私は欧州の、とある国在住の日本人です。

自国で不妊治療を行うハードルが諸々高すぎるものの、(時間、費用)なんとか思い腰を上げようと、自国の有名クリニックのレビューを見ていたら、どこかの国の方による「ここで治療するなら、プラハのUNICAまでトリップすべきよ!」という、なんの話をしてるの?なレビューを発見。

なんとなく気になってUNICAを調べたら、サイトも可愛い。

チェコって、不妊治療で有名なのかと調べると、規制が緩く、年齢制限も設けていないことから、欧州諸国の患者がやってくるそうで。

15年前の日本の記事で、年齢のために日本での不妊治療を諦めた方がチェコに来たというのも発見。

何はともあれ、国の壁をとっぱらうと言う選択肢が浮上。

 

そこからチェコのクリニックを片っ端から調べていくと、ほとんどのサイトが英語・スペイン語、フランス語、欧州を中心とした様々な言語対応(アラビア語も!)で、

私は英語ができないので、翻訳ソフトを使いながら、サイトを読み進めると、最初の血液検査や採卵周期のエコー検査は自国で行い、大切な時だけチェコに来ればいい、と言うクリニックに溢れている。

しかも、採卵から移植までのパッケージが、だいたい2000〜3500ユーロくらい(1ユーロ=160円くらい)で、保険適用の日本に比べると、すんませんな値段だけど、1周期200万越えの自国と比べると、かなりお手頃。

フライトも2時間以内だし、格安航空券を使えば、知れてる値段。(早くにチケットは取れないので、そこそこしますが)

 

チェコらしく「かわいい!」の感情をくれたUNICAは、調べるうちに難治性不妊には適応してなさそうな気もし、

そのほかのクリニックにいくつか問い合わせをしましたが、どこのクリニックも即レスで、とても印象が良い。

とあるクリニックはチェコ人ではあるけど、日本語ができるスタッフがいて、とても惹かれたけど、

最終的に選んだクリニックの決め手は、チェコ・プラハの空港から近く、様々なオプションがありそうなところでした。

 

そのクリニックからのメールには、今後のフローがしっかり書いてあり、

まず、最初に下記の検査が必要とのこと。男性側は、精液検査と4のviral screenも。

  1. Hormonal levels (FSH, LH, Oestradiol, Prolactin, Progesterone) on day 2-5 of your cycle (from female partner)
  2. Thyroid results (TSH, fT4, anti-TPO), vitamin D and AMH hormone from female partner – the blood doesn’t have to be taken on any specific day of your cycle
  3. Vaginal ultrasound scan of uterus and ovaries (antral follicle count) on day 2-5 of your cycle
  4. Viral screen (HIV 1,2; Hepatitis B including anti HBc; Hepatitis C; Syphilis) from both partners

これらはロンドンのクリニックで行なって、結果を送付でもいいと言われたものの、自国での検査が鬼のように高額なのと、この結果を送ったのち、次に待ち構えるのが、電話もしくはスカイプでの医師との面談ということで、英語できない勢としては、これ絶対会って話したほうがいい、と判断し、「プラハで検査受けるので、そのまま医師との面談もしてくれますか?」と相談すると、快諾。

生理の2−5日目と書いているけど、そうじゃなくてもいいあたりに海外のゆるさを感じつつですが、やっぱり雰囲気は見たいし、行くことをえらびました。

 

ちなみにコーディネーターの方が割り当てられて、その方が、予約を取るのから質問・相談までメールで対応してくれます。

彼女が提案してくれたのは、血液検査とエコー、そして医師との面談で、1泊2日きて欲しいと。

血液検査の結果が1日か半日かかるからですかね。

1日目に血液検査、2日目に夫の精液検査と、私のエコーと、夫婦で医師との面談。

そんなスケジュールを組んでくれました。

血液検査は50ユーロくらい、一番高いのが精液検査で100ユーロくらい、と、自国の3分の1くらいじゃないかと思います。

そこにライアンエアーの早朝便で決めれば、自国で検査を受けるより、トータル安かったんじゃないかと思うほど。

円換算ですが。

 

クリニックに行ってみると、当たり前ですが、アジア人の私は浮きっぱなし。

初っ端から、違う人の、移植前の鍼の同意書を渡されて「大丈夫か。。」と思いつつ、人は優しい。

血液検査をちゅっとして、分厚いコットンを折りたたんだものをテープで渡されて、さようなら。

ものの15分で終了しました。

 

2日目は夫も来てくれて、精液検査、エコー、医師との面談。

あんまり日本と変わらなかったですが、エコーの部屋(医師の部屋の隣にある広い空間にポツンと台系)に

着替えるカーテンもスリッパもあるわけなく、脱いで、靴履いたまま上がるというシュールさでした。

ちなみに夫も来いよって感じで医師から促されたけど、私の無言の圧を感じたのか、夫は隣の医師の部屋で待機してくれてました。

 

医師との面談は英語ですが、Google翻訳を使えば、概ね理解できました。

今回のお会計は、必要な初期検査(夫婦ともども)と、医師との面談1時間、精子凍結もしたので、600€ほど。

 

ちなみに薬は別です。

なぜかその日は薬のお会計だけ受付で払って、600€の請求は、後で来ました。

忘れてたのかな、謎です。

 

採卵周期に必要な、なんなら新鮮胚移植を見越した分の大量の薬を処方。

「生理始まって実際に周期に入ってから買うほうがいいかな」と悩んでいたら

看護師が「あなたの国で買ったらものすごく高いわよ」と言ってたので、即書いました。

ほとんどの注射・薬が日本ではみたことない薬で(日本では採卵5回移植4回流産1回しました)

それだけでもチェコに来た甲斐がありますな。

注射のことはまた次の投稿で。

「こんなの持って空港の保安検査場通過できるんですかね」と聞いてみたら、証明書も発行してくれました。

とはいえ物凄い量なので、行かれる時は大きめのスーツケースを用意したほうがいいかもです。

私は箱を捨ててもらって、カサを減らして、お土産のように持って帰りましたが。

 

そんなこんなで、チェコ不妊クリニックでの初診、なんとかなりました。