今は、辞めていたが、舞台への出演の誘いがあり・・・。18歳の息子パオロは、好きな女に、「あなたはオドオドしている。 もっと自信を持って。」とか言われてしまい・・・。17歳の娘バレンティーナは、テレビタレントになるためのオーディションを受けにいき・・・。


というストーリーなのですが、群像劇であり、4人の話が交互に平行して進んでいきます。


美女がたくさん出てきます。バレンティーナは、かなりの美人だし、妻ジュリアも美人。アレシアも美人ですし、バレンティーナの女友達のアンナも、これまた、美人です。さらに、息子パオロも、甘いマスクのハンサムな少年です。夫カルロも、まぁ、いい男ですし、バレンティーナ関連で出てくるテレビ俳優も、カッコよく、メインの出演者、すべて、美男美女という感じです。


ポール・トーマス・アンダーソン監督の映画「マグノリア」と似てる感じがしました。動きのある映像というんだか、カメラーク(?)というのだか、青っぽい映像も、よく似ていました。また、音楽も、なんとなく、似ていました。群像劇であるところも、同じかと。

息子のまなざし

ひとことレビュー


息子のまなざし
ジャン=ピエール・ダルデンヌ 監督 2002年 1時間43分


職業訓練校で、中年の男オリヴィエ(オリヴィエ・グルメ)は、木工の講師をしている。そこに、フランシス(モルガン・マリンヌ)という少年が、入校してきて・・・


というストーリーなのですが、明るい映画ではないです。

ベーゼ・モア 劇場公開★バージョン

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ベーゼ・モア 劇場公開★バージョン
ヴィルジニー・デパント、コラリー・トラン・ティ 監督 2000年 1時間16分


セックス、レイプ、暴力、殺人、強盗、暴走とあります。

男が女性をレイプして殺すとかいうのよくありがちですが、この映画「ベーゼ・モア」では、女性が男とHしたあと、その男を殺すとかいうのであり、そういうのは、あまりないので、目新しく感じます。この映画「ベーゼ・モア」って、女性の監督なんですね。

ラストゲーム

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ラストゲーム
スパイク・リー 監督 1998年 2時間16分


ジーザス(レイ・アレン)は、黒人のバスケットボールの天才高校生プレイヤーで、進路を、どこのNBAチームまたは大学に行くのか、注目のまとだった。多くのNBAのチームや大学が、ジーザスに、自分のところへ来てくれるようにと、誘いをかけてくるし、人に会えば、進路をどうするか聞かれるし、マスコミでも、騒がれている。ジーザスは、まだ、進路を決めていなかった。


そんな中、刑務所に服役しているジーザスの父ジェイク(デンゼル・ワシントン)が、ジーザスの前に、突然、現われる。ジェイクは、以前は、プロバスケット選手を目指していたし、ジーザスが幼少の頃、ジェィクは、ジーザスに、夢を託し、バスケットボールを熱心に教えていた。


ジェイクは、知事から、裏取引をせまられ、「ジーザスを、知事の母校であるビッグ・ステート大に入学させれば、刑期を軽くしてやる」と、特別に出所したのだ。


というストーリーなのですが、このスパイク・リー監督の映画は、個性があり、独特な感じがします。リアルな、何か、強く訴えるものがあります。映像も、リアルに、強く訴えてくるものがあります。


バスケットボールなどで成功すると、周囲は、その人を、持ち上げ、甘い誘惑(金や女)が、たくさん、持ちかけられます。そんなものが描かれています。父子の交流もまた、描かれています。