更新原稿
古都のブログ小説 京の鐘893
スタート15分前、
ようやく、信長公上洛の図が仕上がっていた。
この構成の主の信長公の正妻・お濃の方の志乃で、
殿(しんがり)は今年初参加の京の新・オワラ組であった。
定刻よりまだ早かったが、隊列を整えるために、
参加者全員が配置についた。
その長さは数百Мに及んでいた。
志乃が輿に乗り移るまで、秋山は傍から離れなかった。
志乃は格別、胸を患うこともなく、静かに輿に
乗り込んだ。
秋山は黙って肯き、自分の元の席へ戻った。
現場スタッフが揃って配置についた。
未だ、時が有った。
テレビの撮影班も指定の撮影場所についたのも間なくで
あった。
秋山の意向を各所に伝える伝令役を警護班の一人を任せ、
常に馬の傍に付き添わせた。
先を行くチームの列が静々と進んでいった。
少し間を取って、先のどん尻が、御所の南門の健礼門を
左に横切って、姿を消して行った。
これを見守っていた観客席から、盛んに拍手で
迎い入れていた。
遠くから聞こえる歓声も賑やかに前列のチームは滞り
なく進んでいるようだ。
前方に配置に付いているスタッフから旗が振られた。
いよいよ出発である。
秋山は後方へ顔を振り、
「者ども、いざ、行かん」
声を張った。
「おーっー」
家臣からの大声が返った。
真正面にカメラを据えている撮影班の動きが
活発になっていた。
「我に続け」
秋山の号令に合わせ、列の先頭に配置された先ぶれ役の
公家の駒が、ゆっくりと歩み始めた。
御所の南にある健礼門前を過り、白い毛並みの駒の首を
左に切った。
時代祭りの放送席から、秋山達の紹介が始まった。
少し、おもかゆい美辞麗句に、戸惑いを覚えたが戸惑う
ことなく手綱を緩め、ゆっくりと前に進み始めた。
駒は言いつけをよく守り、少しの乱れも見せず、
足並みを揃え、畏怖堂々と列を勧めた。
秋山の兜が少し傾いている気がしたが、さすがに行進中、
兜のずれを補正するのがはばかれた。
側に付き添っているスタッフに後方の列に乱れはないか
と尋ねると、
「皆、相当興奮しているのか、顔が真っ赤になっています
が、異変はございません」
言っている当人の顔も真っ赤であった。
古都の徒然 不可思議な・・
京の夏、
目に眩しい華やかな絵模様が、そこかしこに、
展開されていて、何よりの目の・・・(#^^#)。
そのためか、昨日は時間に関係なく、着物姿の女の子が
ほとんど目に触れることもなく、
少しの違和感が・・どうしたのでしょうね。
わたしは古い人間なのかも知れませんが、
母に似た控えめの色合いの着物姿は何よりの美しさだと
認識していたのですが・・
なにかしら、
世はしっかり動き始めているのですね。
それにしても、でかい女の子の多い外人客は日本の
小さな女の子に、
視線が釘付けになっているのも、笑えます(#^.^#)。
推察するに、彼女たちには日本の女の子の大胆な
ファッションに肝を冷やしている
気がするのですが・・。
なにしろ、
京の街をかっぽするのは、大胆なミニスカに
素肌丸出しのタンクトップ姿に啞然としているように
見えるからで・・(笑)。
海外から来る人って、すべてが大胆なスタイルでは無く
意外と控えめで、
どうかすると、古代回帰のように
落ち着いた色合いに、控えめなディザインの
服地に、旅の恥のかき捨てとは・・
縁もゆかりも無い大人しい姿に多少の違和感が
ありましたが、
これが、本物の良さなのでしょうね。
落ち着いて見られるようになると、若手は在日の子達で、
これは日本的なスタイルに似せて、
日本の女の子を
圧倒するものがあり‥(笑)
でも、多くは旅行で、やってきている方のようで
この人たちが意外に、お金もちらしく、
買い方が、
日本人には考えられないものがあるそうです。
小売店の多くは、
こうした大口客への視線が熱いようで、熱い夏に
暑い戦いが繰り広げられているのです。
無駄に平和・・・過ぎますね。
いいのかな・・ヨーロッパでは日々、戦の連日で
多くの被災者を生んでいるのに・・