古都のブログ小説 古都の鐘834

    

 

 

 河野アナが特設舞台へ上がり、

 舞台からフェード・アウトする志乃の背を

 見送りながら、

「志乃姫様、素敵な一人舞、ありがとうございました」

 どっと拍手が追いかけてゆく。

 

 

 

 

「本当に、おわらを舞う子を舞子と言わず、

 神への使い役の姫様とは秋山せんせのネーミングの

 良さが際立っていますね」

 との河野の言葉に、また歓声が上がる。

 

 

 

 

 もっとも舞台脇で、

 ADが盛んに拍手を見せ、追随することを求めている

 からだが、

 大観衆から応分の拍手の返しが何度も続いた。

 

 

 

 

「では、続いて日舞・白川流社中のD大新・おわら研究会

 副会長の白川穂香さんをご紹介します」

 河野アナが滑らかな口調で、穂香の登壇を促すと、

 舞台袖から二段の階段で軽く躓くと、痛そうによろめき、  

 顔を歪ませると、爆笑を誘い、意気ようようと

 舞台に上がり、センターマイク前に出て来て

「えーっ・・おしまい」

 と、言って、澄まし顔で、また笑いを誘う。

 

 

 

 

 河野との事前の約束で、このあと、まじめな挨拶が

 あると思っていたのに、穂香が

「うちに、何か・・」

 穂香のアドリブのお惚けが続く。

 

 

 

 

「次の演目紹介を」

 河野がまじめに畳みかける。

 

 

 

 

「ほな、うちらD大・D女大・K女大おわら研究会の役員6人 

 が舞台に立ち、

 それと、舞台下では、この三大学の若手10人が、

 これに合わせて舞い踊ります」

 初めて、まともな言葉をならべ、

 やんやの喝采を受け、上手・下手から菜奈や彩らが

 次々と編み笠姿で進み出て来る。 

 

 

 

 

「続いて、10人の若手は音曲の始まりと同時に

 上手・下手に分かれて登場して来ます」

 穂香がまともな口調で紹介を〆る。

 

 

 

 

「それでは、用意が出来たら、始めてください」

 との河野アナからの紹介が終わると、

 上下に分かれて横一列に整列し、音曲の出を待った。

 

 

 

 

 秋山が開始の合図を出すと、

 地方衆の三味・胡弓に太鼓が鳴り響き、舞はじめの

 準備が仕上がった。

 

 

 

 

 ♪ きたさのさー・・

 

 

 と、ご存じの前囃子が始まると同時に、

 穂香が上手から先頭に立ち、下手からは奈菜が先頭に

 立ち、左右二組が幕袖から静々と

 舞い出てくる。

 

 

 

 

 一斉に甲高い歓声と、拍手の入り混じった声援が

 割り込んでくる。

 

 

 

 

 左右合わせて6人が舞台中央に出てくると、

 全員が顔を客席に向かって

 舞始める。

 

 

 

 

 ♪ わしゃ囃す・・・

 

 との声が入ると、舞台前に8月のひと月で仕上げた

 子ら10人が、

 綺麗に手足を揃え、

 ゆっくりとしたテンポで舞い出てくる。

 

 

 

     古都の徒然 良く考えてからに・・

 

 

 

 これまで、何度も、

 書いて来たサッカーの森安監督への口汚い

 バッシングを続ける元・日本代表の負け惜しみに近い

 品性のない、

 言葉のかずかずに、不快感が拭えません。

 

 

 

 

 ほんとうに、もう、ええかげんにしろよっ・・と

 それが

   大人のすることか考えてみろよと・・・

 

 

 

 

 森安監督への称賛の言葉が、どんだけあるか

 少しは新聞でも、みてみろよっとも・・・

 君たちのような、情けない人たちが世界の恥なのを

 知るべきだとも。

 

 

 

 

 今頃取りあげるのも恥ずかしいのですが、

 あの、屈辱の敗戦の後、

 森安監督が一人で、応援席へ出かけて行き、

 90度の深いお辞儀をして

 感謝の意を表している姿ほど、美しいものはない

 でしょうに・・

 

 

 

 これを目の前で見て、

 散々悪口をネットに挙げていた40代のファンが

 すぐにネットから削除して

 詫びた話を知らないのかとも・・

 

 

 

 

 しかも、これを

 アップして報道しているのが海外からのニュース

 だなんて

 少し、恥ずかし過ぎではと・・

 

 

 

 

 君たちはいったい、何を見ているのかとも・・

 

 

 

 

 しかも、敗戦で楽屋で落ち込んでいた選手たちへ

 みんなで

 次へ進もうとの激励の言葉は

 凡人では決して言えない崇高なものがあり、

 そうしたことさへ、

 バカにする一部の選手や、外野席で吠えてる怪しげな

 元選手もどきたちは

 人を心から、称賛する言葉を知らないのかとも・・

 

 

 

 

 非難だけなら、子供でもできる。

 

 

 

 

 問題は人に敬意を表すことが出来る人だけが知る

 厳しい世界を乗り越えて行けるのだと・・

 

 

 

 

 仲間の一人が監督になり、自分達へはどこからも

 声がかからないのは何ぜ?

 

 

 

 

 某地方のチームの監督に拾ってもらったのに、

 ろくな成果を上げられず、

 さっさと、解約されたのは人のせい?

 

 

 

 

 責任は他人に押し付けて、成果を上げた人を

 理不尽に、

 いちゃもんつけるのは、少し、筋が違うのではと・・

 

 

 

 

 もう、非生産的なことは、やめなよ!

 同じ日本人なのだからさ・・

 と、