古都のブログ小説 京の鐘861

 

 

 

「菜奈ちゃんの舞う姿が愛らしくて、わたしは大好きです」

 読んでいる内に菜奈が恥じらいを隠せず、

 困惑の極みに至ったか、カタンと

 肩を落とした。

 

 

 

 

 秋山はプロとアマチュアの違いを見つけたように軽い

 嘆息を漏らした。

 

 

 

 

「菜奈の気持ちはよく分かるが、このままでは

 埒が行かないから、

 これからは、自分宛のコメントは原則、

 他人に読ませることにしよう」

 秋山の提案に奈菜も穂香も、同時に顔を上げ、

 喜色満面の笑みを漏らした。

 

 

 

 

「せんせ、そうしてください。他人へのコメントを読む

 なら何でもないのに、自分宛だと、恥ずかしくて、

 読めないので・・」

 奈菜の言葉に素直に頷く穂香の顔にも同意の思いが

 透けて見えた。

 

 

 

 

 これまで、

 なんのてらいもなく、自分宛の称賛のコメントを

 読ませていたのは、

 大変な間違いを犯していたのかも知れない。

 

 

 

 

 どんなに苦労していたかを今頃になって気づくなんて、

 恥ずかしいのは自分の方だと口には出さなかったが、

 代わりに、二人に軽く頭を下げた。

 

 

 

 

 菜奈は穂香の笑えるコメントを生真面目に読んで

 喝采を受け、

 穂香は菜奈への笑えるコメントを生真面目に読み、

 その落差の面白さに喝采を得て、

 ようやく機嫌を直し、番組に弾みがついた。

 

 

 

 

 映像が志乃に戻ると穂香や菜奈の他に、

 東京から来ている女子アナの小南佐和までが舞台に

 上がり、志乃の放つ、

 清冽で品格のある舞の旨さに感嘆し、

 番組に深みを与え、喝采を受けて幕を下ろした。

 

 

 

 

 その後、

 サテライト・スタジオに席を移し、

 10月に開催される大学祭の話に話題を変え、

 今年はどうするのかを話あうことにすると、穂香が自分

 達で、おわらだけ、みせる特設舞台を作って、

 舞うアイディアを話すと、

 ガラス越に見ていた学生たちから、大賛成の合唱が

 始まり、秋山を勇気づけた。

 

 

 

 

 秋山は穂香に加え、舞の競演として、

 おわらの他に、フラダンスやボサノバ等のラテン系の

 舞の競演させることで、

 おわらをより身近なものにすることが出来ることを既に

 企画の段階まで進めていたのだ。

 

 

 

     古都の徒然 資料櫻2枚・・

 

 

 

 今、10時30分ですが

 このブログ更新していないことに気づき、慌てて書いて

 いるところで・・(__)。

 

 

 

 こんなことを以前にもあって、いずれもしっかり

 書いていながら

 アップできていないのは、保存するのを失念したか

 本物の勘違いか・・

 

 

 

 

 でも、今回も、ブログ原稿を夕方に書いた記憶が

 あり、しかも、

 前回のようにアップされていないことが無いようにと

 更新原稿を楽しみにしていたので、

 ホント、未だに受け入れられないのです( ;∀;)

 

 

  鴨川の櫻

 

 ところで、

 櫻が満開になって一度も櫻狩りに出かけていないので

 翌朝、

 行きたいなーっと思って目覚めると

 いつも雨天になっていて・・

 ほとほとついていません。

 

 

 

  円山公園の名物・祇園枝垂れ

 

 今頃はあいにくの雨の為、せっかく咲いた櫻も

 散り始めていることでしょう。

 

 なにか嫌な感じが続く今朝の雨です。