古都のブログ小説 京の鐘971

 

 

 入れ替わりに、小夜が一人舞台にゆっくりと姿を見せた。

 

 

 次いで、一人舞に入った。

 

 

    (みむね)

  ♪ 君の胸に 埋めたうちの

        あっ ショット

          想い知らずや オワラ 憎い人

 

  

 舞い始めて僅か三カ月の初心者とは、とても思え得ぬ

 所作の旨さに、感嘆の声が乱れ飛んだ。

 

 

 

 想い知らずや・・のところでの顔の表情に形式美とは

 いえ思わず、身を乗り出す観客もいて、流石、

 芸どころの名古屋の女の子や、との声さえ漏れ聞こえた。

 

 

 

 名古屋はその昔、将軍の倹約令を無視して、

 歌舞音曲を許し、名古屋の町を繫栄させた二代の藩主が

 幕府の逆鱗に触れ、その墓石にまで、

 金編み笠を被せさせ、

 罪人として、その罪を許さなかった事例の如く、

 今に残る、歌舞音曲の盛んな街であった。

 

 

 

 御園座は京の南座と共に今に、

 その名を遺す名門の歌舞伎座であるのはその名残りでも

 あった。

 

 

 

 小夜と何が似ているかと言えば、前の三人の如何にも

 素人の名人芸に対して、小夜舞には古来の歴史を感じさせ

 る何かがあったのかも知れない。

 

 

 

 白河流六代目家元の沙織子の目にも、

 これが感じられたか、京生まれの志乃と合わせ、

 一門の繁栄を支える二枚看板としていた

 からだ。

 

 

 

 無論、志乃も小夜も、そんなことは何も知らず、

 稽古を積んで来たのだが、

 体力のない志乃の天性の旨さと美しさと、

 厳しい稽古から、身ついた小夜との違いはあったが、

 素人目にも二人の舞の美に惹かれるものが、

 あったことには違いない。

 

 

 

 東京都連の師範たちの目にも、これがはっきり分かり、

 テレビカメラの前で見せる、

 日舞新・おわらに声もなく、魅入っていたのだ。

 

 

 

 隣室のベッドで、

 これを見ていた志乃も、声を呑み、小夜の上達の速さに、 

 身が引き締まり、うっかりすると、うちはいずれ、

 用なしになる日が来るとの思いが胸の内から競り上がり、

 身がきゅんとなった。

 

 

 

 拍手、喝采の中で、幕が引かれると、穂香と奈菜が

 志乃が横になっいる隣室に雪崩込んで来た。

 

 

 

 目に涙が浮かんでいた志乃が、その目を隠すように

 寝返りを打ち、奈菜や穂香の声も聞こえなかったように

 掛布を引き上げていた。

 

 

     古都の徒然 春ドラの楽しみが・・

 

 

 今春のドラマは朝ドラの 虎に翼 が想定外の出来で、

 数字も、なんとか回復基調になっているのも

 嬉しく・・(#^^#)

 

 

 殊に、ヒロインの伊藤沙莉が完全に役に嵌っていて、

 まるで

 素でやっているように、生き生きとした、頑張りが

 伝わって来るので、紙芝居に似た子供のような

 無邪気さも‥感じよく‥(笑)

 

 

   しかも、

 物語の展開の大胆さと、民放真っ青な

 迫力ある演技と現在の状況との落差に、光を当てた作品

 作りに喝采を贈りたいと思うのです。

 

 

 今朝のドラマの展開で許せないのはマスコミの男の

 ヤクザな態度がマジ許せません"(-""-)"。

 

 

 これだから、マスゴミとか言われ、小バカにされる

 もので、

 一応、法律に関りがあった記者としては不愉快で"(-""-)"

 

 

 それと、大学側の対応も理解しがたいものがあり・・

 

 

 と言っても、戦前のことを知らない者が何を言っても

 始まらず‥ドラマに向かって怒っても

 お笑いになるのも自明の理で‥(笑)

 

 

 それにしても、あの大学の男子学生のレベルの低さにも

 笑えますが・・

 今もいる大学を舞台にしているので、在学生は

 どんな気持ちか、知りたいもので‥(笑)

 

 

 所詮、ドラマのことで・・と笑って終わるのでしょうが 

 

 

 それにしても、

 ヒロインの頑張りには同感で、モデルとなった昭和の

 先生も笑いながら、

 納得されているかと思いますが‥!(^^)!

 

 

 ヒロイン役の伊藤沙莉さんを初めて知ったのは、

 かなり前に、テレビドラマの

 世界の片隅の

 ヒロインの近所に住む悪役の女を、さり気に演じて

 存在感を残してくれたことで

 覚えているのです・・

 

 

 ああいう、個性的な役割を平然と演ずれる彼女の役者

 根性が、今に生きているのかも知れませんね。

 

 

 殊に、汚れ役から朝ドラのヒロインを射止めるなんて

 めったにないことで、

 NHKさんも以前の俳優の名に値しない可愛いだけの

 演技力の無い子を

 ヒロインにして大滑りとなり・・

 

 

 あれから、私が指摘した通リ、その後、彼女は

 スタジオから

 姿が消えて行きましたでしょ(笑)。

 

 

 その相役であったのが、今田美櫻であったことも

 偶然とは言えず・・

 

 

 演出家の演技指導も酷かったので、責任はあの子だけ

 ではありませんでしたが、

 ドラマがコケたら、ヒロインか、ヒローの責任にして

 お茶を濁す嫌な世界なのです。

 

 

 また、

 先週から始まった民放のドラマ 花咲舞が黙っていない

 が新シリーズとしてやって来て、

 前回同様、池井戸潤の筆も走って、銀行内の不正に

 対する、かっこいい今田美櫻の演技も冴えて、

 目が釘付けに・・(#^^#)

 

 

 また、彼女を支える山本耕史も活きていて、二人の息の

 逢った演技も、観ていて楽しく・・(笑)

 これは必ず、良い数字を取れるかと思います。

 

 

 ところで、ヒロインの今田美櫻さんはある民放の

 再現ドラマに出て来た時、

 この子は見る人が見れば、格段と引き立つ演技力がある

 ので、将来が楽しみと思っていたので、

 当時、記事にしています。

 

 

 次に、NHKで朝ドラの天気予報士となって存在感を増し、

 今では民放で

 ヒロインを演じる役者に成長し、

 今回の活躍も楽しみで・・嬉しさも格別です(#^^#)

 

 

 私の役者を見る目も・・満更ではないでしょ(笑)!

 と、いつもの如く自画自賛となる分けで・・

 失礼しました(__)。