更新原稿

       古都のブログ小説 京の鐘969

 

 

 秋山はこれから始まる序は何とか始められるが、

 その先の

 準備状況の確認が薄いのが気になった。

 

 

 

 都連の役員達の協力や若いスタッフの誠意ある出来を

 信頼することで、自分を納得させ、

 流れに身を預けた。

 

 

 

 始めに、志乃や穂香に菜奈とN大の小夜から、

 それぞれの意気込みを語らせることから始めた。

 

 

 

「ここにいる全員を代表して、志乃君、今背負っている、

 新・おわらと言う芸事に接しての思いと、今後の決意を

 簡略に述べてもらえるかな」

 秋山の問いに志乃が徐に口を開いた。

 

 

 

「今年の春まで、今の私がここにいるとは考えもし

 なかったことですが、

 秋山せんせのご指導で始めた

 =癒しのラジオとテレビの番組=

 では戸惑うことばかりで、

 自分が何者かを忘れないように、気をつけて、

 これからも、

 できる範囲内で悔いのない日々を過ごしたいと・・」

 か細い声だが、志乃がしっかりと思いを告げた。

 

 

 

 会場から、ほーっとの感嘆の声がもれて聞こえた。

 

 

 

 秋山は苦渋に満ちた思いで、志乃に深く頭を下げ、

 心からの謝意を表した。

 

 

 

 穂香がすすり泣きを漏らし、奈菜は涙目をハンカチで

 抑え、小夜は忍び泣きを耐え続けた。

 

 

 

 スタート早々からの弾みで、全員を泣かせてしまったが、 

 秋山はスイッチを素早く切り替えた。

 

 

 

「では今日の流れを少し説明して貰おうか」

 秋山が志乃に問いかけた。

 

 

 

「これは、私が入院中に皆さんで企画されたものなので、

 世話役を務めてくれた小夜ちゃんからお伝え願います」

 小夜に振った。

 

 

 

「突然のことで、戸惑いましたが、それぞれの思いを

 聞いて、本日はご挨拶代わりに、私たち三人で始めに

 新・おわらの街流しをご披露いたします」

 おーっとの歓声と拍手が上がった。

 

 

 

 小夜が手を上げて、これを制し、息を切ってから、

 おもむろに再度、口を開いた。

 

 

 

「その後、菜奈ちゃんと穂香ちゃんの二人舞を、

 最後に私が一人舞をして、

 前座を終えるつもりです。なお、締めは志乃姫ちゃん

 による

 歌謡・おわら風の盆を披露させて、もらうつもりです」

 小夜の言葉尻に絡むように、どっと、歓喜の声が湧き

 上がった。

 

 

     古都の徒然 思い出写真館6 仁和寺櫻

 

 

 

 仁和寺

 

 仁和寺の御室櫻は低木の櫻として有名な櫻です。

 

 しかも、この櫻は遅咲き櫻で他の種と違って,

 ほぼ一週間は遅くれで咲くので、

 他の櫻を観遅れた人も楽しめることで、救われるので

 喜ばれる櫻でもあります。

 

 

 

 

  この低木の櫻の背後に五重塔が見えるのが

  評判で、

  訪れる観光客から喜ばれるようです。

  

 

 

 このお室桜はこの先も満開が遅れるので鑑賞には未だ

 間に合います(笑)

  

 

 

 私はこの種の山桜似た櫻は今一、気が進みませんが、

 それでも、

 五重塔があるので、人気があるものかと思います。