古都のブログ小説 京の鐘133
久しぶりでの舞だけに、疲労の様子は窺え知れたが、それでも気丈夫に
「疲れていないゆうたら嘘になるけど、それより、うちは、おわらを舞えたことが嬉しくて、今夜は少し眠れへんかも・・」
話す度に息が切れるのか、胸に当てていた手が汗でびっしょりになっているのが気になった。
ここでＣＭが入った。
「志乃ちゃんの舞はやつれたものではなかったけど、でも、背中から志乃ちゃんの苦しそうな息遣いが感じられ、うちは心配になって、今、辞めてもいいのよ、と言ったのだけど、志乃ちゃん、気づかなかった」
と、口を差し、顔を曇らせた。
穂香は奈菜と違って、明るく声を張って、
「志乃ちゃんの背中を観たのは帰りの流しの時だけど、うちはそんなに弱々しくは感じられ無かったと思うよ。それに手筋の綺麗さは相変わらずで、どうしてあんなに綺麗な舞が出来るのか、そっちの方が気になって・・」
穂香が奈菜とは違う感想を述べた。
「私も穂香の思いと同じで、達者な振りを観ていると、志乃は余程、舞たかったのかと・・」
秋山の言葉に自信を得たか、穂香が更に続けた。
「うちもせんせと同じで、志乃ちゃんの舞は久しぶりに見たせいか、なんとなく嬉しさに肩を振るわせていたように見えて、わーっ凄い、志乃ちゃんはやるもんだなと感心していたのだけど、志乃ちゃん、うちの診たて違いやった」
半信半疑の思いで志乃を覘き込んだ。
「自分のことだけど、なんとなく、うちも穂香ちゃんの言う通り、舞える事が嬉しくて、手足が勝手に弾むのを押さえるのに必死だったので、旨く踊れたかは分かんないのだけど・・」
ここで、一人のナースが心電図を一度止め、紙を千切って、跳び出して行った。
次いで血圧や酸素濃度、心拍等、細かいデーターを取り終えたナースが後を追った。
「多分、どちらも、良好な数値が出た感じだな」
秋山が穏やかに言い切った。
「うちも、そう思う」
穂香が口元を緩めて甘えた鼻声で秋山に擦り寄った。
「早とちりは悔いが残るから、この辺で置くとして、全体に志乃の舞はどんな時でも一定の安定感を見せてくれるので、安心しているのだけれど、志乃は途中で胸が苦しくなるとか、肢が重くなるとかの異常は感じなかったのか」
志乃が少し俯いて、言葉を選ぶように即答を避け、やがてゆっくりと口を開いた。
「奈菜ちゃんの言う通りでもあり、穂香ちゃんと、せんせのご指摘も、ぴったり符合している気がしました」
古都の徒然 美味しいお昼と悪質な感染症・・
昨日、
京も久しぶりに暖かい一日となり・・(#^^#)。
その昔、
良く通っていた大衆料亭へ出かけ、
牡蠣が６個もついている、わたしにしては
豪華な昼食を頂き、
お昼が遅いためか、客席がガランとしていたので、
のんびりと、すべてをお腹に入れ、
満腹・満腹と胸のうちで呟きながら、接待さんの
お見送りを背に足取りも軽く
店を後にしたものです(#^^#)。
また、きっと、近い内に出かけるつもりです(笑)。
わたしは
そんな単純な人なのです(^.^)。
※もう、既に、バレているとか・・( 一一)。
実は、それまで、
大好きだった越後の蕎麦屋さんがコロナの為に
店を畳み、
代わりに入った寺町京極の普通のレストランでは、
そのまんまの味付けに、半分も食べられず、
おまけに、途中で、
まもなく閉店時間なのでとの申し入れに、
慌てて席を立ったもので、ついてない時は本当に
ついていないものです(ー_ー)!!。
そして
１０数年前まで、自分の誕生日に親しい人を招いて、
ささやかな食事会を開き、
毎年、美味しいメニューを堪能した
嬉しいお店がまだ、
残っていて、
ほっと安堵したものです!(^^)!。
それと、
今回、帰途には新京極を通ったのですが、
なんと、
店舗改修の工事中の店や、
閉店案内のビラが貼られたお店がずらーっと
並んでいて、びっくり仰天！
２日も開けずに通っていた商店街の閉店案内の
貼り紙は
物凄く、ショックで、
師走には人込みが明らかに増えていたのに、
新しい年を迎えて直ぐ、
こうして、撤退していく姿は、我事のように悲しく、
京が大好きな
私にはとても無残な流れに暫し適切な言葉も
浮かばず・・(ー_ー)!!。
コロナは人の心まで空白にする最悪の感染症です。
思えば、
昨年の２月に、このままではコロナは
世界的に厄介な病気で、とても安心してはいられないと
予想はしていたのですが、
ことは大げさでなく、本当に世界各国も大災害へと
推移しているのを知るにつけ、
これを発生させた大国への怨嗟の思いが
くすぶり続けるばかりです。
多分、今頃、大国へ入っているＷＨＯの検査からは
何も発見は出来ないものと思います。
何処かの国と同じく
遅すぎます(-_-;)。
我が国の総理の如く
何をするにしてもタイミングを失う遅さで、
状況を悪くするだけの施策では助かる命も助からないと
すると、
この国は、いったい、この先、どうなるのか、
ひたすら
首を傾げているだけで・・・( 一一)。
自分だけは安全と信じている極楽トンボの
我が身も同じく
・・は死ぬまで治らないとの諺が身に、
そんなの
嫌ですから(－－〆)。
毎回、
毎回、誤字・誤植の連続で・・(__)。
今回こそ何事もないことを祈るばかりです。