ジャーン!

ついに納車。

というのは嘘です。

懇意にしているマツダ販売店のS氏から、試乗車の準備ができたとの連絡があり、早速試乗してきました。

用意されていたのは、イメージカラーのソウルレッドプレミアムメタリックでなく、陶器のような綺麗なホワイト系の、セラミックメタリック。
今朝、ナンバーが付いたばかりという、まるで殻を剥きたてのゆで卵みたいなフレッシュなボディ。

早速、乗り込んでみる。



久しぶりに乗るスポーツカーの運転席は予想以上に座面が低い。まるで地面に座っているように低く感じて、それだけでヤル気にさせられる。

シートを合わせて、クラッチ、ブレーキ、アクセルの位置を確認。まるで永年乗っている車のようにシックリするペダルレイアウトである。
左手を自然に降ろすと、そこには短めのシフトレバー。

スタートボタンを押してエンジン始動。軽くブリッピングしてみると、軽快なエキゾーストノートが心地よい。
このエンジン、基本はアクセラの1.5ガソリンだが、ロードスター用に変更されている。


最近のクルマのエンジンルームは、プラスチックカバーで覆われているものが多いが、このクルマはエンジンルームも魅力的だ。アルミダイキャスト製のエンジンヘッドカバーが美しい。

走り出してすぐに感じるのは、やはり想像通りの軽さ。スッと動きだし軽やかに交差点を曲がり加速して行くと、思わずニヤリとしてしまう。
そして、ローからセカンド、サードと小気味良く決まるシフトレバーは、ついつい無駄に動かしたくなる。(どこかで聞いたフレーズだ)
セカンド、サードで引っ張ったときのエキゾーストノートも心地良い。

セカンドで加速しながら、高速道路への誘導路を走る。180度ターンくらいのカーブだが、気持ち良く路面をトレースしていく。
本線に入りさらに加速すると、またまた思わずニヤリ。背中を蹴飛ばされるような強烈な加速は無いが、右足に反応して軽快に回るエンジンが実に気持ち良い。
あっという間に制限速度になってしまうので、6速に入れて巡航する。

勿論、オープンにしてサイドウィンドウも開けていたのだが、不快な風の巻き込みも無い。これは、座席後方に立てられたメッシュタイプのエアロボードや様々な工夫からであろう。




そして、もっと驚いたのは、乗り心地の良さ。脚が実にしなやかで、荒れた路面や道路繋ぎ目の段差も軽くこなして行く。この辺は、チョッと大袈裟かも知れないが、自分の大好きな良き時代のフランス車を彷彿とさせる。
これならば、長距離を走っても疲れないと感じた。

高速でのヒラリヒラリと手首の動きだけでレーンチェンジをする操縦性とピタリと決まる安定性を考えると、この乗り心地には本当に驚かされた。まったく足回りを固めたというゴツゴツ感が無いのだ。
この乗り心地の良さに、タイアが少し細めなのかと、走り終わって確認したが、そんなことはない、195/50R16のヨコハマ・アドバンという立派なスポーツタイアを履いている。




自動車雑誌などでは、あまりソフトトップを閉めた写真を見たことが無いので、あえて閉めてもらった。



惚れた者の弱みか、これは屋根を閉めてもカッコ良い。しかも開閉はシンプルな操作で、座ったままで片手でスムーズに行える。一部の方にしか解らないかも知れないが、シトロエン2CVのパタンコよりも簡単(笑)。これなら急な雨でもワン・ツー・スリーの3秒で閉められる。

困ったもんです。
また1台、欲しいクルマが登場してしまった。どれだけ欲しくなったかは、試乗を終えての、このダラシナイ笑顔からもわかると思う。




カッコ良いし、乗り心地良い。操縦性にも満足。
あえて欠点を探すと、欠点が無いところが欠点か。



自動車誌カーグラフイックでも、いよいよ6/2にロードスターが納車されるという。
これから長期テストやロードテストを通じて、詳細なレポートが掲載されるであろう。これもまた楽しみだ。

私のヘタな写真より実車は遥かにカッコ良いので、ぜひ試乗してみてください。

おそらく、欲しくなってしまうから。