古都のブログ小説 京の鐘819
「今から、現場へ出るが、君達も来るか」
秋山の誘いに三人同時に頷いた。
河原町三条に車を止めると、目ざとく、気づいた
スタッフが跳び出して来て、
「早速ですが、立ち上がり位地まで、お起し下さいま
せんか」
早口やに言う。
秋山は志乃ら三人を促し、商店街を進んだ。
先頭は志乃がスタート位置に立つ所から始める
予定であった。
だが、
それだと後方末尾の舞い姫の半数以上が三条通から
はみ出して、
河原町通の歩道に出てしまい、
通路妨害になるので、この予定はもう、以前からとん挫
していたのだ。
そこで、
志乃の立ち位置を全体の7割近い先の新京極通と
ぶつかる手前20mくらいまで、
前進した所からの出発に変更となっていた。
スタートを撮るカメラや音響・照明などの部門のスタッフが
囲みを作って打ち合わせをしていた。
本番では、
この位置からスタートするのだが、その際、新聞社は
前列に、
テレビ局は横一列の台座の上から撮影を始め、
五分後には新聞とテレビの立ち位置を交代することも
各社に早急に連絡を取ることになっていた。
秋山達の一行をスタッフたちが目にすると、輪を解いて、
通路の横に立ちならんで会釈の形をとった。
其処で改めて志乃の立ち位置が大幅に変わった
ことから、
現場スタッフと商店街の組合の理事長や近くの店主らが
深刻な表情で話しを詰めていた。
観衆整理は原則、
男子大学生ら40人がこれに当たるが各店も、
それなりの人数を配して、店前だけでも、
観衆が混乱せぬよう整理に努める案は少し戸惑った。
だが調整する時間がない。
理事長がなんとか、説得しようと汗を搔いていたが、
秋山はとっさに名案が浮かんで口を挟んだ。
「それなら、カメラワークで、立ち上がりは志乃君を
先頭にして、
三条の入り口からすべり出し、
各組もその後に続き、途中から、志乃には暫く理事長の
店で休息をしてもらい、
本番の締めの舞まで体力を温存させることで、
カメラクルーの了解を取った。
秋山の鶴のひと声であった。
「後方で控えていた組は別ルートで新京極の入り口と
寺町三条近くで待機してもらうが、良いかな」
M社のクルーがその頃、到着し、自社の撮監がことの
詳細を説明し、
また、合同撮影の組み合わせは各自、このあと改めて
摺り合わせをする事で一件は落着した。
志乃は一時、どうなることかと胸を痛めたが、
あっと言う間に、ことを纏めた秋山の指揮ぶりに喝采を
贈りたい思いであった。
古都の徒然 ドラマ・風よあらしよ・・
イギリスの
次期首相がリズ・トラスさんに決定されたようで、
決定した後のリズ・トラスさんの
破顔失笑には
参りましたね(#^.^#)。
まるで子供のに素直に喜びを表している姿には
こちらまで、伝染しそうで・・(笑)。
それにしても、あの歴史と伝統を重んじるイギリスで、
彼女で女性首相が3人目とか・・
流石、女王陛下のお国ですね。
なんの違和感もなく、喜び逢えるシステムは我が国も
見習って貰いたいものですね。
なにしろ、
女性天皇の問題で揺れる理由が分かりません。
だって、
神話ですが、我が国も天照大御神から女神ですし、
卑弥呼も女性ですよ。
男女差別なんて吹っ飛ぶ有様で、現代社会ほど、
愚かしい定規は他に類を見ません。
こんなことをいきなり書き出したのは
先日から始まった
NHKのドラマで伊藤野枝の人生を追った作品が気に
なっていたので・・・
主役の吉高由里子が少し太り気味なのがイメージ
そぐわないのが心配ですが・・・
でも
当時、破天荒な勢いで女性解放運動に尽くした彼女の
働きは見事なもので、
残念なことは関東大震災で、わずか28才で暗殺という
非業の死を遂げた彼女の
人生は何だったのか・・との思いを抱きながら
見ていましたが、
結論が分かっているだけ、切なさが募り、3回で終わる
ドラマですが、
残り、2回を見逃さないようにと・・
撮ったはずの録画が何故か見つからなくて・・
もう
残念・無念の一言で・・
吉高由里子さんはこの先、
2024年の大河ドラマにも出演予定で、私が彼女を
初めて
見た頃から
大好きになり、当時、始めたばかりのブログで
盛んに書き続けた懐かしい人なので、
その成長ぶりが嬉しくて(笑)。
毎週、
日曜日の夜10時からNHKBSPで放映されます。
ご覧になっては如何でしょう(笑)。