古都のブログ小説 京の鐘911
「皆様、既にご存じかと思いますが、今回のパレードで
信長公の妻のお濃の方を演じていました
白河志乃さんが急病で倒れ、
舞納めを務めることが出来なくなりました」
奈菜の言葉を聞く前から、気配を伺っていた観衆も
流石に驚きと共に動揺を隠させなかった。
「そこで、急遽、私たち役員間での相談で、残された
私たち六人で、
二人舞を披露させて頂くことになりました。
いずれも未熟者で志乃さんの代理を務めるなど、
無理を承知で、頑張って、
舞い納めを務めたいと思います。
どうぞ、宜しくお願いします」
奈菜の意外に、
しっかりした締めの挨拶に唖然としながらも、
全員が感謝の意を込めて小さい拍手で奈菜を迎え入れた。
会場のあち、こちから声援も上がり、涙ぐむ奈菜に
穂香が目を赤く染めながら、
駆け寄り抱き付いた。
急遽、出の段取りをうち合わせ、
いつものようにD大の菜奈の相手に穂香が、
D女大の高瀬彩にK 女大の西野薫、
三組目はN大の小林紀子に加藤小夜が組み、
センターは菜奈菜と穂香が務めることになった。
三組が急ぎ仮舞台となった王手門の前の石畳みに、
センターの奈菜と穂香が真ん中に立ち、
左に猛稽古の甲斐があって、
腕を上げた小夜組が入り、右に彩らが入ると、
奈菜の合図で囃し方のいつもの前囃子が上がった。
♪ きたのさ どっこい しょのしょ
唄われよ わしゃ 囃す
三組が揃って舞いはじめた。
気のせいか、穂香の舞に力がない。
秋山は気が気ではなかった。
落ち込んでいる穂香は、
出始めから時に舞がグチゃ、グチゃになることが多い
からだ。
相方の菜奈は編み笠を深めに被る穂香の顔色を窺って、
手が落ちている。
センターに勢いがないと、脇方の二組も、
勢いが鈍い。
地方衆(三味、胡弓に太鼓)も何処となく力が入らない。
秋山はなんとか、立て直せないか気になって、
脇から菜奈に
「元気をだせ」
小声で励ました。
菜奈が泣きそうな目で、秋山に縋った。
秋山も天を仰いだ。
これに気づいた小夜が、舞い筋を巧みに立て直し、
少しずつ穂香の近くに、すり寄って声をかけた。
小さく肯く穂香の目から、したたり落ちるものが
連なった。
なんとか持ち直そうと、頑張っているのは分かるが、
決めて手が無いのがもどかしい。
唄い方が本歌に入った。
古都の徒然 災害やコロナの多発に・・
今年は気のせいか、天災に近い災害と人災が競り合う
ほど多発していて、胸が痛みます。
殊に我が国の災害の多さには、ほとほと閉口し・・
災害の多発地域の皆様には
労う言葉さえ
気恥ずかしくなるほどで、いち日も早い回復が
急がれます。
また、
こうした災害多発地域の構造的な原因の解明も
急がれます。
それにしても
連日の高気温は、外出時には避けて通れないもので、
まさに
地球温暖化の現実が表面化したようで
気になります。
その昔、温暖化を説明する科学者に
同じ科学者が一言、温暖化なんてあり得なく、
何も問題はないとの狂気の言葉に呆れた記憶があります。
当時でさえ、理解できない方もいたことが
今の現状を悪化させた原因かも知れず、
科学者の発言には
特に気をつけなくてはいけません。
同様に、あのコロナ発生時にマスク不要論者がいて、
盛んにmaskの否定的な発言を繰り返し、
結果的に
番組を降ろされ、
姿が見えなくなりましたが・・
今も
コロナが現存し、日々悪化していて、
しかも、感染者が増加していることをマスコミが
余り伝えていないことが
危惧されます。
厚労省の9月3日の発表では
コロナの新規感染者が10万人を越え、速報値では
1定点あたり、20.50倍と前週の1.75倍で
3週連続の発生とか・・
このまま、油断していれば、5種に変更したことの
弊害が生まれて来たことになるわけで、
これからの状況判断と
その適切な対応が求められているかと・・。
なお、悲劇的なことはコロナはもう既に9波になっている
との厚労大臣の発言に
それに対応する緊急事態のような制限のない
ワクチン接種をやるとのことですが
私はコロナの5類の指定から早急に外すべきかと
考えていますが
まだ
早すぎますかね、
岸田政権の舵取りの危うさに、聊か危惧するものですが
如何でしょう・・
※コロナの感染数値などは
朝日新聞の9月9日の記事を参照。