古都のブログ小説 京の鐘136
投稿者らしい女子大生に辿り着いた時、秋山が声を掛けた。
「もしかして、このメッセの佐和子さんではありませんか」
「はーい、佐和子でーす」
との声をマイクが拾った。
どうしても彼女にマイクが近づけないので
「佐和子さんに舞台に上がってもらいなさい」
秋山の指示で、三人がかりで大混雑している大向うから舞台へ上がる通路へ誘導し、やがて小柄な女の子の姿が目に入った。
マイクが口元に届くと
「私、舞台へ上がっても宜しいのでしょうか」
との声で、恥じらいながらも仲間達からの応援で、瀬を伸ばし、警護役が先導して舞台へ上がると、
「メールを読んで頂いた佐和子です」
物怖じせず、明瞭な声を残してセンターマイク前にやって来た。
秋山がコードレスマイクを片手に持ち、
「佐和子さんは名古屋からやって来られたのですか」
と問いかけると
「はい」
「では、このメッセは何処から」
「新幹線内で仲間たちと相談して書きました」
「お仲間の皆さんも、いらしゃるのですね」
秋山が言い切らない内に、仲間らしい女の
子達が手を振り、目立つ立ち位置へ移った。
「今日の為に名古屋から態々来られたのです
ね。有難う御座います。大学病院にいる志乃
君も聴いているはずです。少しお話してみま
すか」
と、誘うと
「私たちより、旨く話せて誘ってくれた佐和
ちゃんの方が良いと思います」
目立ちがり屋の女の子ではないのが、秋山
の興味を引いた。
「せっかく、京都まで来られたので、記念の
ひとつと思って、お喋りをされてみては・・
佐和君、どうですか」
仲間内で何かを話し合っていたが、
「リーダーの佐和子さんがお話する方が簡潔
で良いと思いますよ」
「分かりました。では態々京都までやって来
てくれた佐和子さんが代表してお話を・・」
「そんなリーだなんて違いますよ。みんな恥
ずかしがりやだから口が重いだけなのです。
皆、志乃ちゃんが大好きなのです。なので・・」
「分かりました。では先に佐和子さんから話
してみますか」
「恥ずかしいけど、志乃さんと、お話出来れ
ば超嬉しいです」
会場が少しどよめいた。
「では志乃君を呼び出してみましょう。志乃
君、聞こえていましたか」
秋山が府立医大のICU室にいる志乃へ呼
び掛けた。
古都の徒然 朝ドラの・・
東日本大震災で津波の被害をうけた建物を歴史遺産として
次の世にまで、残そうとする意見と
家族を失った遺族の辛い思い出の残る建物の
撤去を求める意見とが
擦りあわず、
先頃から、撤去工事が始まったとのニュースが有りました。
どちらの意見も一応、頷けますが、
私なら多分、他人だから言えるのかと思いますが、
見る影もない建物でも、50年・100年後にまで残されるなら
それは
それで良いのかも知れないと、保存させる方の
お気持ちに傾くと思うのですが、
どうしても歴史を専攻した者として、そういう方へ・・
閑話休題 朝ドラの・・
今朝の朝ドラ、
先週の金曜日か土曜日の徒然で書いたと思いますが、
やはり、予期した通り、
えげつないほど、嫌らしい限りをしつくす、トータス松本の
かなリアルに見せる演技に・・・(-_-;)。
あんな小芝居のどこが楽しいのでしょうね(笑)。
あれが好きだと言う方とはわたしは別世界の人に思えます。
でも
新喜劇や吉本などの喜劇は好きですよ(笑)。
あれは
味わいある演技で、笑わせるので、楽しく見られますが、
あれを
本気のように見せる朝ドラだけはとても観る気が
しないのです。
あんなのは
40年前なら通用したのでしょうけれど、令和の時代には
あまりにも黴臭く、
本気で逃げ出したくなります。
なので、
テレビは付けていても、画像は絶対見たくないので・・
ただ、
この原稿を書くためにシナリオを聞いているだけですが、
あんなコテコテの関西独特の
あざとい芝居に付き合うのはもう御免です・・・(一一")。
一日も早く、あの剣呑な男の姿が画面から消えることを
祈るばかりでの朝でした(--〆)。