古都のブログ小説 京の鐘845 

 

 

 

 やんやの喝采に出迎かえられ舞台にそろって立ち、

 感謝の礼を尽くし、

 タイム・オーバー無しに、

 撮り終えたことに秋山も本気で志乃に感謝の意を伝えた。

 

 

 

 

 涙目の志乃が何か言いたげに、口を開きかけたが、

 またも穂香が志乃の手を引いて楽屋へと

 導いていった。

 

 

 

 

 穂香が何かしらを気ずかったのか、それにしても、

 いかにも、あからさま過ぎて、

 聊か不快ではあった。

 

 

 

 

 番組は終了したが、

 200人の舞姫たちが最後の舞をしたいらしいとの

 知らせが田中から入ると、

 志乃は別として、穂香らも賛成したらしく、

 秋山の指示もないまま、

 舞台と客席に作った花道と新京極でも

 南北に分かれて舞う手筈が伝えられると、

 志乃が悔しそうに顔を曇らせ、さっと背を向けた。

 

 

 

 

 志乃の舞いたい風情がその背にあったが、

 さすがに秋山はこれには反対し、

「もっと、自分を大切にしないといけないよ。

 君一人だけの君ではないのだからね」

 秋山の声に、

 力なく肯いたところに、それまで何処にいたのか、

 志乃の母の志保と弟の蒼汰が楽屋に

 顔を見せた。

 

 

 

 

 他にも医師や看護師らも、同時に顔を見せ、

 全員が顔をほてらせ、

 挨拶もそこそこに

「いや―っ、良いものを見せて頂き、本夏、最高の一夜

 でした」

 志乃の主治医の高辻が言葉を尽くして志乃を

 ほめちぎった。

 

 

 

 

 志保が幾重にも御礼の言葉を繰り返し、

 狭い楽屋も、束の間、ことのほか賑わった。

 

 

 

 

 その内、

 地方衆が帰り支度を止めて、学生たちの懇願を

 引き取り、

 もうひと舞するのに付き合うこととなった。

 

 

 

 

 会社のメンバーも、

 もう少し照明や音響を引き受け、さっそく、

 舞うこととなった。

 

 

 

 

 これを知った帰りかけの観衆が慌ててかけて

 戻って来た。

 

 

 

 

 穂香が鼻の頭に汗粒を乗せて帰って来て

「志乃姫ちゃんはお休みしてね」

 穂香が一人で差配し、満面の笑みで舞台へ

 戻っていった。

 

 

 

 

「せんせ、うち、もう一つの歌謡・おわらを舞っても

 いけまへんか」

 小さく囁くように話すと、医師団が先ず反応し、

「こればかりはいけませんよ。もう、志乃ちゃんの

 行動制限時間は過ぎていて、

 本来なら、

 私たちと一緒に病院へ戻って、

 安静にしていなければならないのですから・・」  

 笑顔ではあったが、

 やはり医師は患者を診る目は間違いなかった。

 

 

 

 

 秋山も、

 即座に同意して、志乃の願いを叶えなかった。

 

 

 

 

 肩を落とした志乃が、

「うちは、おわらを舞っている時が一番、気持ちが

 晴れやかになるのに・・

 やはり、うちは幸せ遠い女なのですね」

 泣き出しそうに顔を曇らせた志乃に秋山も高辻も

 本気で慌てた。

 

 

 

          古都の徒然 大雪大混乱!

 

 

 

   昨日は京都でも8年ぶりの大雪に見舞われ、

  JRの電車が不通となる大混乱となり、

      この日、大事な要件で外出する予定なので

  不安・・・

 

 

  

  それでも、遅刻が大嫌いな私は圧雪された

  カチカチの道路を

  左足の痛みが酷いため、久しぶりに

  ステッキを付いて、歩かねばならず、大雪がいかに

  迷惑かと・・

  しみじみ実感したものです(~_~;)。

 

 

 

  雪で大喜びしたのは遠い昔の子供の頃だけで、

  成人してからは

  雪で楽しんだ記憶はスキーに出かけた日くらいで、

  あとは

  転ぶ心配をして歩くだけで、ちっとも良い思い出が

  ありません( ;∀;)。

 

 

 

  泣き泣き、

  出かけた店で担当の女性が会社の寮が交通の不便な

  田舎にあって、

  平日でも1時間30分もかかる多雪地帯の

  山奥から出て来る

  手段がなく、

  結句、

  空振りで、今日、話を詰めることになったのですが

  また、

  大雪になるとホント困るので、

  本気で晴れてくれることを祈るばかりです。

 

 

  と

  書いていると、なんと快晴になってきました(笑)。

  

  でも

  ベランダから下に見える景色はまだ雪景色で

  道路も圧雪が残っていて・・

     うーん!

 

 

 

  それにしても寒いですね。

  このままいくと、今年の夏は猛暑になりますよ。

 

 

 

  冬が寒いと、夏は猛暑になります。

 

 

 

  この格言は私がずっと昔に考え、学生たちにマジに

  教えたもので、

  これは本当に当たるので、笑えますよ。

  

 

  格言

  暑い夏の年は寒い冬を迎えます。

 

 

 

  それで年平均気温が一定になるのです。

 

 

 

  また

  大雪の年は夏が雨知らずになります。これはかなりの

  確率で当たりますよ。

 

 

  

  猛暑も嫌だなーっ!

 

 

 

  でも、

  とりあえずは平地の雪は好きになれません。

  

 

  雪は・・だけに

  して欲しいのですが・・・