NAVI創刊の1984年、私は結婚した。
新婚当時は増え続けて行くNAVIとCGの山に黙っていた妻も、次第に部屋を占拠して行くクルマの本の山にクレームをつけるようになった。結婚以来増え続けるNAVIとCGと、私の体重にやがて妻のクレームも怒りに変化の兆しが現れたとき、一大決断の上、好きな号だけ残して処分することにした。そこでまた問題発生。どれを残すか見ているうちに読みの姿勢に入り、それが熟読となり気がついたら部屋の中に散らかったNAVIとCGに、同居人の怒りのメーターはやがてレッドゾーンに。そこで、とりあえず段ボール箱に詰めて物置に入れる事に。これでオーバーレブは回避したものの、一度物置に入れるとなかなか出して読む機会が無い。CGclubには創刊号から保存しているという幸せな会員もおられるようだが本当にうらやましい限りである。やがて、CGはなんとなく買い続けているが、ある程度読むと、よほど気に入った記事がなければBookoff行き。NAVIも申し訳ないが近年のものは立ち読みで興味のあるものだけ購入していたので、少しは部屋の中の山が片付いた。そのかわりBICYCLE NAVI等自転車の雑誌が増えたりして、また山が出来始めている。さて、あの段ボールのNAVIやCGはどうしたか忘れたが、段ボールに入れずに手許に残った1990年ころのNAVIがある。読み返していると、やはり面白い。さすが、我が家の淘汰戦争に生き残るだけのことはある。インプレッション一つ取ってみても味がある。自分には全然似合いそうもない洋服や時計の記事もあまり無い。それでいてCGとは一線を画したNAVI特有の世界がある。面白さを、まるでCGと競争しているような時代があった。だからNAVIとCGを両方買っていても、少ない小遣いのムダと思ったことが無かった。NAVIにはNAVIの気概があった。その後我が家にNAVIの山が徐々にできなくなった原因がその辺にあるのかも知れない。考えてみると、自分のクルマ選びもNAVIやCGの影響があると思う。初代セリカ、スカイラインと乗った後、CGを読み始め、突如赤いFFファミリアに。その後、コロナGT-T、初代FFコロナ、528と318の2台のBMW。その後MINIクーパーを買いに行ったのに、Rover114を買ってしまったのはたぶんNAVIの影響か。NAVI創刊と同時にスタートした我が家の家庭も、NAVI休刊とともに崩壊なんて事も無く、二人の息子達もMINIを乗り回しているし、CGclubの縁で運良く我が家に住んでいる2CVも元気に走り回っている。 NAVIはひとまず休刊ということで廃刊ではないので、復活の折にはぜひ斬新な企画の下、CGらしくない自動車雑誌が出来る事を祈る。


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