古都のブログ小説 京の鐘939

 

 

 

 定刻の20分前にスタジオに戻り、指定された席についた。

 

 

 

 照明や、音響のテストが繰り替えされ、

 OKが出て、本番5分前に全てが完了となった。

 

 

 

「いつものように、肩の力を抜いて、リラックスされて

 くださいね」

 小南が小さく耳うちした。

 

 

 

 志乃にとっても、場所は異なるが、全国放送で、

 毎週、月火の2日間、

 ラジオとテレビに出演しているので、

 殊更緊張はしなかったが、何となく、側に秋山がいない

 のが、不思議であった。

 

 

 

 秋山さえ、側にいてくれたら、もっと、ゆったりした

 心持で、本番が迎えられるのにと、秋山の病気が

 急に憎らしく思えた。

 

 

 

 やがて秒読みに入った。

 

 

 

 30秒からカウントが入り、10秒前になると、

 スタジオに妙な緊張感が走った。

 

 

 

 舞台度胸の有る志乃でも、

 なんとなく、別世界にいるような違和感が拭えなかった。

 

 

 

 定刻と同時にオープニングのテーマ曲が流れ、

 カメラは志乃と小南に向けられ、

 番組が始まった。

 

 

 

 小南が決まり、きった冒頭の挨拶のあと、

 本来のメーン・キャスターの秋山の病状の簡単な説明の

 あと、突然の休演のお詫びから始まり、

 代わって出演している志乃の

 紹介が有った。

 

 

 

 志乃も恐縮しながらも、秋山の病状の回復の願いを込め

 月曜日には、元気になって、京都へおこしやす」

 よどみなく言って、無事、東京での初出演のスタートを

 切った。

 

 

 

 番組は志乃たち大学生による日舞・おわらが始まった

 頃からの映像をバックに、

 立ち上がりの頃の稽古風景などのエピソードを

 志乃が問われる度に、

 口数少なく語ることで、話はタイム・オーバーすること

 なく、順調に進んだ。

 

 

 

 殊に、

 志乃が白河流六代目家元の白河沙織子らと共に、

 長刀鉾の前の即席の仮舞台で、おわらの奉納舞を披露を

 したことが人気を呼び、

 その後の流れに大きく作用したことで、

 大いに盛り上がることが

 出来たのだ。

 

 

 

 ここで、志乃が予想もしなかった菜奈や穂香に小夜が

 スタジオに入って来て、

 アシスタントの案内で、急ぎ運ばれた椅子に三人揃って

 腰を降ろした。

 

 

 

「なんで・・」

 志乃が予期せぬ出来事に唖然として、言葉を失した。

 

 

 

「びっくりしたでしょう。うちらも、まさか、この番組に

 出られる、なんて事前に聞いて、いなかったので、

 三人とも、暫く呆然として、・・・」

 言葉が続かなかった・・

 

 

      古都の徒然 猫舌の・・(*´Д`)

 

 

   私はこれまで、幾つかの病気をして来ましたが、

 全く改善の兆しのないものの一つが猫舌なのです(*´Д`)

 

 

 抑々、この猫舌の発病原因が朝の味噌汁にあったのです。

 

 

 分かりやすく言うと、

 子供の頃、朝食で熱いお味噌汁を呑みこもうして、

 大口を開けて、

 口内に汁を飲むと同時に、余りの熱さに

 汁を吐き出すと、汁がしたたり落ちて膝を濡らし・・

 

 

 もう、泣きっ面に蜂の塩梅で、

 泣くの喚くのの・・最悪の朝となり、

 我が家では

 そんな時には冷たい水を出すと言う習慣がないため

 その内に慣れるとの父の言葉で

 何もせず、

 泣き止むのを待っていた気が・・(泣き笑)

 

 

 これが、どうも、猫舌の始まりのような気がするのです。

 

 

 更に、これを決定的にしたのは、

 猫舌が改善せぬままに大学生になリ、気の合う仲間達と

 ある日、喫茶店に入り・・

 

 

 私はその日が喫茶店に入った2回目の出来事なのですが

 飲めないコーヒーをさぞ飲める振りして口にし、

 案の定、

 猛烈な熱さに悲鳴も上げられず、

 ドタバタ騒ぎを引き起こし・・ついにコーヒーが

 それ以後

 今もって、まったく飲めなくなり・・(-_-)。

 

 

 以来、私は大のコーヒー嫌いになってしまい‥

 今日まで

 どんなに、頑張っても、苦味も嫌で

 冷コーヒーもダメの、改善不可の飲み物となってしまい

 ( ;∀;)。

 

 

 なので、後年、

 妻と茶店に入っても、妻がオーダーしたコーヒーが

 私の前に置かれ、

 彼女の前に私がオーダーした冷たいミルクが出される

 という、おかしな現象に笑わされ・・

 

 

 随分と失礼な嫌味を言われ続けた悲しみも・・"(-""-)"

 

 

 猫舌も、こうなると改善は望みなしとなり・・

 子供の頃の食によくよく注意しないと、

 私のような被害者が生まれる可能性があるのですよん!

 

 

 この猫舌の被害はもう膨大なものがあり・・( ;∀;)。

 

 

 父の退院祝いに、しゃぶしゃぶの名店へ出かけた折に

 わたしだけ箸がすすまず・・

 

 

 母がもっと食べるといいわよ、ここのお肉は柔らかくて

 上品な味が旨いのに・・と

 

 

 でも、招いた私が猫舌のをすっかり忘れているようで

 態々柔らかいお肉を下受けの胡麻たれに

 入れてくれるのですが、

 始めのうちは冷たい、たれも美味しくて・・

 

 

 でもね、後になると、どんなに入れても熱さに負けて

 やけどするような

 痛みに呻く・・いつもの私に戻り・・

 快気祝いが・・・(~_~;)

 

 

 こんな騒動を何度、繰り返してきたことか・・

 私はもう、

 熱い物・・関西名物のたこ焼き事件も、お好み焼きも、

 焼肉店も屋台も

 全て、大騒ぎになるほどの・・

 ( ;∀;)。

 

 

 京に来て、なにより嬉しかったのは京懐石に熱いものが

 比較的に少なく、

 焼き魚も、お肉も適当な熱さに覚まされていて・・(笑)

 

 

 若い頃は熱燗の日本酒に懲りて、父との親子酒は

 取りやめになり・・

 

 

 なので、私の好きなのは水割りやワインなどの

 冷えたものが美味しい、洋酒ばっかりになり・・

 

 

 お陰で我が家には高級ワインやウイスキーが

 まるでバーのようなお店みたいに

 今も山積みになっているほどで・・

 

 

 猫舌はこんな、変な家庭になるのです( ;∀;)。

 

 

 東京に出でも変わらず、料亭では初めから私のご膳前は

 ビールが置いてあり・・

 

 

 幹事が気を使ってのことで、年寄りは変な顔でチラチラ

 見ているのが、いつものことで辛い‥(笑)

 

 

 なので

 徳利を持って座敷を回る方も

 毎回、気を使わせて、申し訳ないことで・・

 

 

 こうして、

 猫舌は文化を変えることも有り?で、良いことはあまり

 ありません。

 

 

 ただ、熱い物好きな方は舌癌や消化器癌など

 発癌性があり、

 気をつけてくださいね。

 

 

 もっとも、癌は何かに何まで、原因になりうるので

 熱いものをやめても、ダメなものはダメなようで

 食べるのも大変です。

 

 

 では、この続きはきっといつか‥(笑)

 

 朝から何と詰まんない記事を・・(__)。