谷村ひとし「パチンコ逆風時代の勝ち方」にツッコむ | だからオイラはダメなんだ。
谷村ひとしの著書にツッコむシリーズ。

過去の記事
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今回は2011年10月に発行された、「パチンコ逆風時代の勝ち方 イベントがなくても迷わないホール選びの新十カ条」です。
発行から1年以上経ってしまいましたが、今回は読んでて本当に腹立ってしまい、読むのを中断してたからです。
…怠けていたってのもありますけど。
懲りもせず、新刊が出るらしいので、その前に片付けておくことにします。


2011年3月11日の『東日本大震災』後に起こった"パチンコバッシング"と、その後の『イベント規制』などといった、昨今の"パチンコ事情"に照らし合わせた内容になっています。
…なっていますが、そこは天下の谷村センセイ。
素っ頓狂な発言のオンパレードです。

では、一々ツッコんでおきましょう。
面倒臭いですけど。


恒例のはじめにです。
やはり今回もありました、自画自賛
読者からのお便りとして、『谷村先生の新書は『どうやってパチンコを楽しめばいいのか?』ということが誰にでもわかるパチンコの参考書として、本当に役に立っていますという声がたくさん届いているとのこと。
…そりゃ、打ち出してすぐ当たる"オスイチ"ばっかりなら、楽しいに決まってるわな!
つか、『人に教えてもらわなきゃ楽しめない』って、何の為にパチンコ打ってるんですかね、その人は?


序章でも相変わらずのボケっぷりを発動。
『ボクのマンガではなく、ジャンルの異なる新書をわざわざ買っていただけいてるんですから、ボクが知りえる情報を包み隠さずにお伝えするのは当たり前のこと』
はいはい、いつもの妄言ですよ。何が『包み隠さず』だ。
随時この調子。これが延々続きます。


第一章では、"東日本大震災によるパチンコ業界への影響"。
冒頭のタイトルからして『あの日、ボクが大好きな東北を震災が襲った!』ですから。
『ボクが大好きな』って、こんな所で媚びを売る必要があるのか?薄っぺらな人間性がこんな所にも垣間見えます。
東北へは『旅打ち』で訪れた程度なのに『ボクが大好きな』と言い切れる、この根性はある意味凄い。

地震の直後、谷村センセイは『「しばらくパチンコを打たない」』『ボクはそうしなければいけない立場の人間なのです』と決断したと、語ります。
それは何故か?
『まだ余震の続く中、ボクがホールに足を運び、いつものように実戦データを公開したら、「あっ、谷村先生が打っているんだから、もうホールは安全なんだ」そう思われてしまうことをボクは何よりも恐れたのです』だ、そうです。
どんだけ自分に影響力あると勘違いしてんだ、コイツ!?
こいつの信者って「谷村センセーが打ってるなら、もーダイジョーブー」なんてアホばっかりなんか!?
『ボクのせいで新たな被害者が増えてしまうようなことがあったら、悔やんでも悔やみきれません』だと。
…地震の被害はともかく、"オスイチ"だの"リーチ目"だの、いわゆる『オカルト打法』のせいで、今までにどれだけの人が"パチンコ攻略詐欺"に引っ掛かったと思ってんだ。
何も知らないパチンコファンに『オカルト打法』が存在すると勘違いさせて、攻略詐欺の土壌を正に現在進行形で耕している、谷村ひとしの責任はかなり重い、と私は思ってるんですがね。

震災の自粛ムードに『後ろめたくてパチンコを打てない』という人に対して、『勝った分をまるまる義援金ら回せばいい』と無理難題をふっかけ、『事実、現在はそうしいてます』と、『自分は募金を実行している』と、豪語します。
募金した領収書も一切公開してないけどね!

「震災後に巻き起こったパチンコバッシング」についても言及しています。
パチンコバッシングされる原因に、『過去には「脱税常習者がもっとも多い業界」として非難された』とありますが、あんたもその疑惑の中にいるからな。

また、震災直後の「出玉ビッグウェーブ」といった"不謹慎メール"について、『こういったメールを見つけて、即座にバッシングした人って、ホールからのメール配信を解除していなかった元パチンコファンの方ではないでしょうか?』と書いてますが、
…これって現役のパチンコファンは、ホールからのメールに不謹慎、社会性の無い表現が使われていようが、遊戯やイベントを優先して、わざわざバッシングの種を世間に公表する訳がないってことか?
"それはそれ、これはこれ"だろう。
…先の『「谷村先生が打っているんだから、もうホールは安全なんだ」そう思われてしまう』という発言もそうですが、
こういうアホな事を平気で言えてしまう谷村ひとし自身が、今のパチンコファンを最も小馬鹿にして見ているって事が如実に表れてます。

その後は、自分の携帯サイトを通じて、ファン同士の安否の確認が行なわれていた…という、自分の携帯サイトの宣伝
そして、パチンコを打つのを再開した理由も、ファンからのお便りで「サイトで新しい情報やホールの状況を知りたい」と、被災地からのお便りが送られてきたから』、と書いています。
と、ここでも自分の携帯サイトの宣伝。漫画家なのに、漫画については一言も言及されていません

