※すみません、旅行していたり、ちょっと立て込んでたりでなかなか更新ができません。抜けている12/2, 3, 6の分は追々…。

今更ながら、幼い勇くんも今の勇くんにちゃんと顔立ちが似ているなあ。

<事故から3ヶ月ほどたち、安子の手は完治しているがるいの額の傷は残ったままだった。

安子はきぬの豆腐店の片隅でおはぎを売らせてもらうことになった。るいも手伝っている。豆腐を買いに来てるいにおはぎはどうですか、と勧められた女性は、安子を見て、たちばなの、と思いだしてくれて6つも買っていってくれた。

るいには「たちばな」がピンとこない。お母さんのお父さんやおじいちゃんがお菓子を作っていたお店だと説明する安子。そして、るいちゃんのお父さんとお母さんの出会いのなれそめもそうだったし、叔父さん(勇)も入り浸っていた、とつけくわえるきぬ。

勇は雉真繊維の跡取りとして千吉のそばで仕事をしていた。原材料が配給制で、布地もいとも入手が困難だった。生産が伸び悩むことに頭を悩ます千吉。勇は意見を聞かれ、野球に例えて、足袋が一番打者でヒットを打ち、学生服が二番バッターでバントで自身も走塁しノーアウト一二塁、軍服が三番打者なのにバントの指示を無視してバットを振り、力みすぎてサードゴロとなりダブルプレー……と身振りを交えながらよどみなく説明。怪訝な顔で聞いている千吉。
「さあ、ツーアウトランナー二塁。ここで強打者の四番じゃ。四番にはどねえな強打者を送り込むべきか!……ちゅう話じゃな?」
「………。違う」


売上報告書などをめくってため息を付いている勇。雪衣が夜食を持ってくる。
「ほんとに雪衣さんは気が利くのう」
と勇は言うが、それだけであり、雪衣は複雑な表情。

経営の勉強をしながら眠ってしまったらしい勇。台所では安子が、「おいしゅうなれ、おいしゅうなれ」と言いながらあんこを煮ていた。
きぬの店で売らせてもらっている、と言うと勇は
「なんでそねんことしょうんなら」
「大阪で、そねんしてるいと暮らしょおったから…。それに、お義父さまは心配せんでええ、って言ってくださったけれど、るいのおでこの傷だきゃあ、私がどねんかしてやりてえ。どねえにお金がかかるとしても、自分で治療費を稼ぎたいんじゃ…。いけんじゃろうか」
「いけん言うても、そねんするんじゃろうが」
「ふふふ」
笑い合う二人。
「勇ちゃんは?会社のお仕事、慣れた?」
「あ~。わしゃあつくづく、能のねえ人間じゃ。四番サード雉真選手も、会社じゃあ、ただのやくたたずじゃ」
「じゃけど…そねえな勇ちゃんにしかできんことがあるんじゃねえかなあ。小せえころから野球ばあしてきた、野球に打ち込んできた勇ちゃんにしかできんことが」
勇はなにか意外そうな、そして感じ入った顔でそれを聞いた。
それから、あんこをひとくち食べさせろ、いやまだいけん、などと二人でじゃれあうように押し問答していると、掃除をしにそこにやってきた雪衣がそれをじっと見て複雑な顔。
だがそこに千吉がやってきて安子を呼び出す。
そして、商店街でおはぎを売っていることについて
「やめろとは言わん、おはぎはあんたにとって大切なもんじゃ。じゃけど、るいを連れていくんはやめとかれ」
長男の嫁とその幼い子を商店街で働かせているとなると雉真のメンツに関わる、るいは雉真の子としてここに帰ってきた、それを忘れるな、という。

翌日、るいは安子のあとを追って、自分も行く、一緒におはぎを売る、とだだをこねるが、安子はなんとか言い聞かせ、るいを雪衣にたくして出かけていく。
安子もるいも、辛そうな顔。

きぬの店ではあまりおはぎに足を止めてくれる人はいない。
そこへ荷車で豆腐を売りに行っていた力が、全部売れた、と戻ってくる。安子はその荷車を借りて売り歩くことにした。すると年配の男性が立ち止まって
「たちばなって、あの朝丘町にあったたちばなかな?」
とても懐かしがって、おはぎを買ってくれ、それにつられて他の人々も立ち止まって買ってくれるようになった。町にはまだたちばなを覚えている人がたくさんいました、とナレ。

帰り道、なにやら米軍の将校に、すみません、許してちょおでえ、としきりに頭を下げて謝っている老婆がいる。だが将校の方は、なんで謝っているんだ、そんなつもりではない、と英語で言ってとまどっている様子。安子はおずおずと、
「May I…May I…help you?」
と話しかけた>
                                                                                        
 雉真のメンツに関わる、と言った千吉さんを一方的に責めることはできない。大企業というのはそういうもんなんだろう。実際に今、配給の制限でそれなりの苦境に陥っている。雉真は嫁と孫を働かせるほど困っている、と思う人がでてきて、その中に良からぬ連中もいてつけこんでくるということもあるかもしれない。

しかし雪衣さんも見ようによっては「悪い顔」してるなあ。まあ多くの人も思っているだろうけど、彼女の安子への嫉妬絡みでひと悶着あるんだろうね、今後。そのとき、千吉さんはともかく、美都里さんはどう出るか。

そんななか、安子が米兵に話しかけたのは期待できる展開。英語会話の番組を扱っているドラマなんだから、そのために安子が窮地に陥るってことはないだろうし。

あと勇くんの野球のたとえ、千吉さんはあっさり却下したけれど、あれも今後はなにか思わぬ形で生きてくるのでは。勇くんの野球バカっぷりを示す単なる笑い話、にあれだけの尺を使うとも思えないし。

 

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