保険屋さんが新しい年金保険?の提案にやって来た。
年金保険としてだけでなく、将来のいろいろな計画用の積立貯蓄として使えるものとのこと。
保険会社は積立金を運用し、その利息は銀行に置いておくより格段に有利だとか、仮に運用がマイナスとなってもそれまでの利息を含む積立は確保(保証)されるとかあれこれ。。。
3年したら元本と利息分はいつでも下ろせる(3年以内は元本割れ)から将来の大規模改修に向けた積立に使ってみては?との話だね。
この保険屋さんは以前は仲介の営業さんだったら大家のこともよくお分かりだ。
「今は積立型の火災保険に入っているから難しいね。来年夏にそれが満期になって終わるから、その後だったらありかも。。。」
「来年まで待ちますから検討しておいて下さいね!」
この保険屋さんは同時に来年満期となる火災保険の新規契約確保も狙っている。
先日、死亡退職金用の生命保険にも加入しているから完全にお得意様候補となっているね。
そんな話があったので、来年の火災保険の満期に伴う積立金の払い戻しを思い出し再整理した。
還って来るお金の使い道は既に決まっている。
ここ2~3年に行なうあれこれの改修費用や銀行からの借入金の返済・・・と全て消える。
ここで注意が必要なのは税金。
昔の保険だから損金計上分がけっこうな割合で含まれている。
損金計上していた分には後追いの税金が徴収される。
ザクッと見れば、この損金分は行なう改修費用と相殺できるはずだからいいのだけれども、支出のタイミングを間違えないようにしないといけない。
一番いいのは、払い戻しと工事支払を同じ年度に行なって相殺してしまうのがベストだけれども、なかなか全て上手く収めるのは難しい。
工事代金を支払うことを考えると工事は満期以降。
困ったことにその満期がちょうど期末にあたるので、一度損金分の税金を払って翌年度に工事となる。
そうなると、翌年度の中間納税(予定納税)で、前年の保険積立金の損金分への税金の2分の1も納めなければならない。
それまでにお金を使ってしまうとこの税金を納める元手がないことになる。
半年後の決算後には還っては来るのだけれども、順番を間違えると当座の資金が不足して慌てることにもなりかねないね。
以前は損金計上できる保険がいっぱいあって、直近の節税対策として流行ったようだけれども、結局はどこかでその分の税金は払わないといけないし、その額とタイミングによってはかえって面倒なことにもなりかねないから気を付けないとね。。。