現役運転士の鉄道業界への入り方

現役運転士の鉄道業界への入り方

現役の鉄道会社の運転士があなたの就活に有益な情報を提供します。
新卒、転職先の会社の選び方。例えば、鉄道業界でどこの会社が儲かっているのか(黒字)なのかといった客観的な情報の集め方など信用のある情報を発信しております。

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ただいま、マイナビ転職にて名古屋臨海鉄道の中途募集がかけられています。

最終的には運転士への道へシフトチェンジ(3年経験)して、動力車操縦者運転免許の受験をすることができるようです。

名古屋臨海鉄道は旅客営業の列車は運行しておらず、全て貨物列車での運行になっております。

貨物列車では機関車を運転することができるため、貨物、機関車に興味がある人によい求人かもしれません。

【会社データ】

令和元年度の全職員平均年収は453万6012円でした。(鉄道統計年報より算出)

令和2年度の当期純利益は4784万円の黒字企業でした。(令和2年度決算公告より)

【業績データ】

令和  2年 4784万円   (黒字)

令和 元年 882万8000円 (黒字)

平成30年 393万1000円 (黒字)

平成29年 218万7000円 (黒字)

平成28年 4425万7000円 (黒字)

※名古屋臨海鉄道決算公告より

 

入社後が貨物駅での操車業務、車両区での車両メンテナンス、線路信号設備の保全のどれかの業務することになります。

※操車業務とは貨物車両を組みなおして列車を組成する仕事です。

これらは技術系の職種の為、駅係員の仕事に比べると難しくかつメンタルが強い人でないと務まらない仕事です。

きつく怒られても、前を向いて仕事をすることができる人でないと長くつづかないかもしれません。

求人自体は筆記試験なしとかかれておりますが、クレペリンなどの適性検査をする可能性があります。クレペリンの対策をしておいたほうが無難です。

 

個人的にはこの年収レベルの会社が筆記試験(SPI等)なしで、一度に5名の採用募集をかけることは稀ですので狙い目の企業と判断しております。

 

 

どの業界でもそうですが、黒字企業は社員の待遇が良く、赤字企業は待遇が悪いです。

鉄道会社は赤字企業が多い業界です。志望する企業が赤字企業なのか黒字企業なのか調べておきましょう。

特にコロナ禍になる前(2019年)とそれ以降の情報を分析しておくのが良いでしょう。

それでは客観的なデータに基づく調べ方を紹介します。

【業績の調べ方】

①志望する企業の決算公告を閲覧する(各企業のホームページを調べる)

②決算公告の純利益または純損失を調べる。

※決算公告で純利益と表記されていれば黒字、純損失と表記されていれば赤字。

③過去数年分の決算公告の純利益、純損失のデータを収集して分析

※コロナ禍(2019年)になる前とそれ以降の決算で黒字なのか赤字だったのか調査。もともとが赤字企業の場合はコロナ関係なく、ずっと赤字の場合が多いです。

【実際に調べてみよう】

上の調べ方で実際に鉄道会社の業績を調べてみます。今回は水島臨海鉄道の利益を調べていきます。

①水島臨海鉄道の決算公告を調べる。

※グーグルで「水島臨海鉄道 決算」と検索

②純利益または純損失の部分の数字を拾う(上の画像は第52期の決算公告)

会社が黒字であれば当期純利益、赤字であれば当期純損失と表記されている。

この場合は当期純損失と表記されているので、赤字の業績と判断できる。

数字の見方は「当期純損失 47」と書かれているが決算公告右上に単位が100万と記載されているので約4700万円の赤字ということ。もちろん、これだけではもともと黒字会社が赤字転換したのかわからないので過去の決算公告も見てみましょう。

 

③純利益の数字を拾う。(上の画像は第51期の決算公告)

この場合は「当期純利益 20」と表記されているので、約2000万円の黒字ということがわかる。

これは水島臨海鉄道が黒字だったのが、何らかの理由で赤字転換したという分析ができる。

数年分の決算公告を見てみると

2021年 -4700万円(赤字)

2020年  2000万円  (黒字)

2019年    3100万円  (黒字)

2018年    1600万円  (黒字)

4年分の決算公告の純利益、純損失を見てみたがもともと黒字企業だったのが何らかの理由で減収し、2021年に赤字企業へ転換したということが分析できる。コロナが原因なのかはわからないが、一因であると見るべきでしょう。

こういうコロナが原因で赤字転換した企業は、経営基盤が強くコロナが収まったときにまた黒字企業となるので、採用募集がでていたら狙い目の企業となります。

面倒くさいとは思いますが、ネットでまとめられている情報は信頼度があまりなく誤った情報も多いです。今回は決算公告という会社法で開示を義務付けられているその会社からの公的なデータをもとに分析していますので、騙されるということはないと思います。

 

