古都のブログ小説 京の鐘160
遠くから、ジャンプしながら手を振る山田の姿が目に入った。
「せんせ、うちは、せんせのこと、今でも大好きです。いえ、益々好きになっています」
志乃が前を見詰めたまま、小声で囁いた。
秋山も小声で
「私もだ」
と短すぎる言葉で返すと、
「いやや・・そんなん、もっと、うちのことをはっきり好きやとゆうて・・」
久しぶりで志乃の口から甘い言葉が口を突いて出た。
「この雑踏でも、耳を清ませている者もいるから、危険は避けよう」
志乃の気負いを軽く聞き流した。
「せんせ、祇園祭の宵宮では、恋人同士なら、甘え放題やと聞いていましたけど・・」
「わたしは知らないよ。多分、誰かにはめられたのと違うかな」
「そんな・・」
軽い悲鳴に聞こえた。
「わたしは、心変わりはしていないつもりだ。それより、いつ、君と結婚しょうかと考えているのだが・・早すぎるかな」
志乃がえっ・・と、一言漏らし、秋山の目を見詰めた。
「死にそうなほど嬉し・・」
歓喜の声を、しっかり飲み込んだあと、志乃の細い肩が揺れたようにぶつけて来た。
秋山が志乃の顔を見ようとすると
「いやや・・せんせ、うちをこんなところで泣かさんといて」
志乃の、いつに無く甘えが顔に出る志乃が愛らしくて、秋山の足も軽くなった。
志乃が秋山の麻の背広の裾を片手で掴み、空いた手で目元に当てて、忍び泣いた。
秋山には何よりの華言葉に思え、抱き締められるなら、力一杯志乃の細い身を抱締めたかった。
報道車が近づいて来ていた。
ひと足早く、車に気付いた二人が少し離れて車の側まで歩いて来た。
後部座席に二人並んで座ると、運転席から、「冷たい飲み物がケースに入っていますので、好きなものを取って下さい」
運転手が案外、他振りの様子を眺めていたかも知れなかったが、秋山は気にせず、他愛ない話で時を稼いだ。
その内、山田が奈菜や穂香らを連れて遣って来た。
「あれっ、お師匠さんは・・」
奈菜が力ない声で自問するようにぼそりと漏らした。
「穂香、てっきり、せんせとご一緒かと思うていたけど、何処で離れたのかしらん」
小首を傾げた。
「こちらは一度も、沙織子さんや、沙緒君とは一緒になってはいなかったのだけど」
秋山の声で、後方にいた警護班のメンバーが狼狽えて、辺りを見渡した。
古都の徒然 朝ドラ おちょやん哀歌(-_-;)
今日はテーマを久しぶりの朝ドラ受けにしようか
またまた、
コロナの現状と、これからの展開のどちらを
選択するか未だに決まらず
締め切り時間が後１３分なのに・・・困りました(一一")。
取りあえず、
まだ、朝ドラの湯気の立つままの辛い展開をなぞって
みますね。
こんなに引きずるとは思わなかったのですが、
あまりにも天外の身勝手な生き様に・・・
不快指数１００% !
本当はこのドラマが始まる前からヒロインが
浪花千栄子と聞いたときから
今回のようなドロドロとした人間関係が予想されていて、
驚きはしませんでしたが、
それにしても、
あの男のド厚かましさは、最低最悪のあの親爺と
双璧を為し、唖然として、
未だ声も無し・・
しかも、このドラマの回転軸がこの最低最悪の
男２人だと
言うのがつくづく気に喰わん!
ふん!
あんな、恥知らずの男がのうのうと出て来るのが
関西ドラマの典型なので、
諦めもつきますが、
それにしても、予期した通り、
このドラマの視聴率の悪さは歴史的な敗北で、
１6・8%だなんて、考えられる中の
最低を競っていて、
関東の作品は２０%は毎回、超えているのに・・
酷すぎ・・
番組が
如何に国民の思いと外れているかをNHKの関係者は
もっと早く、知るべきです。
と、何回も書いて来ましたが・・( 一一)。
朝からこんな辛い展開を描いていては・・
もっとも
このドラマは浪花千栄子さんのドキュメンタリーでも
あるので、
このところの展開は初めから
約束されていたもので、隠すことが出来ないのかも・・
しかも、天外の女癖の悪さは誰もが知るところで、
このような愛人騒動は
１度や２度では無く、今回のような簡単な流れで、
済ませるのなら、もっと早く、
決着をつけて
前へ進めて欲しいものと・・・
※
それにしても杉咲花さんの心憎いばかりの
名演技には
大きな拍手を贈りたいです。
あの頃の芸人ならば愛人騒動は芸の肥やし扱いで、
世間が笑いの中で、
簡単に許してしまうわけで・・・
少し前の桂三枝(文枝)のアホらしい愛人騒動でも、
誰も騒がず、
あいつは会見もせず、番組も打ち切りにならず、
関西落語協会の会長を辞するのは
２年後とあっては
理解の外(笑)。
唯一、
次の会長が
落語のまくらの中で、ちくりと三枝(文枝)を皮肉って
(笑)を取っただけでしたが・・( 一一)。
大阪は男にとって、とても嬉しい社会なのです(笑)。
おちょやんは京都に逃げて・・
これからの展開も波瀾万丈の人生が待ち構えていて・・
それでいて、彼女は花菱あちゃこを相手にした
ラジオ・ドラマが当たり、
次に映画に呼ばれ、晩年は大活躍となり・・・
残り少なくなっているので、これからの展開は悪いところは
カットし、
幸せなシーンだけにして欲しいものです。
最終回は５月中旬かと思いますが、出来たら月末まで
続けて、ハッピーエンドで〆てくれると
嬉しいのですが・・