古都のブロク小説 京の鐘856
「そこの菜奈や穂香が何やら話しているようだが、
何かあったら遠慮なく言っていいよ」
秋山が口を差すと、奈菜が慌てて私語を止めて
「うちらのは、私語みたいなもので、皆様の前でお話する
ほどのことではありませんので・・」
額にハンカチを当てながら蚊の鳴くような小さな声で
返した。
「だが、今回の街流しの件での話だろう」
秋山が尚も問いかけると、
穂香が口を開き
「あの・・お迎えをされはったお店は皆大変な歓迎ぶりで
したが、お隣の店の多くは口惜しそうな顔で、
何かしら、ものを言いたげな様子が見られたのが気に
なって・・」
「そうか、うっかりして、わたしは気が付かなかったが、
いいことを言ってくれた。
来週には、三商店街との懇談会があるが、
これは私からも事情を詳しく聞いてみたい。うっかり
仲違いすれば、今後の成り行きに暗雲が来ないとも
限らないからな・・」
列席した営業部員が顔色を変えた。
「私たちも迂闊で、気が付かなかったので常務より
一足先に、お詫びに行かねばなりません。
でもね、誰からでも気が付いたら一言、
言って欲しかった」
「それを言えば、私たちがもっと気をつけるべきだった。
今日の番組の中で、しっかりお詫びするしかないな」
秋山の言葉を受けて撮影部からも
「確かに私も、そんな感じがしていました。
なんだか気まずい雰囲気があったとろは確かに
ありました」
「参ったな・・放送している私たちが気が付かなければ、
一番近くにいた皆に聞けばよかったことなのだが。
穂香も良く言ってくれたが、
現場で言ってくれたら、もっと早く、
手が打てたのだが・・今となってはどうしようもない。
来週と言わず、
これは営業と、私たち関係者はこの後、
早速、何か手土産を持って行こう」
秋山の言葉尻を待てず
「先生はこのあと、少し休む時間がありますが、
番組の開始までに戻ってこられますか」
奈菜が眉を顰めた。
「あの‥・せんせ、ほなら、うちも発言して宜しおすか」
志乃が片手を上げて、掠れた声で静かに
尋ねた。
「君は詫びに行かなくていいよ」
秋山が心配そうに口を挟んだ。
「ですが、うちが最初のお店で、力が尽きて、
しもうて、その後のお店では穂香ちゃんや、小夜ちゃん
が代わってくれて助かりましたが・・
うちの不始末で、ほんと、申し訳ありませんでした」
志乃が席を立ち、腰を折っての詫びに、
秋山のみならず、営業部員全員と撮影部までが
これに従い立って、互いに頭を下げた。
古都の徒然 櫻便り・・!(^^)!
3月に入り、突然、高気温が続き、為に、
桜の開花時期が早まって来て・・!(^^)!
月始め、
気象台の櫻の開花は3月27日だったのに、
急遽、21日まで早まったのは・・
気象台は概ね平均的な開花時期から始めるので
予想外の天候の変異であわてて
修正したものでしょう。ね
でも、私は今月の初めから、
過去の記憶から判断すると、今年は21日より
さらに早くなり、
多分、
気象台の開花宣言より早い18日くらいになるかと
思っているのですが・・(笑)。
祇園白川の枝垂れ櫻
櫻と紅葉
大好き人間の私にとって、久しぶりにとても嬉しい
花だよりになりそうで、
ちと、嬉し!(^^)!
ところが、
私の大学時代の親友の上洛する予定が
ホテルが超満員で、ようよう取れたのはお隣の
滋賀県の大津市とか・・
京都に泊まれるのは季節外れ以外ないのかと、
私に不満を言われても( 一一)・・
しかも、
泊まれるのは31日だなんて、可愛そう過ぎます。
だって、その頃は間違いなく桜も散っていて、
葉桜になっているはずで、
ホント辛いです。
加えて、
不安なのは、3月が温かいと、4に寒波が襲って
来そうで、
入学式で桜がないのは仕方ないにしても、
季節外れの寒さは
大迷惑で、
何事も、二つ幸運がないのも辛いものがありますね。
でも、久しぶりで
彼らに逢えるのは嬉しくて・・
少し
矛盾しているのですが・・(笑)