28回目 | ラストレター

28回目

1月12日 朝起きたら小野寺さんとハイアットの一室に

      いました。このまま小野寺さんと一緒にいたい

雅彦の目から涙が・・・。

雅彦「おれは何しに東京にきたのかな?

   俺は内視にきたんかな~

   俺は一番笑顔を届けなきゃいけない人に笑顔を

   届けられへんかった・・・ごめん・・・。」

声「これでおわりだ・・・。」

#136 公園

夏の香りがする

こどもが水遊びしている

ベンチに座り携帯電話を取り出す。

雅彦「もしもし。話があるねんけど」

美樹「今、仕事中やからあとで電話するわ」

雅彦「わかった」

ベンチからたちあがろうとするとふたたび電話が

美樹「なんなん?」

雅彦「あんなおれ 。引っ越すで。」

美樹「うん」

雅彦「払えないわ・・・家賃。ごめんな。」

美樹「・・・。」

雅彦「8月待つまでの契約やからそれまでに荷物だしてな!」

美樹「私。好きやった」

雅彦「俺も」

美樹「でもなでもな。結婚も付き合うこともできひん。もう。

雅彦「おれが悪いから。ごめんな」

美樹のほほに涙が・・・。

#137 空

夏の入道雲が青い空を埋め尽くしている

一台のハイエースが

後輩A「これもちだせばいいですか?」

雅彦「おう!」

空っぽになる部屋をみながら・・・。