古都のブログ小説 京の鐘846 

 

 

 

 やんやの喝采に出迎かえられ舞台にそろって立ち、

 感謝の礼を尽くし、

 タイム・オーバー無しに撮り終えたことに

 秋山も本気で志乃に感謝の意を伝えた。

 

 

 

 

 涙目の志乃が何か言いたげに、口を開きかけたが、

 またも穂香が志乃の手を引いて楽屋へと

 導いていた。

 

 

 

 

 穂香が何かしらを気ずかったのか、それにしても、

 いかにも、あからさま過ぎて、

 聊か不快ではあった。

 

 

 

 

 番組は終了したが、

 200人の舞姫たちが最後の舞をしたいらしいとの

 知らせが田中から入ると、

 志乃は別として、穂香らも賛成したらしく、

 秋山の指示もないまま、

 舞台と客席に作った花道と新京極でも南北に分かれて

 舞う手筈が伝えられると、

 志乃が悔しそうに顔を曇らせ、さっと背を

 向けた。

 

 

 

 

 志乃の舞いたい風情がその背にあったが、

 さすがに秋山はこれには反対し、

「もっと自分を大切にしないといけないよ。君一人だけの

 君ではないのだからね」

 秋山の声に、力なく肯いたところに、

 それまで何処にいたのか、

 志乃の母の志保と弟の蒼汰が楽屋に顔を見せた。

 

 

 

 

 他にも医師や看護師らも、同時に顔を見せ、

 全員が顔をほてらせ、挨拶もそこそこに

「嫌―っ、良いものを見せて頂き、今夏の最高の一夜

 でした」

 志乃の主治医の高辻が言葉を尽くして志乃を

 ほめちぎった。

 

 

 

 

 志保が幾重にも御礼の言葉を繰り返し、

 狭い楽屋も、束の間、ことのほか

 賑わっていた。

 

 

 

 

 その内、

 地方衆が帰り支度を止めて、学生たちの懇願を

 引き取り、

 もうひと舞するのに付き合うこととなった。

 

 

 

 

 会社のメンバーも、もう少し照明や音響を引き受け、

 さっそく、舞うこととなった。

 

 

 

 

 これを知った観衆が慌ててかけて戻って来た。

 

 

 

 

 穂香が鼻の頭に汗粒を乗せて帰って来て

「志乃姫ちゃんはお休みしてね」

 穂香がまるで一人で差配し、満面の笑みで舞台へ

 戻って行った。

 

 

 

 

「せんせ、うち、もう一つの歌謡・おわらを舞っては

 いけまへんか」

 小さく囁くように話すと、医師団が先ず反応し、

「こればかりはいけませんよ。

 もう、志乃ちゃんの行動制限時間は過ぎていて、

 本来なら、私たちと一緒に病院へ戻って、

 安静にしていなければならないのですから・・」  

 笑顔ではあったが、

 やはり医師は患者を診る目は間違いなかった。

 

 

 

 

 秋山も、即座に志乃の願いを叶えなかった。

 

 

 

 

 肩を落とした志乃が、

「うちは、おわらを舞っている時が一番、気持ちが

 晴れやかになるのに・・やはり、うちは幸せ遠い女

 なのですね」

 今にも、泣き出しそうに顔を曇らせた志乃に

 秋山も高辻も本気で慌てた。

 

 

 

         古都の徒然 暗い一日の・・

 

 

 

  今、医院で診察を受けて帰宅したところ、何と本日の

   ブログ記事が2本あって、

 しかも、一つが何もない白紙となっおり、

 失礼いたしました(__)。

 

 

 

 一本目の記事のあと、来週の月曜日用のブログで、

 これから記事を書こうと思っていたのですが、

 うっかり、今日の日程にしてしまい、

 本当にお恥ずかしい限りです。

 

 

 

 徒然は午前中に書くつもりでしたが、予約診察の

 時間が9時のため、

 記事は帰宅後になってしまい・・( ;∀;)。

 

 

 

 悪いことは重なるもので、

 次から次へと、残念なことが続き、さすがに

 只今、落ち込み中です(~_~;)。

 

 

 

 外は相変わらず、霙模様のうっとおしいお天気で

 こんな暗い一日は早く、

 開けて欲していもので、これでは

 気分が塞ぎ、なんとなく

 今の私の置かれた立場と重なり・・

 またまた三隣亡と、まさに天に向かって声もなく・・

 

 

 辛い!