古都のブログ小説 京の鐘174
7月23日、
祇園祭りの後祭りの宵宮で、大船鉾の仮舞台で、
おわらの奉納舞が行われた。
全国から駆けつけて来た、ラジオとテレビの視聴者らが
細長い道路に、
小さな椅子を広げて腰を下ろし、開演を待っていた。
志乃達学生が開演前に姿を見せると、ほぼ全員が
立ち上がり、
志乃コールから始まって奈菜や穂香の名も、
ついでにコールし、笑いと拍手が後から追いかけて来て、
奉納舞の前景気を煽ってくれた。
舞の手順は一週間前に行った、長刀鉾の前で披露した
内容と変わらなかったが、
秋山は詰めかけた観衆からの大歓声と、力強い拍手の
うねりに酔い知れ、
始める前から足元が揺らぎ、
こんなところで、倒れるものかと必死で両脚を広げて
踏ん張っていた。
開演の声が掛かったあと、秋山が前回同様の挨拶と、
おわらの
舞奉納の意義を簡単に説明し、
沙織子や志乃ら5人が縦一列になって、町流しから始めた。
音曲も、いつもの人たちが横に並び、三味と太鼓に
続いて、
哀愁を帯びた胡弓の音が舞いの息を揃え、
静かな足取りで、仮舞台へと
進んで行った。
全員が舞台に横一列に揃うと、
舞台体型となり、
三味の本調子に合わせ、舞が熱を帯びて来た。
一曲を舞い上げると、志乃と沙織子が舞台を降りた。
ここで沙緒を真ん中にして左右に奈菜と穂香がついて、
3人舞に移った。
〆でセンターの沙緒が両袖を持って停止ポーズを決めると、
奈菜と穂香が片膝をつき、
両手を上下してひらひらと、手を振った。
これに合わせ、大歓声が三人に贈られると、穂香が
編み笠の中で、もう目を濡らしていた。
次いで、志乃と沙織子が舞台に上がり、二人舞に入った。
いつものように始めは離れて舞い、次第に近づき合い、
甘い二人舞の終盤へと向った。
もう、この辺に来ると観衆の中でも見慣れた者達から期待の声があちこちから弾んだ。
遠来の観衆は心得ていて、志乃が沙織子胸の中へ顔を埋めると同時に、
=よーっと=
との合いの手が入り、大歓声と拍手が二人を包み、この夜一番の歓喜の声を背に二人がゆっくりと舞い納め、舞台を静かに降りた。
勧進元の大船鉾の役員たちが次々とその背の後に続き、
控えの室にやって来ると、
秋山の手を強く握り、感謝の意を幾度となく繰り返した。
日頃、めったに感情の起伏を表さない沙緒が、これに
曳かれたか、目に熱いものを浮かべているのを穂香に
見つけられても、
小娘のような恥じらいを隠さなかった。
古都の徒然 ダウン・リンちゃん(#^^#)
昨日もまた、新・ガンヒルの決闘を見ました(*^-^*)。
編集して、1時間程度に圧縮したもので、
子役のダウン・リンちゃんの
恥じらう表情が、もう幼い女の子から、成人した大人の
女性のように嫉妬もして、
単調な物語の流れにスパイスを利かせていたのが、
意地らしくて・・
やっと父親代理に決まった喜びから・・
幼な子らしく、少し甘えて・・
私がカットしたのは、三人の悪行のシーンを
半分くらいにカットして、
可愛いリンちゃんを中心とした作品に強引に変え、
何度、
観ても飽きが来ない深みのある名作に
生れ変えたもので・・(笑)。
一度、引き取りを拒んだはずの男が
別れ際、リンちゃんが肩を落として去って、諦めた頃、
ヒーローが入って来るシーンで・・
今や原作とはかけ離れた作品に仕上がっていて、
映画鑑賞の楽しさを
倍増させているので・・(笑)えます。
リンちゃんはとても5歳や6歳には見えない深い演技を
見せてくれ、
台詞覚えも確かで、しかも淀みなく・・
この子の顔を想像したり、
声を聞いているだけで、落ち込んでいる神経を
優しく慰めてくれるような感慨に
誘われて・・
これからも、
私は何十回も、この映画を見ることでしょう(#^^#)。
リンちゃんの背丈は大人の腰より小さいのに、
どうどうとして、立派に俳優として張り合っているのには
お見事の一言で・・(笑)。
この新・ガンヒルの決闘は
私にとって
今年一番の傑作映画となると思います(^.^)。
もっと踏み込むと、
わたしが、これまで見て来た映画の中でも、
この子ほどリアリティを感じた俳優は
いなかった気がします。
更に、
私には、この映画の真の主役はリンちゃんだと言っても、
不思議ではないほど
スクリーンを引き締めていた
素晴らしい俳優に見えましたね(#^^#)。
多分、
現在は50代になっているかと思いますが、
彼女の他の映画も、機会があれば、
見てみたいですね(*^-^*)。
ただし、
イメージを壊さないためにも
子役時代の映画に限りますがね・・(笑)。