古都のブログ小説 京の鐘784

 

 

小休憩のあと、

沙織子と沙緒が左右から登場するシーンから始まって、

志乃が真ん中まで進み出て、

舞始めると、

互いの位地を担保しながら、

ぎりぎりのせめぎ合いの舞の絡みに、

ハラハラさせながら舞終えると、双方ともへたりこんで

肩を揺らし、息を弾ませていた。

 

 

相変らず、志乃の舞は見事の一言。

 

 

殊に、

少し前に舞った振り付けと微塵も違わなかったことだ。

 

 

この子の底知れない記憶力と確かな舞姿は

とても素人の域では無い。

 

 

例え、

全国の舞踊関係者が目を皿のようにして見詰めても、

文句のつけようのないものだ。

 

 

もし文句を入れる者がいたとしたら、それは未熟な者の

虚栄でしかない。

 

 

もう、

志乃の舞は沙織子や沙緒らが口出しできない

格調の高さが決めてになって、

感嘆以外の言葉が

浮かばないのだ。

 

秋山は

とんでもない子を知らぬ間に見だしていたとしたら、

俺も相当なものかもと、

口元の緩みをひた隠し、ひとり悦に入っていた。

 

 

それにしても、

秋山が若き日から、必要に迫られ、新橋に浅草、赤坂に

神楽坂当たりを徘徊してきた歳月に、

一寸の無駄も無かったとの思いも脳裏を掠めていた。

 

 

更に、

嬉しいのは志乃の振り付けの原点が

歌の文句に捕らわれることなく、また、畳の上の綺麗ごとの

舞でもなく、

ビデオで何度も見て来た八尾の町流しの様子から、

生み出した腰の低さが目に見える

舞であったことだ。

 

 

その点、

現地の舞の研究不足の沙織子や沙緒らの振りは

京都らしい華やかさが際立っていて、

双方の違いが浮き出ていて、

返って面白い取り合わせになっていることに、

秋山は初めの不安から次第に安堵に

至っていることに

満足していた。

 

 

この落差の違いが見る者の感性を

揺さぶる事であろうとの思いが秋山を納得させる

根幹でもあった。

 

 

「もう、宜し押すか」 

 との志乃の声に、我に返った秋山は盛大な拍手で、

これに応えた。

 

 

秋山は改めて志乃の豊かな感性と奥深い才能に

惹き込まれていたことを恥じる

気はなかった。

 

 

ある意味、

骨の髄まで志乃に惚れこんでいる自分に

軽く酔ってもいた。

 

 

いつになく、

饒舌になっている自分にも気付いても、

微かな恥じらいも隠さず、志乃の全てを心の片隅で

見詰めていたものだ。

 

 

その夜は格別な一夜であった。

 

 

    古都の徒然 うたた寝記・・

 

 

睡眠不足の混乱が更に捻じれて来たようです。

 

 

なにしろ、

二回目の目覚めで、わたしは今、何処にいるのか、

何故、夏物のジャケットを着たまま

ベッドにいるのか・・・と

 

 

更に、今、午前なのか午後なのか・・・

 

 

暫し、

黙想して、ことの成り行きを夢見から、

さかのぼって

考え戻すのに時間がかかった。

 

 

この間、また寝入ったはずだ。

 

 

どうも朝食も昼食も何も口にしていないことに気付いた。

 

 

なのに

何故か空腹感はない。

 

 

どうも

わたしは、不眠症で、二度睡眠薬を服用しても

寝むれず、うたたねをして

朝を迎えたのかも知れない。

 

 

そこから先も漠然として何も覚えてはいない。

 

 

こうして原稿を執筆していて、少しずつ、時の流れを

断片的だが

理解できるようになって来た。

 

 

今は午前5時45分。

何かしら、書いているのは、どうも明日の原稿の

ようだが書く気力が無いので

今一度、寝てから考えることにする。

 

 

こうしてみると、睡眠薬の

2度服用はあまり体には良くない気がする。

 

 

そんな、こんなで朝を迎えたものですが、

未だに頭の中は空っぽ!

※いつものことですが・・(__)。

 

 

早朝からのお日様がカーテン越に差し込んでくるので

眩しくて、

起きざるを得ない。

 

 

私の生活パターンが不自然に変わり始めている(-_-;)。

 

 

こうして

私のありきたりの一日が始まるのです(ーー;)。

 

 

と、書いたところで目が覚めました

     失礼しました(__)。。