『パチンコは東北の復興に必要不可欠!』との節では、自分の事を棚に上げて『テレビや新聞などの大マスコミが、決して正しい情報だけを公平に報じるメディアではない』と書き、
『高度経済成長を影で支えてきたのは、パチンコという国民的な娯楽だったのです!』と、何のデータも提示せずに決め付けるトンデモ理論を展開して、この章は締められます。


第二章は、"イベント広告規制"。
イベント広告規制実施後の店選びや台選びなどの立ち回りについては、いつも通りの『しっかりと見極めましょう』です。

パチンコのTVCMが自粛されたことについて、『CMをテレビで流そうと流すまいと、面白い台には今まで通り、お客さんはしっかりとつくし、ダメな台には誰も近づかないのです』などと、得意気なって書いてますが、
パチンコのTVCMの目的は、打ち手への宣伝ではなくホールへの受注の時期に「こんだけアピールしてますよ、認知度高くなってますから、買ってください」って、ホールから注文数増やす為に流されていたんですけど。(だから、まだホールに入る前の機種なのに、TVCMがバンバン流れてたでしょ?)
そんな事も知らないんでしょうか、この人は。


第三章は、"これからの立ち回り"。
今回、発行から1年以上経ってしまってからの記事になってしまったのですが、それ故に谷村センセイの"未来予想"が当たったか、その検証が出来ることになりました。

『これからの主流はライトミドルで決まり!』というのは、「AKB48」のヒットなどを見ても、当たっているように見えます。
ただ、「ライトミドルの機種が増えるだろう」なんてのは、「銭型平次」がヒットした事、MAXタイプの人気の陰りを見れば、誰でも容易に予測できることであり、実際の所「AKB48」以外のライトミドル機種は惨敗している訳ですが。
一方で『「X-FILES」が巻き起こした"確変革命"』『ここから一気にまったくあたらしいスペックの意欲的なマシンが続々とホールに飛来する』『かつて人気を集めたスペックで再登場が熱望されているのは「CR大工の源さん」や「CR黄門ちゃま2」「CRフィーバーワールドI」のような、いわゆる確変2回ループ機だと思います』と、書いています。
…4回リミッターの「CR黄門ちゃま寿」が出ましたが、大爆死したのは言うまでもありません。
・・・というか最初から打ち手もホールも誰も注目してなかったですね。
見事に大ハズレ!


第四章は、"パチンコ未来予想図"として、これからのパチンコ業界の予想。
そして、冒頭からボーダー批判
『多くのパチンコ雑誌はいわゆるプロの方たちの実戦データや連載ページを、プロになりたかった編集部員たちが構成している』『さすがにそれも飽きられてきて雑誌がうれなくなってしまったのか、かわいい女の子を前面に押し出す編集方針に切り替え始めている』『その女の子たちにも釘やボーダー理論を教え込んでいるようでは、根本的な問題は解決しない』
…じゃあ、谷村センセイの「オカルト打法」をウリにしてきた攻略雑誌や漫画雑誌は売れているのでしょうか?
谷村センセイが連載していたパチンコ漫画雑誌は休刊したり隔月刊に移行したりしてますが?
現在発行中の漫画雑誌でも、巻頭位置から追いやられ、表紙の落書き似顔絵はどんどん縮小して、他の漫画作品のイラストが占める割合が大きくなっていっているように見えるのは何故なんでしょうね?
そして、相変わらず『釘やボーダーにこだわる人たちがやっていることは、おみくじで大吉が出るまで、何万円もつっこむような行為です。3万円も4万円も投資して大吉を引けたところで、本当に今日の運勢はいいの?という話ですよね』と書いた後、『だったら1台につき1000円と決めてカニ歩きをして、元気な台に座って一発で大吉を狙った方が効率はいいと思いませんか?と、全く説得力のない戯言を並べています。
何を持って『効率がいい』ってんでしょうか?
『17年前にこんなことをマンガで書いたら、多くの人に笑われました』って言ってますが、
谷村センセイ!今でも笑われてますよ!!


最終章は、"ホール選びの新十カ条"。
その大半は『混んでる賑わってる店を自分の足で探して見つけてそこに行け』という事を言ってるだけです。
終始この程度の事を言ってるだけなんですよね、この人って。


おわりにでは、震災後のパチンコバッシングについて語っている箇所があります。
『ネット上のバッシングが見当違いで思わず笑ってしまいました』『本当に哀れだなあ。日本が大変な時に、よくこんなムダな労力を使えるなあ』と書いた直後に、
『これだったらパチンコで勝って、その分を寄付したほうがよっぽど被災地の役に立つのに』などと、常人では考えもつかないような飛躍した理論を展開しています。


『本当に哀れだなあ。日本が大変な時に、よくこんなムダな労力を使えるなあ』

この言葉は、震災の直後なのにこんな本書いて携帯サイトの宣伝してるような人間にこそ送られるべき物ではないでしょうか。










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 ―サルでもわかるココだけの話―

POKKA吉田 大崎 一万発
主婦の友社 2012-06-01

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