古都のブログ小説 京の鐘903

 

 

 

 ところが、あれほど自己流での演舞に拘っていたはずの

 穂香が、秋山から

「全体のお手本にならなきゃダメなのに、いつまで自己流に

 拘るのか。もし、このまま、私の指示に従わないなら、

 列から外れてもらうが、いいのか」

 幾分、声を落としての指示に、何も反論も無く、

 素直に引き下がった。

 

 

 

 

 これには、肩に力が入っていた秋山も唖然として、

 暫く声もなかった。

 

 

 

 

 固唾をのんで見守っていた、奈菜や彩など幹部連も、

 あまりのあっけなさに、声も無く、

 穂香の思いが何であったか分からないままに、

 街流しの混乱は直ちに収まった。

 

 

 

 

 本部前に有った救急車が消えていて、志乃が間違いなく、

 府立医大に運ばれていて、

 ここにはいないことが明らかになった。

 

 

 

 

 ここで10分の休みを経て、元の先頭に菜奈に代わって

 穂香がつき、

 各大学の幹部はこれまで通り、自分の所属大学の先頭に

 立ち、舞始めた。

 

 

 

 

 今回は流石に穂香の先陣はお手本通、素直な振りに

 変わり、地方衆も彩や恵や小夜なども、のびのびと舞い、 

 観衆からの盛大な拍手に、気をよくしていた。

 

 

 

 

 穂香の幾分、寂しさが滲む舞に、警護の山田康則が気を

 つかい、何気に言葉をかけてみたが、

 いつもの穂香に似合わない虚脱状況の返しに腰が引ける

 ほど、驚かされた。

 

 

 

 

 輿の上から先陣を切る穂香の窶れ切った舞い方に、

 秋山の胸が痛んだ。

 

 

 

 

 多分、秋山の指示とはいえ、全面的に否定された穂香の

 思いを寸借したのだ。

 

 

 

 

 取り巻く菜奈たちの目に怯えたようで、

「少し厳しかったな」

 駒を揃えて並ぶ、康則に声をやると、彼も「想定外で

 内心、穂香を傷つけたか、気になります」

 との返しに秋山も同意の意味で大きく肯き返した。

 

 

 

 

 先陣を切る穂香の舞が急に大人しくなったことで、

 マニア的なフアンは口々に

「なんかあったか」

「もしかして、穂香ちゃん、泣いているのでは」

 などの声も交錯し、事実、

 穂香は必死に声を忍ばせたが、それでも、ぽたぽた落ちる 

 涙に、唇を強く噛んだ。

 

 

 

 

 何より、秋山の言葉より、仲間と思っていた幹部連の

 無言の注視が一番、応えたようだ。

 

 

 

 

 まさか、皆が顔を揃え、穂香の様子を見守っていたが、

 明らかに穂香への批判に見えてシックを

 受けたのだ。

 

 

 

 

 気づかなかった自分が一番、あかんかったことは

 何よりのことで、

 突然、疲れがどっと溢れ、足元が縺れ、

 あっという間に、

 地にどっと倒れ込んだ。

 

 

 

 

 回りにいた子たちが悲鳴を上げた。

 輿に乗っていた菜奈も仰天し、列を止めるのに

 必死だった。

 

 

            

      古都の徒然

 

 

   昨日、

 それまで病名を知らなかったのが、ネットで調べると

 なんと気管支喘息であることが分かり、

 愕然!

 

 

   読み進めると、改めて症状に気管支喘息にピッタリ

 当て嵌り・・( ;∀;)。

 

 

 なにも、投薬を貰っていないので、今日こそ

 ドラックストアへ行って何か、副作用のない薬品を

 購入して、

 月曜日に医院へ出かけ、診察を受けようと考えたのです。

 

 

 ところが、

 朝、目ざめると、必ず激しい咳が出て、暫く安息が

 出来ない日々があつたのに、

 何もない時間が随分と長く続き、

 不思議なこともあるものと、何がなんやら分かんない

 まんま、

 時を過ごして、席が一度も出ないことを確認すると

 俄然、

 ひとりで解決していたことに気づき、

 嬉しさが込み上げて来て‥(笑)

 

 

 もしかして、完全に自然に解決したものと思ったのです

 が未だに、

 咳が出ず、ひたすら、この安息が続くことを信じて

 これからも、

 無駄に長生きしたいものと・・(#^^#)。

 

 

 

 さて、

 14日はどうなるか、不安が拭えないのですが

 結果

 オーライであって欲しいものです。