古都のブログ小説 京の鐘895

 

 

 

「そんな泣き言をここで言うか」 

 秋山の叱責が跳んだ。

 座が一機に締まった。

 

 

 

「放送日は君の心配することではないだろう。しっかり、

 しろ!」

  秋山の久しぶりに聴く叱責に、撮影部の男が巨体の身を

 縮め、蚊の泣くような声で詫びた。

 

 

 

 報道制作局長が、直ちに席を立ち、深々と頭を垂れ、

「まことに、ご迷惑をおかけし、申しわけ御座いません」

 素早く詫びを入れた。

 

 

 

 秋山が手を上げ、

「もういい。だが、君は誰だ。見かけん顔だが」

 巨体に向かって声をかけた。

 

 

 

 すると、報道制作局長が

「彼は副部長に上がったばかりで、部長の奴、こいつに会議

 に初参加させ、これからの勉強にさせるつもりで出したも

 ので・・」

 冷や汗を流し、弁解に悔しさをにじませ、

「もう、いいから帰って、部長を呼べ」

 一瞬の出来事で、室長を除いて、参加した面々が、

 明らかに厳しく身を糺し直した。

 

 

 

 秋山は最近、このような会議の現場に出る機会を

 持たなかった自分のミスが、このような醜態をみせた

 部員に少なからず、胸の内で詫びていた。

 

 

 

 室長が場の成り行きを見て素早く口を差した。

 

 

 

「では、これより、各論に移りますが、常務、

 これは私より、常務からのご説明の方が宜しいかと・・」

 いかにも物慣れた室長の言葉に促され、秋山が着席の

 まま言葉を繋いだ。

 

 

 

「そこで、スポンサーへの侘びには私も同行するから、

 君には心配はかけん」

 営業局長は秋山より確かに先輩だが、身分が明らかに

 違っていた。

 

 

 

 秋山が取り締役筆頭常務である為、歳の差より、

 立場の重さで何事も決まるものなのだ。

 

 

 

「常務が同行されるなら、何より有難いことで、

 真に恐縮に御座います」

 席を立った営業局長が深々と身を折った。

 

 

 

「いちいち、席を立たなくても良いから、これからは

 気軽に行こう」

 秋山の元気づけの言葉も空しく、

 参加者全員が身を硬直させ、うなだれて聞いていた。

 

 

 

 そこからは秋山の一人舞台で、大晦日の番組を一部、

 正月番組に移行し、秋山の推進する京の大晦日の賑わい、

 との仮題の詳細を語り始めた。

 

 

 

 内容はまだ具体的には何も決めてないがとの前置きをし

 て、本題に入った。

 

 

      古都の徒然 サラダ記念日の(#^^#)

 

 

 

 昨日は想定外の事態が発生し、朝からマジ慌ててしまい、

 なのに、信じらんないほど、

 心暖かいお見舞いのお言葉と、誕生祝いの嬉しい

 コメトンを頂き、

 正直、適切な対応をしていたか、どうか、判読不明な

 一日となって・・

 

 

 でも、世の中に喜び事と、そうでもないことの

 両方が一度にやって、来るなんて、

 人生初の出来事に・・途惑うばかり・・( ;∀;)

 

 

 そして、終わってみれば、全て・・のようなことで

 幕が降り‥

 ホント助かりました(笑)。

 

 

 抑々、めまいだなんて、どうして起きるのか・・と

 睡眠不足は昔のことだし、

 体調不良が続いていたのは多忙を極める日々が続いた

 ことが・・

 

 それ以外は

 何も気にすることもないのに‥なぜか・・

 

 

 でも、この為、過去にない嬉しいこともテンコ盛となり、

 何しろ、

 私ごときに誕生祝いの嬉しいコメントがこんなにたくさん  

 届いたのも

 過去にない事で、慌てふためいたりして・・

 

 

 でも、お陰様で、私の誕生日が あの、俵万智ちゃんの

 近代和歌集で

 

  この味が いいねと君が 言ったから、

           7月6日は サラダ記念日

 

 の発表以来の賑わいとなり、

 あれよ、これよと、ことが弾み、

 帰宅した後は、テンコ盛りになっているコメントへの

 返信にと・・

 

 

 一日に10日分の出来事が一気に押し寄せた感じで

 いい年をして、まるで青年のように

 赤い血潮が渦巻いて・・・(笑)

 

 

 すべてが終わったのは日付が変わる直前となり、

 これらが、過去1カ月の出来事の

 総決算となり、

 それが

 めまいとなって現れたのかも、と・・・

 

 

 今日は、病気快癒を願いつつ、

 来週からの用意をしっかりして、取りこぼしの無いよう

 気を張って行かねばとも・・

 

 

 ところで、また、また一つ、難問が立ちはだかり、

 なんと、

 大切なレコーダーが、ひとつ故障し、また家電量販店へ

 持ち込ま

 ねばならないことが起きて・・

 

 

 本当に、マジ、どうにかなりそう・・(~_~;)

 

 

 こうして

 気の重い一日の始まりが迫って来るのであった(苦笑)