豆腐店、続々廃業「365日働いても利益ない」
豆腐業者が倒産や廃業に追い込まれるケースが増えている。大豆価格の高騰に加え、スーパーから値下げを求められるなどして経営が悪化し、豆腐業者はこの10年間に全国で約5000軒が廃業。今年8月に破産申請をした都内の業者は「365日丸々働いても利益が出なかった」と苦しい日々を打ち明けた。
読売新聞 11月2日(土)13時33分配信
ご飯党、メニューは昭和30年代と変わらない食生活だから、納豆と豆腐が欠かせない。
輸入大豆が値上がりしたのにスーパーの値段が下がっているので不思議に思っていた。
何しろ、西友で売っている納豆も豆腐も3パックで88円。
安いからと喜んでいたが、こんなことが起きていたとは。
お豆腐屋さんが次々に廃業に追い込まれても、店頭には相変わらず豆腐は並んでいる。
ということは、昔からの個人経営の豆腐屋が、規模の大きな工場生産者にとって替わっているのだろう。
丁度9年前、会社に行かなくなった日に図書館に行った。
定年後の生活に関する本を何冊か借りてきた。
その中に、松下竜一という聞いたこともない作家のエッセイ『底ぬけビンボー暮らし』があった。
借りた本を返しに行った。
たまたま全集が収められた書架がり、一番下にこの松下竜一の全集があって吃驚たまげた。
その第一巻が〝豆腐屋の四季〟だった。
松下竜一は、〝豆腐屋の四季〟だけの作家と言われていることを告白している。
〝豆腐屋の四季〟は、ドラマになり、文庫にもなって現在でもアマゾンで手に入る。
長男である作者が、まだ学校に行ってる弟妹たちのために必死で豆腐作りに励む、その日々を和歌に詠んだ。
和歌を新聞に投稿、歌集〝豆腐屋の四季〟を自費出版、これが注目されて後に作家に転身する。
そして、市民運動家になっていく。
全集は、かかわった様々な活動記録、伝記、童話が収められている。
生まれ故郷、大分を離れず、一生貧乏作家のままで終わる。
おそらく、この全集はどこの図書館にも置いてあるだろうが殆ど読まれていないだろう。
借りて読んだ30巻の全集も読まれた形跡がなかった。
難しい本ではなかったので読みとおせたが、私が通しで全集を読んだ唯一の作家である。
河出書房は倒産するが、河出書房新社として再出発、懲りずに売れもしない作家にこだわり、この全集『松下竜一 その仕事』を刊行した。
松下竜一の豆腐作りも最初は失敗の連続、うまくいってても突然出来損ないが出来たりする。作った豆腐を自転車で積んで売り歩く日々。
これが〝ある青春の記録〟である。
この近所にはお豆腐屋もないし、「パープー、パープー」の懐かしい音色も聞かない。
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