古都のブログ小説 京の鐘949 

 

 

「いや、目立つことばかりを語る、いつもの番組と一味異

 なる、君たちが感じた良い面も悪い面も正直に話して

 くれていいんだ」

 秋山の返しで、軽く肯いた菜奈が

「初めから、私たちが感じていたものでも、

 いいのなら・・」

 静かに口火を切った。

 

 

 

「それで、いいんだ。それで全国のフアンが逃げても、

 正直な思いの方が大切だから・・」

 

「明日はテレビですか」

 

「そう、11時から、時間的にはゆとりがあるかもね」 

 

「あれっ、せんせは10時からラジオがありますよ」

 

「良く知っているね」

 

「勿論、せんせの出ている番組はラジオもテレビも全部、

 聞いたり、見たりしていますよ」

 奈菜が歯切れよく突っ込んで来た。

 

 

 

「うちみたいなもんに、話すこと・・ある」

 穂香が気遅れしたような顔で、恐る恐る口を開いた。

 

 

 

「何も特別なことをするわけではないから、

 穂香はいつもの穂香らしいことを語ったくれて、

 いいんだよ」

 

「穂香らしいって、一番難しいの、せんせ、知ってる」

 

「言うね。君は何も気取ることなく、自分の言葉で話せば

 いいんだから、皆と合わせることは無いんだよ」

 穂香の顔色が幾分、良くなった。

 

 

 

 すると小夜がポツンと独り言のように呟いた。

 

 

「みんな、いいよね、どうしても、私的な話になると、

 同学年でも、学校が違えば話の中味や持って行き方が

 違うって・・仕方ないよね」 

 

 

 

「それこそ、なんでもないことよ。小夜ちゃんは一言、

 一言に意味があるから、それだけで充分、

 視聴者を納得させる魅力があるんだと思うよ」

 奈菜がいい所で口を差し、小夜を元気づけてくれた。

 

 

 

 志乃は自分では何もできないことを、あらためて

 知らされる思いで聞いていた。

 

 

 

「志乃は明日、何かテーマにしたいものってあるかな」

 秋山がさり気に志乃を誘った。

 

 

 

「せんせがいつも、そうやって、うちを旨く誘ってくれる

 から、何もしないでも番組が進むので‥うちは時々、

 いても、いなくても良い気がするんやけど・・」

 

 

 

「そんなことは無いよ。志乃は何といっても、

 話題の中心になるのだから、中心がグラグラすると、

 纏まるものも纏まらないから、今のままのスタンスで、

 どんと構えてくれていいんだよ」

 秋山の言い方が変だったからか、思わぬところで、

 どっと笑いが起こった。

 

 

 

「なんだ、なんだ」

 と、言って、頭に手をやった。 

 

 

      古都の徒然 病院巡りは・・( ;∀;)

 

 

   昨今の寒さで心臓の持病が悪化し、昨日、掛かりつけの

 医院で、検査してもらったら、

 やはり、心臓が弱っているから、寒さに注意して

 乗り切らないと、いけませんと・・

 まるで子供みたいな注意を受け、すごすごと・・

 

 

 確かに、昨日は外出する際、うっかり、マフラーを

 つけるのを忘れ、

 首筋の冷たさから身が凍り付くような目に遭い・・

 これが、

 心臓を傷めているのかと、改めて、思い知らされ、

 また、

 ダウンジャケットと厚めの防温のズボンでしたが

 本当は、ベンチコートのような下半身を

 守る防寒のコートにすべきでした。

 

 

 なんか

 近年の暖かさに慣れて、防寒の意識が薄れていたのは

 失策でしたね。

 

 

 京の寒さを侮ってはいけませんでした。

 今日は大病院での診察と、町医院での診察を掛け持ちで

 回るのですが、

 なんか、病院巡りが体調を崩しそうで、

 嫌だなーっ(~_~;)