スーパーや青果店などで、曲がったキュウリキュウリ☆キュウリ☆など、形や大きさの不揃いな野菜が安く売られているのをよく見かけますが、その値段の根拠はどうなっているのでしょうか?

 

かつて、野菜の流通には、農林水産省が定めた「野菜の標準規格」のもと、出荷時の大きさや形、品質の基準が細かく規定されていました。

 

たとえば、トマトなら大きさが5規格に分けられ、キュウリは曲がり方と長さや重さによって4規格キュウリキュウリ

 

そこから外れたものは、規格外として流通させられなかったのですトマト

 

この規格のため、収穫された野菜の1~2割は規格外となり、ジュースなどの加工品に用いるか、または廃棄するしか方法がありませんでした。

 

ところが、外国産の安い野菜が出回るようになると、これに対抗するため、2002(平成14)年、農水省はコスト削減と出荷のための労力軽減を狙って、標準規格を廃止し、農協などにも出荷規格を簡素化するように勧告しました。

 

そこで、それまでの規格外野菜が「不揃い」としてスーパーの店頭などで安く売られたり、インターネットで不揃い野菜の販売サイトが次々に作られるようになりました。

 

野菜価格が安いのは、これまで規格外として売ることができなかった野菜だからです。