オミクロンが幅を利かせ始めた1/20、ほんの少しためらいつつも予定通りオトキューパス旅開始。とりあえず「まんぼう」はまだ執行されていないし。
念の為、予め手に入れてあった抗体検査キットで自主検査はしておく。とりあえず陰性。

例によってオトキューパスは、実に巧妙に(?)オフシーズンを狙ってくる。晩秋版も、東北や信州の紅葉には遅いし、雪の時期には早い、かつイルミネーション系も微妙にまだ、みたいな「なんもない」時期だったけど、真冬版もまた、雪はあっても「雪まつり」的なイベントは大概は2月なので、1月中はやっぱりなにもない。数年前に初めて真冬版を使ったときはかろうじて2月初めにかかっていて十和田湖の雪まつりの初日に行けたのに、今回は1/25までなのでそれもだめ。

ところがなにやら「天気を操る」アマテラスを超えてゼウスの域の私はそれでもちゃんと恵まれているようにできている。なにしろ今年は雪が多い。どこもかしこも、十分すぎるぐらい雪景色。本来2月がピークの蔵王の樹氷すら、すでにピークを迎えているという。ということでその樹氷見物をメインメニューにしたが、今回はH君がどうしても土日以外休みを取れないという。それでもどうしても樹氷が見たいという。なので土日に樹氷見物を設定し、木曜金曜は「前座」ということでCちゃんと2人でゆるゆる出かけることにした。


新幹線からうっすら朝焼けの空に沈みゆく月が見えた


ガラスになんか写り込んじゃった


鬼怒川を渡る



というわけで初日は、福島の大内宿を目指してみた。
計画を立てるに当たっては、とにかく「車がなくてもアクセスできる」というのが一番の要件。これが難物である。現地の路線バスなどはほんとに本数が少ないし、いやバスどころか鉄道だって同じだが、その本数の少ない電車とバスがしばしば接続が悪かったりして、たいした距離ではないのにその日のうちに行って帰ってくるのは不可能、なんてことがよくある。車だったらなんてことないのに。免許もない私と、免許はあってもほぼ完全にペーパーなCちゃんとではお手上げである。タクシーは高くつきすぎるし。

さらに、観光名所に行くバスは休日しか出ないなんてこともあるし、さらにさらに、今はコロナ禍でそれすら運休という場合もある。慎重に調べないとならない。いつも、車で動ける人が羨ましいと思ってしまう。

大内宿は、最初はそういうアクセスの困難な場所かと思っていたが、よくよく見ると平日でも動いている専用バスがあるようだ。郡山まで新幹線で行き、そこから本数の少ない磐越西線に乗り換え。終点の会津若松から会津鉄道に乗る。しかしこれがまた乗り継ぎが悪い。始発の新幹線で行っても最初の便に間に合わず、次の便は約2時間後というありさま。

では会津若松で観光を、と思えどこれまた鶴ヶ城などにいくバスが少ない。観光地を循環してくれるバスがあるにはあるけれど、1時間に一本で、2時間空きがあっても行って帰ってくるのはかなり難しいのであった。

(会津若松駅。雪庇がすごい。)


あかべこがキャラ化してた


こちらは正統派



仕方なく、歩ける範囲をウロウロしてみよう、と駅から10分ほどの会津町方伝承館なるところに行ってみる。道に雪があり、部分的に凍りついていてけっこう怖い。傘をさすほどでもないが雪はちらついている。

商店街みたいだけど開いてる店もないし歩いてる人もいない、のは、まあいつものことなんだけど、時間が早めであるせいでもないんだろうな。ほんとたいがいどこへ行っても、駅前に人が賑やかにいるの見たことない。

町方伝承館は開いていたが、一階はお土産物屋だった。
そして2階に上がって見たものは

 パンダの写真であった。
 
客は我々だけなのに二階に上がったら受付があって係の人が4人もいて突如盛大に歓迎され、なんだかわからないままにパンダの写真を見る羽目に。写真をいちいち(頼んでもいないのに)説明してくれたおじさんがどうやらそれらの写真を撮ったカメラマンさんらしい。なんと、パンダのいいショットを撮るために、雪が降りそうとなると中国に飛び(しかもかなりの奥地)紅葉がきれいとなるとまた飛び、としょっちゅう写しに行っているという本格派。そして世界に一頭しかいないという「ブラウン・パンダ」がこの写真展の目玉。チーザイちゃんというこのパンダを撮るためにも苦心を重ねたらしい。

(で、これがチーザイちゃん。写真の写真撮り放題で太っ腹!)




木になるパンダ




何気にすごいヒトなのである。そのカメラマン氏は会津の観光大使というのもやっているそうで、名刺をくれて、これを見せると鶴ヶ城もただで入れると言った。うーむ、でも時間がない。次回のためにとっておこう。

パンダ大大大好きだし、写真はとても良かったし、カメラマン氏の話も興味深かったのでよかった
……
……
……
んだけどー。

ここ会津町方伝承館、にはそれしかなかった。あと土産物屋だけ。
えーーーと??
そういうとこだったん?

いいっちゃいいんだけどなにか釈然としないまま、また街歩きを続けたものの、ほんとーーーに何もなく、誰もおらず、仕方ないのでまた駅に戻ってぼーっと会津鉄道の電車を待ってしまったのであった。
(後から考えたら、30分ぐらい歩いて次の七日町まで行っててもよかったんだけどそのときはよく様子が分かってなかった)。


(伝承館の一階の土産物屋でつい買ってしまった。Cちゃんが、「えー?そんなのオスギの趣味?」と心底驚いていたが自分でも驚く。なんか掴まれてしまった。新島八重にはまるで興味ないんだけど。単に桜のデザイン、そしてラインストーンまでついてキラキラしてたから、それなりに私の好みですよ)