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聞いた話だと、城は大きな町のさらに北にあるという。
さすがにアイバさんも行ったことがなく、ショウさんも探さないといけないから、少し寄り道もしながら、モンスターと戦って小銭を稼ぐ。
モンスターは北に行くにつれてだんだん強くなっていく。
もらえるお金も増えるけど、受けるダメージも大きくなっていく。
するとある日大きな川のほとりで出た。
歩いては渡れないから、橋を探す。
少し上流に行くと立派な橋がかかっていて、橋の袂に小屋があって見張りがいる。
話しかけると、
「どこへ行く」
尋ねられた。
「人を探して城まで行きます」
「もしかしてショウっていう金持ちの息子か?」
そうだと答えると
「何人かがそう言って城を目指したが、誰も帰ってこないぞ」
「ショウさん自身はここを通ったんですか」
「ああ、かなり前に通ったよ。でもこの先はモンスターも強くなるから、覚悟して向かわないと」
言いながら俺たちの装備を見て
「無茶はやめておけ」
って言われた。
「ショウは金持ちの息子だから、装備は万全だったぞ。ちょっとやそっとじゃやられないと思うが、お前たちのほうが心配だな」
そんなにひどいかな俺たち。
アイバさんと顔を見合わせて、相談して、もう一度出直すことにした。
小屋の外に出て、キメラの翼をふりあげたら、
〔村か大きな町〕の選択肢がでてきた。
キメラの翼で行った町や村を選択できるみたいだ。
「村」
って叫ぶと俺とアイバさんは村の入り口に立っていた。
「弟のとこ行ってくる」
アイバさんはすぐさま走って行ってしまった。
俺は自分のベッドに行ってゆっくりと目を閉じた。
まぶしい光を感じる。
久しぶりに自分のベッドでゆっくり眠った。
大きく伸びをして、日課だった壺を割り、やっぱり何にもでてこなくて、久しぶりなんだからなんか出てきてもバチあたんんないと思うけど・・なんてひとりでゴチながら、カツムラさんのところへ行く。
「カツムラさん、おはよ~久しぶりだね。元気にしてた?」
「おっ、ニノ久しぶりなのか?」
そうだった、カツムラさんたちは日にちの感覚がなくなってたんだ。
「うん俺は久しぶりに会えて嬉しいよ。ずっとカツムラさんに会いたかったんだ」
「ニノ~」
カツムラさんの顔がデレてる。
「あのね、たくさん戦って薬草がほとんどないんだ。お金もあんまりなくて....」
「よしニノだけ特別に1個の値段で2個にしてやる」
「本当に~ありがとうカツムラさん。やっぱりカツムラさんだね」
なんて話してたら、また大きな音たててトビラが開いて、
「おはよー」
アイバさんが言いながら入ってきた。
「おはよ。アイバさん、もっと静かに入ってこられないの」
「うん?何が?」
「だから、アイバさんが入ってくるたび、大きな音がするからビックリするでしょ」
「そう?普通じゃない」
「だいたいね、アイバさんには動きに繊細さがないの」
「ニノだってビビリだろ」
「オイお前ら、くだらないケンカするなら外でやれ」
「「カツムラさん、聞いて」」
二人の声がはもってしまった。
「お前らが仲良くなったことはわかった。だから痴話げんかは外でやれ」
「「痴話ゲンカ!?」」
またハモってしまった。
ちょっときまずくなった沈黙のなかでカツムラさんが冷静に
「で、薬草はいくついる?」
「アイバさんいくつ持ってく?」
「持てるだけ」
「だからいくつ?」
「ニノ数えろよ」
「自分のことは自分でお願いします」
「俺の薬草でニノが助かるんだろ。だからお前が決めろ」
「いいかげんにしろ。10個ずつ持っていけ。おまえら、ギャーギャーうるさすぎ。これ持って、早く行け!」
「「ごめんなさい」」
二人して謝った。
それから他にも買い物して、
「「行ってきまーす」」
「おう、気をつけて行ってこい」
カツムラさんに笑顔で送り出してもらった。
教会に行って、タカハシさんと世間話しながら旅の記録をしてもらい、預かってもらってるお金の一部を少し返してもらった。
「初めてだな、預けないで返すってのは。明日は雨が降りそうだ」
高橋さんは笑いながらそう言って、送り出してくれた。
村からでて、すぐにキメラの翼で町まで行った。
はがねの剣、鎧、盾を二人して装備した。
購入するときにアイバさんが何度も俺に聞いた。
「いいの?こんなに高いの買って。
【倹約家】の性格は発揮されないの?」
「こういう時に使わないで、いつ使うの。そのかわりしばらくは何も買えないからね。たくさんモンスターを倒して、小銭を稼ぐよ」
「わかった。がんばろうね」
そしてショウさんを追いかけ、探すためにまたあの川沿いの橋をめざした。
つづく
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