今回の数学Ⅰ・Aはおそらく難しくなった第3問の出来がポイントになるでしょう。
そこで, 第3問について,どのように解くといいのかを簡単に述べていきます。
問題を持ってる人はそれを見ながら,できれば鉛筆を持って解答してみてください。
特に,受験生はセンターが終わっても,これまでと変わらず,復習をしっかりやることが大切です。
まず「AP」の長さは,直角三角形OAPで三平方の定理を用います。
次の「OD」の長さが導けるがが,最初のポイントになりそうです。
手っ取り早いのは,APを直径とする円周上に4点O, A, D, Pはあるので,ここに「トレミーの定理」を用いるという解法でしょう。
次の「cos∠OAD」は, 余弦定理を用います。「∠OADは∠OAPの倍角」と見て,数学Ⅱの倍角の公式を利用するという方法もあります。
次の「AC」の長さは, ABが斜辺である直角三角形ABCに着目して「三角比の定義」を利用すれば, ACはcos∠OADの6倍であることがわかります。
「三角形ABCの面積」は上述の通り, ABCは直角三角形なので, 底辺×高さ÷2で計算しましょう。
「三角形ABCの内接円の半径r」は, 「r/2 (AB+BC+CA)=三角形ABCの面積」を用いるといいです。
(1), (2)では,長方形AEBC内で全部で3つの円を考えることになります。
三角形ABCと三角形CEAは合同なので, その内接円の半径は同じ r です。
(1)の「QR」の長さは, 辺ACとQRが平行なことに注意して, 「QR=AC-2r」となります。
この結果を用いると, QR=2r(=r+r)であることがわかるので, 内接円Qと内接円Rは外接していることがわかります。
(2)では,円Pと円QはともにABとACに接しているので, 3点A, P, Qは同一直線(∠BACの二等分線)上にあることに注意しましょう。
「AQ」の長さについては, 円QとACの接点をFとすると,三角形AQFがQF=r, AF=3rの直角三角形なので, ここに三平方の定理とrの値を利用すると求まります。
「PQ」の長さは,上記で注意したことから, 「PQ=AQ-AP」で求まります。
このPQの長さが円Pの半径よりも小さく, かつ円Qの半径よりも小さいことから, 点Qは円Pの内部にあり, かつ点Pは円Qの内部にあることになります。
よって, 答える番号は「2」です。
以上,図がないから分かりにくいとは思いますが, 解答例となります。
図形に強い生徒なら10分足らずで解けると思いますが, いきなりOD辺りから手が止まったという生徒も多かったでしょう。
結構, 得点差がつきそうですね。
解答の仕方にもよりますが,例年主役だった
「方べきの定理」,「正弦定理」,「余弦定理」,「円の中心角・円周角の関係」
といった知識を用いないで解ける「幾何重視の問題」だったといえます。
内容盛りだくさんですが, とても勉強になる問題です。
来年センター試験を受験する予定の高校生は, ぜひ自分の力で時間を計りながら解いてみてほしいと思います。