シトロエンC5が私のところにやって来てから3ヶ月となったので、近況などを報告したいと思います。



このC5は、今年の7月にCGCLUBの友人から譲ってもらったもの。
初年度登録が平成14年(2002年)12月なので13年目。でも走行距離は27千キロとかなり少ない。どこで眠っていたのやら。
C5は2001年、エグザンティアの後継としてデビューしたわけであるので、ウチにきたものも、ごく初期型である。

今年になって、シトロエンもC5の生産終了を発表し、もうハイドロは終わりにすると宣言した。
この年に、C5がウチにやってきたことは、何か運命的なものを感じた。

2CVの相方であるこのポジションは、C5の前はシトロエン・クサラ。その前はプジョー206SW。その前はローバー・ミニであったので、ハイドロもV6も初体験である。

このハイドロ、正確にはハイドラクティブⅢといって、私が知っているそれまでのハイドロと少し違う。
エンジンを切っても自動で下がらないし、エンジンをかけたときに、まるで動物が目覚めるときのようにムックリと車高が上がることもない。
もちろんシフトレバーの近くのスイッチで4段階に車高を変えることはできる。



車高調整ボタンの間には、SPORTモードのスイッチが付いており、これでサスペンションを固めにすることもできるが、普通の走行では、まだ実感したことが無い。
また、110km/hを超える速度で走ると、自動的に車高が下がって、安定性が増すとのことであるが、日本ではスピード違反になるので、体感したことも無い。ホンとに140km/hでピターっと張り付くような走行は、、、いやいや、こんな速度で走ったこと無いですから(^^;。
それでも、高速ではゆったりと雲の上を走るような感覚が異次元で、かすかに唸るV6のエンジン音と、素晴らしいシートのかけ心地と相まって、どこまででも走れそうな快適なクルージングを楽しめる。

このV6エンジンであるが、一瞬モッサリしているようであるが、踏めばなかなか勇ましい音で、それなりの加速をする。
勿論、アルファのような官能的な音楽を奏でるわけでもないし、BMWのシルキーシックスのようなどこまでも回転を続けるような感覚はないが、そこはフランス車らしく、エンジンは脇役でしっかり仕事をしている感がある。



ノンビリと走っていると、この乗る人をゆったりとさせることが、ひとつの性能であると感じさせるクルマである。




ただしこのハイドロ、30km/hを下回る速度での荒れた路面の走行は、2CVやクサラよりも、ゴツゴツするような気がする。もちろん2CVなんかに比べて、タイアサイズが太いことも影響しているかと思うが、この頃のシトロエンが味付けに少し迷っていた時代なのであろうか。
たとえば、最近のC3やC4ピカソなんかは、バネサスでもなかなか乗り心地が良いので、コストのかかるハイドロを止めてしまったことも、頷ける。こうなると、早くC4カクタスを試乗してみたい。


これは、先日のフレンチ・ブルー・ミーティングで展示されていたもので、ディーゼルエンジンを積んで、車重も1トン前後という。興味深々である。

さてC5レポートから、横道にそれたので、最近のトラブル報告は、以前のblogでも報告したが、それ以降はノントラブルで、順調にフレンチ・ブルーを含む二泊三日の旅もこなしてきた。



今回の旅で驚いたのは、燃費。
534kmを走って、54.47リットルの燃料を消費。なんと9.8km/ιの好燃費を記録。
現代のクルマにしては、驚くほどの燃費でないが、ずっと6km/ι程度、高速でやっと7km/ι程度であったので、これは驚きである。
しかも、今回の534kmの走行のうち高速道路は自宅から碓氷軽井沢までの190km。あとは、軽井沢から茅野に抜ける際にカーナビが変な道を案内したため、鹿が出たり、狸が横切ったり、たぶん道端には熊(≧▽≦)がいたりした林道のような道を一時間ほど、それなりのペースで飛ばした区間も含んでいる。しかも、茅野から横浜への帰路は高速道路を一切使わず、180kmあまりを一般道でノンビリ休憩をしながら6時間かけて帰ってきた。
途中、道の駅もなかなか楽しくドライブできた。しかも高速代の約5000円の節約である。





それで、今まで6km/ι程度であった燃費も、一気に10km/ιに好転。原因を考えてみると、エアコン!
今回、ほとんどエアコンを使っていない。
それにしても、エアコンの負荷がこんなに燃費に影響するものかと。
横浜に帰ってから、200kmほど走ったが、やはりエアコンを使わないと、普通に一般道を走っても8~9km/ιは走る。

V6、3リッターで、しかもこのユッタリとした乗り心地と引き換えで、この程度の燃費は仕方ないかなと。
因みに、同じような使いかたで602ccの2CVは17km/ι。1500ccのディーゼルのデミオは20km/ι以上。

クルマの価値は、もちろん燃費だけでは決まらないから、ユッタリとした乗り味で豊かな気持ちにしてくれるC5も良いし、運転している人も、同乗者も、またそれを見ている街中の人も、笑顔にしてしまう2CVも素晴らしいし、経済的でパワフルで思わずニヤニヤしながらドライブしてしまうデミオも楽しい。
C5も2CVも間もなく車検を迎えるが、しばらくはこの体制が続くかと思う。

次回は、このC5と2CVの車検報告ができるかと思う。