鉄道会社はいつの時代でも大変な人気があり、大手鉄道会社には志望者が殺到します。

確かにJR各社や阪急など大手私鉄は調べなくても年収が高いことはわかります。

本日は、全国の鉄道会社で職員全員の平均年収の客観的なデータを収集するやり方を紹介いたします。

ぜひとも鉄道会社のネームバリューに惑わされず、大手よりも倍率が低く年収が高い企業をピックアップして効率よく就職活動を進めましょう。

【平均年収の調べ方】

①国土交通省の鉄道統計年報という資料を使用します。

 

 

②上のリンクから鉄道統計年報の令和元年度を開いてください。

③下にスクロールして【職員数及び年間給与額表】を開いてください。

④ここでは遠州鉄道(静岡県)の全職員の平均年収を調べてみましょう。この説明ではわかりやすくするため、収集する情報を黄色で塗りつぶしをしています。

ここで着目するのは1人1ヶ月平均給与基準賃金、1人1ヶ月平均給与基準外賃金(残業等)、1人1ヶ月平均給与臨時給与(賞与)です。

遠州鉄道の1人1ヶ月平均給与基準賃金は\273,748、1人1ヶ月平均給与基準外賃金は\61,962、1人1ヶ月平均給与臨時給与は\98,425です。

年収の出し方は {(平均基準賃金+平均基準外賃金)× 12}+(平均給与臨時給与×12)=全職員の平均年収 です。

上の公式に当てはめてみましょう。

{(\273,748+\61,962)×12}+(\98,425×12)=\5,209,620

遠州鉄道の平均年収は約520万程になります。遠州鉄道は地方の中小私鉄ですが、年収はJR各社とだいたい一緒ぐらいになります。

これは国土交通省から出されている信憑性のあるデータから計算してますので騙されることはありません。

くれぐれもネットでまとめられている年収リストみたいなデータを参考にしないでください。

 

クレペリンの対策は一般的にはないのですが、作業量を増やす訓練だったらあります。

私は鉄道会社の運転士として働いていますが、3年に一度はこのクレペリン検査をしなければなりません。

この継続検査で多いのが「休憩効果が見られない」、「作業量(足し算した量)が少ない」ことで再検査となる職員が多発します。特に年齢を重ねると作業量が必ず少なくなります。この2点には対策がありますのでしっかりと対策していきましょう。

クレペリンでは波形を見るのですが、波形を意識してやると必ずといっていいほどうまくいきません。

ただがむしゃらに足し算していくのが得策です。

就職のためのクレペリンでは下記の2点を押さえて訓練を毎日しましょう。

 

トランプで足し算練習

トランプの数字を全て足せば364(ジョーカーを除く)という数字になります。

やり方は上記の動画がありましたので、見てもらえばわかると思います。

最初は計算しながら確実にミスしないようにしましょう。←ミスしてもどこでミスったかわからないため。

最後に足していって364になればミスがなかったということです。

この訓練を毎日すればクレペリンの作業量は確実に増えます。

実践的に訓練するならば、15分ひたすら動画のように足し算をしていき、5分の休憩をはさんで、15分また足し算をしていけば実践的で脳が疲れるということがなくなるはずです。

 

 

【クレペリンのコツ】

まず、5分休憩後の最初の段の足し算は捨て身の思いでガンガンやり作業量を増やしましょう。この作業量が休憩前の最後の段の作業量よりもすくない場合は、休憩効果が見られないとして鉄道業界では嫌われます。

私の場合は休憩前の最後の段は作業量を落として調整をしています。休憩後、普通に足し算すれば簡単に休憩前の最後の段の作業量を超えることができるためです。この調整は上記のトランプ訓練をして作業量が多くなった人がやってください。

※作業量=足し算した量

【鉄道会社へ就職を目指す方へ】

鉄道会社は医学適性検査と呼ばれる試験があり、入社した後も継続検査をします。

この適性検査は通常の健康診断とは異なりかなり診断が厳しい場合が多いです。

鉄道会社へ就職を考える前に色覚異常がある人、斜視などの視野に異常がある人はこの業界の適性がない人ですので諦めて他業種へ就職することをお勧めします。就職試験の時の医学適性検査で必ず不採用になるからです。

 

鉄道の運転士になるためには動力車操縦者運転免許と呼ばれる専門の免許を取得する必要があります。

この免許の取得にも難易度が高い取得方法、難易度が低い取得方法があります。簡単に分けるとJR各社は取得が難しく、第三セクター鉄道など各地方運輸局で試験を受ける場合の難易度は低い傾向になります。

理由はJR各社では運転士志望の社員が多く選考母数が多い分、社内選考の倍率が高くなる傾向にあります。医学適性検査もJR関連病院で身体検査をするため厳しい医師が多い印象でした。

第三セクター鉄道などは、そもそも運転士候補生になるための社内選考がない場合があり入社した順番で免許を取得させる会社もあるくらいです。こちらの医学適性検査はかなり緩く地元のクリニックでするため面倒くさがりな医師が多い印象です。私の場合は身体検査をかなり適当にされハンコを押されました。

このようにJRへ入社すれば運転士へのハードルは自ずと高くなります。鉄道が好きで何が何でも運転士なりたい方は地方の第3セクター鉄道へ入社してください。今ではハローワークで運転士候補生の求人が出るときがあります。